214 最近の広葉のまわり
広葉と旅行の話になって、また知らない部分を知れたのは親友としては嬉しいかぎりだ。
でも、花さんと旅行はいつ行くのかも気になるので聞かなければ‥‥。
「旅行の日にちはいつにするの?」
「まぁ、何時でもいいってことだからな。 まぁ暇になったら行くよ。 蕾のことだからすぐ行くとか言いそうだけどな」
まぁ、そう言うっていうのは、それだけ広葉と行くのが楽しみだってことだし、そういうクールな花さんはギャップがあって可愛いな。
まぁ、同一人物だからっていうのもあるが、根っこは蕾ちゃんと本当に変わらないね。
「あ、広葉じゃない方の詩唖先生はどうするの? 家でお留守番?」
チケットが二枚しかないとはいえ、一人にするのは悪いような‥‥。
「それが、あの人、あまり家から出たがらないんだよな‥‥。 今回も私はいいっていうし‥‥」
まぁ、自殺しようとしてたって言ってたもんね。
会ったときは、ずいぶん明るい感じだったけど、それは家の中だったからかもしれないな。
自殺しようとしてたって言ってたし、もしかしたら心の傷があるみたいなことなのかもしれない。
「そっか‥‥何だか力になりたいな‥‥」
「ん? 別に力になることはないんじゃないかな。 あ、でも最近は家事にハマってるらしいからな‥‥」
‥‥‥‥へ? そういうこと?
心の傷じゃなくて、ただやりたいことがあるから、外に出たくないみたいな!?
ま、まぁそれなら二人で行っても問題ないかもしれないね。
「じゃあ、二人で行くんだね。 じゃあもしかしたら蕾さんとの関係も進められるかもしれないね」
「え!? べ、別に告白的なことをするつもりはまだなかったんだが‥‥」
あ、進められるっていうと告白まで行っちゃうんだったね。
でも、もう良いんじゃないかって思うけどね。
「せっかくの久々の二人きりなんだったらって思ったんだけどね。 まぁ前にも言ってたように元の姿に、戻ってから思ってるんだよね?」
「いつになるのか分からないがな。 ‥‥‥‥でも、蕾がこの前、一度戻る実験をしてみたいって言ってたことがあってな。 もしかしたらこの休み中に一度戻るかもしれない」
え!? そんな簡単に入れ換えたり出来るものなの!?
「えー!? 簡単に入れ替われるなら今までのことは何だったの!?」
「いや、それが結構失敗する可能性もあるらしくてな。 それを今蕾が頑張って可能性を低くしようとしているらしい。 まぁそれでも回数を重ねるごとに、失敗の可能性は高くなるって言ってたが」
じゃあ、一度戻ってから、また詩唖先生に戻り、問題が解決しだい、また元の体に戻るってことか‥‥大分回数を重ねないか、それ?
「入れ替わってまた入れ替わる‥‥‥‥結構、回数を重ねるけど大丈夫?」
「まぁ、そのくらいならギリギリセーフらしい。 本当にギリギリらしいがな」
そう言いつつも、広葉は何故か笑っていた。
花さんを信頼しているから、あまり緊張感等を感じていないのかもしれないな。
「じゃあ、その時に、もしかしたら‥‥」
「あぁ、もしかしたら‥‥な」
そうかぁ‥‥良い報告を期待しておこう!




