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25 列に並べば

 まずはお化け屋敷に行こうとしていたのだが、なんと一時間待ち。

 何処の世界に一時間も並ぶラーメン屋‥‥ラーメンじゃない、お化け屋敷があるんだ!


 ‥‥すみません言い過ぎました。

 どちらも普通にあるね!


 しかし出発からここまで、ずっと慌てていたので何だか並ぶのが休息のように感じる。

 ‥‥ことはないね、座れないし。


 最後尾に並んだはずなのにもう後ろにも多くの人で溢れている。

 すごい人気なんだな、お化け屋敷。

 ‥‥そういえば今並んでるよ?

 さぁ広葉、今こそお前のモテるか否かが問われる時だぞ!


「イー天気ダネー」


 ダメだこいつ早くなんとかしないと!

 広葉、意識しすぎてダメになってる!


「そうだな広葉。 でもこれだけ晴れていると、春でも、もしもの時があるからな。 奈留、福林さん、もし疲れたなら言ってね。 列を抜けて先に休憩にするから」


「私は大丈夫です!」


「私も大丈夫だよ。 運動部だし、体力はある方だから」


 真夏だとさすがにキツイだろうが、今は特に問題はないだろう。


 あれ? 広葉なんかやりきった顔してる。

 いやまだ全然喋ってないから! 始まったばっかりだから!


「そっか、ならよかった。 でもお化け屋敷終わったら少し休憩しよっか。 俺お腹すいちゃってさ」


「そっか、そうだね。 じゃあ今の間になに食べたいか決めとこっか」


「そうですね、御姉様。 でもここってどんなものがあるんですか?」


 そういえば知らないな。


「そんなこともあろうかと、俺調べておきました!」


 お、広葉が戻った。

 やっぱり話題があると違うね!



 その後、並ぶ間は何を食べるのかなどで話をしていると、いつの間にかあと少しの所まで進んでいた。


「なんだか、間近になってくると少し怖くなっちゃうね」


「御姉様、お化け屋敷苦手なんですか?」


 そういう小乃羽ちゃんはなんだか、ワクワクしてるね。


「ん~お化け屋敷自体が苦手って訳じゃないんだけど、暗いところで驚かされるのがちょっとね」


 やっぱり暗闇って怖いじゃん。

 何もいなくても、何かいるんじゃないかと思ってしまうし。


「そうなんですか‥」


 あれ、小乃羽ちゃんのテンション少し下がっちゃった。

 楽しい雰囲気に水を指しちゃったかな‥‥。


「もし、怖くなったら俺たちが守ってやるからな」


 何処かに戦闘しに行くような庇われ方だな。

 いや別にお化け屋敷が苦手って訳じゃないんだよ?


「ありがとう。 兄さん」


「おう」


 そう言って、兄さんは安心されるためか、私の頭を撫でてくれた。

 なんだかとても安心できるんだけど、少し恥ずかしいかな‥‥。


「小乃羽ちゃん、じゃあ行こっか」


「はい!」


 私は小乃羽ちゃんと手を繋ぎ、入っていくことにした。


「なぁ、陸。 普通こういうのって男女一人づつで入って行くものじゃないのか?」


「はぁ? なに言ってるんたお前。 俺たちも行くぞ」


「う~ん、何か思ってたのと違う」


 広葉はお化け屋敷に何を求めてたんだよ。

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