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296 マシンの中では‥‥

引き続き、磨北信くん視点です。

「あの‥‥今さっき、変な声みたいなのが聞こえてきたんですけど‥‥。 いえ、内容はわからなかったんですが‥‥」


「ん? あぁ、私も真実は知らないけど、過去を、変えることが出来ない時にそうなるわ。 つまりは異物のときね」


「あー異物のときですか‥‥」


 森田もりたさんが言っていたやつですね。

 でも、蔭道かげみちさん、異物って話をしてるってことは、森田もりたさんが私に話していたの知っていたのかな?

 まぁ、森田もりたさんのことならなんでもわかりそうだし、言ってると思って話していそうだね。


「ちなみに私は、向こうの体のままな訳だから、何も聞こえなかったわ」


「そうなんですね。 あれ? じゃあ、また帰るときに蔭道かげみちさんにあの声が聞こえるってことですか?」


「普通ならそうなんだろうけど、あの世界は特殊でね。 全くそういう声は聞こえないわ。 しかも、あの世界はこの体でも好きに動けるし、本当に不思議な世界よ」


 蔭道かげみちさんが言うってことは相当不思議なんだろう。

 まぁ、確かに奈留なるさんが夕闇ゆうやみくんという、転生していることとかを知ったあとに聞いてみると、不思議な世界ではあるな‥‥。


「あはは‥‥不思議な世界にいたんですね、私‥‥」


「そうね。 イレギュラーな世界ね」




 その後、少し会話に間が空いてしまった。

 そういえば、今日初対面だったということもあり、私どう話を切り出せばいいのやら‥‥。


「そういえば、蔭道かげみちさんは、前世に何をしに行くんですか? 確か取りに行くものがあるっていってましたけど‥‥」


「えぇ、この乗り物、まだ人間の手で操作しないといけないから、自動操縦にするために、前世から取りにいこうと思ってね」


「あぁ、じゃあ機械とか部品とか、発明品を取りに行くってことなんですね」


 あれ? でもそれなら二、三日必要なのかな?

 いや、もしかしたら私のために多目に時間をとってくれたのかな?

 いや、さすがにそれはないか。 二、三日かかる用事があるんだろう。


「機械? そうよ。 まぁ、小さいんだけど、関わるのが面倒なのよね」


「え? 機械に関わるのが面倒とかってあるんですか?」


「あるのよ‥‥はぁ、機嫌悪くしてないといいけど‥‥。 ずいぶんほったらかしにしちゃったから。 まぁ、力ずくで何とかすれば‥‥」


 えっと‥‥‥‥発明品の話だよね!?

 何!? 発明品というより知人とかそういう系の話をしているようにしか思えないんだけど?


蔭道かげみちさん、先程から何の話を?」


「過去に作ったAIがあるんだけど、そのことよ」


 あ‥‥あぁ、なるほど。

 だから、機械にいう話し方じゃないと思ったんだね‥‥。


「それを使って自動操縦を‥‥‥‥というか蔭道かげみちさん、AI作ってたんですか!? なんだか、ハイスペックそう‥‥」


「まぁ、並みの人間みたいに、受け答えはちゃんと出来るわよ。 ちょっと人間っぽさを出しすぎたんじゃないかと後悔したけどね。 あ、今の時期に、ちょうどあなたと同級生の方の私もAIを作っているはずよ」


 あ、そういえば、これも灘実なたみさんが言ってたことだけど、向こうの蔭道かげみちさんが宿題をやってもらったってあれAIじゃなかったかな?

 本当に蔭道かげみちさんって両方凄いですね‥‥。

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