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転生して前世の俺の妹になりました  作者: ニャンネコ大尉
二章 転生妹は‥‥‥‥
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385 勉強会の終わりは‥‥

「はぁ‥‥疲れたぁ‥‥。 少し休憩を‥‥ってりく寝てるの!」


 扉を隔てて勉強していた広葉こうようが、こちらに来て兄さんの姿を呆然と見ていた。


「はい、そうなんです。 森田もりたさんは頑張ってらしたんですね。 ‥‥あれ? つぼみちゃんは?」


「少し一人にしてほしいって言われちゃって。 やっぱり嫌われちゃったかなぁ」


 つぼみちゃんが広葉こうようのことを嫌いになることは、かなりの確率でないと思うけど‥‥。

 それでなくとも、戸惑って口調が変わるくらいなのに。


 それでも、嫌われたとすると‥‥。


「何かあったんですか?」


「いや、勉強出来なくて不甲斐ないし‥‥」


「それはつぼみちゃんもわかってたことじゃないですか。 別に気にすることないですよ」


 出来てたら勉強会するからつぼみちゃんに教えてほしいなんて言ってませんしね。


「フォローされてるのに、何だか心にグサッときたよ!? ‥‥じゃあ何でだろうね」


 う~ん、つぼみちゃんが一人になりたい理由か‥‥。


森田もりたさん、つぼみちゃんに何したんですか‥‥」


「何やったって言われても‥‥勉強して‥‥。 あ、髪の毛に何かついてたから取ってもらって、感謝を言いたかったんだけど何だかうまく言えなかったから、無意識のうちにつぼみちゃんの頭をポンポンって‥‥」


 それだ────!!


 絶対それだよ! 嫌いになったとかじゃなくて、緊張してるところを頭を撫でられたので、限界突破しちゃったんだよ!

 なんで、気付かないの広葉こうよう! って言いたいところだけど、当人になると変わらないものなんだよね。


 きっと今(つぼみ)ちゃんは気持ちを落ち着けるために一人にしてほしかったんだろう。


「たぶんそれですね」


「やっぱり急にそんなことデリカシーがなかったかなぁ‥‥」


「いや~‥‥でも、森田もりたさんは別に気にしなくても大丈夫ですよ」


「そ、そうなの? ‥‥そうなのかな」


 あまりこういうことははっきり言わずに誤魔化していかないと、つぼみちゃんの気持ちが伝わっちゃうからね。

 応援するのと、ばらしちゃうのは違うからね。



 その後、広葉こうようと兄さんが目標の分の勉強が終わっていたので、休憩を皮切りにうやむやに勉強会が終わってしまった。

 まぁ、そんなに根を詰めるのはよくないしね。


「じゃあ、皆でゲームをしよう!」


「勉強終わって疲れてるんじゃないんですか?」


「大丈夫だ。 勉強で疲れてはいたが、ゲームをするということで今はピンピンしている」


 いや、兄さんそれはがっつり寝ていたからであって、ゲームは関係ないんじゃ‥‥。

 というか、いつの間に起きたんですか‥‥。


「いやまぁ、勉強はやったんでいいんですけどね」


「よし! ‥‥あ、つぼみちゃんも一緒にやらない?」


「え、いいんですか!」


 広葉こうようにそう言われて、つぼみちゃんはパッと笑顔になった。


 そのあと、広葉こうようつぼみちゃんと対戦して、広葉こうようがボコボコにされているのを皆で驚きながら見ていた。

 広葉こうようって結構強かったはずだけど‥‥。


 つぼみちゃんってやっぱり何でも出来るんだと、その日改めて実感した。

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