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246 後ろ姿を眺め‥‥

 授業が始まってからというもの、しんくんの後ろ姿を眺めている。

 何だか授業に新たな楽しみが出来て、心が弾む。


 りくでいたときも別にこんなことはなかったのだが、この気持ちは、きっとしんくんに想っていた気持ちと祈実きさねさんに想っていた気持ちが合わさって、この想いになっているのだろうな‥‥。


 はぁ、好きってこういう想いなんだと、少しずつだが実感している。

 つぼみちゃんが、頑張っていたのも今ならはっきりわかるような気がするよ。


 まぁ、そうやって見ていると、授業に全く集中できないので、たまには黒板を見たりしているが。


 そういう風に授業に参加していたので、授業終わりは、由南ゆなちゃんに色々と言われそうだなぁ‥‥。




 ◇◆◇◆◇◆




奈留なる、成績が良いのはわかってるから授業に関してはなにも言わないけど。 ‥‥でもね、奈留なる。 あんな丸わかりな見方しちゃダメでしょ!」


「えぇ!? 別にそんなにじっと見てた訳じゃないよ!」


 見てたけど黒板も見てたよ?

 でも、授業のことはいいんだね。


「絶対に授業のほとんどを向いていたわ。 あと、あんな顔で見てたら誰だってわかっちゃうわよ」


「いやいや、そんなまた‥‥」


「さっき、たまに話す子に聞かれたわよ。 夕闇ゆうやみさんどうしたのって」


 なん‥‥ですと!?

 関わりが少ない子にも気づかれるレベルって‥‥。

 しかも、なんでその子私を見てるの!?


「そ、それでなんと返事を‥‥」


「ちゃんと答えておいたわ。 "おかしくなったのよ"って」


「それ、本当に駄目だから! 確実にそう思われちゃうやつだから!」


 関わりが少ないんだから、由南ゆなちゃんの冗談通じないでしょ!

 本当に信じられたら、私ヤバい人みたいじゃん!


「あぁ、そうなんだ‥‥って彼女も苦笑いをしていたわ。 まぁ、わかっちゃって、広められるより良かったわよね♪」


「良かったけど、良くないよ!? 違うことが広められちゃうよ!」


 今でも、クラスメイトと距離があるのに、更に距離が空くから!

 私、このクラスにいられなくなるから!


「そう思うなら、今後、磨北まきたくんをじっくり見ないことね。 本当に奈留なるは目立つし、バレるんだから」


「目立つっていうのはよくわからないけど、そうするよ‥‥。 そういう噂って広まるの早いもんね」


 見ないようにっていうのは何だか少し悲しいが、何時でも見ることは出来るし‥‥我慢だ。


「まぁ、もう友達だっていうのはわかっているんだし奈留なるがいいならいいと思うけど‥‥」


「いえいえ、そんな! 絶対に見ないですとも!」


 友達と好きな人は違うだろう。

 バレたら恥ずかしいし、私は目立ちたくはないのだ。


「はぁ、これは大変そうね‥‥」


 えっと‥‥何が大変なのだろう?

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