表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
272/780

267 射的の結果

 射的をして、兄さんたちは三つずつ、しんくんはぬいぐるみのみという結果になった。


 つぼみちゃんは‥‥うん。 沢山です。

 屋台の人がめちゃくちゃ困った顔をしていたのが、凄い思い出される‥‥。


 由南ゆなちゃんと祈実きさねさん、そして私もやってみたが、一つも取れなかったことを考えると、初めにやった皆がどれだけ凄いかわかる。

 ‥‥‥‥というか、つぼみちゃんが凄すぎる!


「ふぅ、楽しかったっすね!」


「そうだね。 私は取れなかったけど。 つぼみちゃん一杯だったもんね‥‥あれ? つぼみちゃん、取った景品は?」


 つぼみちゃんの手元を見ても、それらしいものを持っている気配がない。


「あ~、一杯取りすぎたので、返したっすよ。 自分は射的がしたかっただけっすから」


「そ、そうなんだ! まぁ、確かに多かったもんね」


「そうね。 あれだけの量を回るときに持っているのは面倒だもの。 その方が良かったかもしれないわね」


 食べ歩いたりするのに、両手が塞がっていたらなにもできなくなるもんね。

 まぁ、あんなに取る人は他にいないと思うし、つぼみちゃんくらいしかしない悩みだよね。


「次はどうしようか?」


「あー、私、アメリカンドッグが食べたいっす!」


「あ、私も食べたい! コンビニで、いつでも食べられるけど、お祭りだと何故か食べたくなっちゃうよね。 兄さんたちはどうする?」


 兄さん達も食べるなら、私が買ってきてもいいけど‥‥。


「俺たちは、射的で勝負してたんだが、決着がつかなかったから違うことで決着をつけてくる」


りくー! こっちにヨーヨー釣りがあるぞ! どちらが多くとれるか勝負だ!」


奈留なる。 ということだ。 俺は今から広葉こうようを叩きのめさないといけない。 今から行ってくる」


「えっと‥‥頑張って?」


「おう!」


 そう言って、兄さんと広葉こうようは、人混みの中に消えていった。

 兄さん、初めはお祭りはどちらでもいいみたいな感じだったのに、凄くはしゃいでるね!


 まぁ、しらけているよりいいだろうけどね。

 でも、あんな風になると中々戻ってこないし、妹として心配だよ、全く‥‥。


「行っちゃった‥‥」


「何、寂しいの奈留なる奈留なるは兄さん大好きだもんね」


由南ゆなちゃん、違うって! ただ来てからまだそんな経っていないのに、すぐに別れることになるとは思わなかったから、驚いてるんだよ」


 皆で楽しもうって言ってるのに‥‥兄さんはダメだなぁ。


「でも、まぁ女の子だけで回るのもいいよね♪」


「いや、きさねぇ、僕、男だから‥‥」


 でも、元女の子だったわけだから、あながち間違えでも‥‥あれ? そういう風にしちゃうと、今度は私が違うってことになるのか‥‥いやもう考えないでおこう。


つぼみちゃんはこっちでいいの?」


「当たり前っすよ! 奈留なるちゃんと由南ゆなちゃんが誘ってくれたんっすからこっちにいるのが当然っす!」


 あぁ、なんていい友達なんだろう、つぼみちゃんは!

 でも、残念に思っているかもしれないし、出来る限り合流できるようにしないとね。


「じゃあ、さっき言ってたアメリカンドッグ買いましょうか?」


「そうだね」


 私達はアメリカンドッグの屋台の列の最後尾に並んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ