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200 ビーチでの出来事

「ふぅ、もう寝そうっすね‥‥」


 部屋に戻った私達は、三人でのんびり過ごしていた。

 つぼみちゃんは畳の上で寝転がっている。

 泳いだあとだったりすると眠くなるもんね。


「でも、今寝たら夜、眠れなくなるよ?」


「それはそれでいいかもしれないっすね! 夜、奈留なるちゃんの枕元で、寝顔を見続けるっす」


「オバケみたいで怖いからやめて!?」


 私まで眠れなくなるじゃないか。


「ふぁ~ぁ。 でも、何もしないと本当に寝そうっすよ~」


「何かする? でも何しようかな‥‥」


 一応、トランプとかあるから、何かゲームとかは出来るけど‥‥?


「眠いなら、温泉入ればいいんじゃない? 眠気もスッキリするんじゃないかしら」


 えぇ、由南ゆなちゃん!?


「それいいっすね! 三人で入るっすよ」


 ま、マジですか‥‥。

 やっぱり、皆で入るってことになるのね。


「わ、私は遠慮しとこうかな? 二人で行ってきていいよ」


 一度入ったから二度目は大丈夫、なんてことにはならないです。


「えー! 洗いっこしようって約束したじゃないっすか~!」


「別に私、約束はしてなかったような‥‥?」


「ほら奈留なる。 行くわよ」


 こうして、私は二人に温泉まで連れていかれるのであった‥‥。




 ◇◆◇◆◇◆




「はぁ、何かを失った気分‥‥」


 昨日とは比べられないほどの触れ合いで、正直身が持たないと思った私はまたしても、二人より早く温泉を出た。


「先に部屋に戻ってようかなっと‥‥‥‥ん? あれって‥‥兄さん?」


 私はロビーで、兄さんが外に出ていく後ろ姿を見た。

 なんで、外なんかに‥‥。

 ‥‥気になる。


 何だかわからないけど、兄さんだし、ちょっと付いていってみようかな?

 まぁ、見つかったら謝ればいいよね。


 私は兄さんの後ろからこっそり付いて歩くことにした。




 ◆◆◆◆◆◆




 着いた先は、先程まで遊んでいたビーチだった。

 あれ? 何か忘れ物でもしたのかな?


 そう思ったが、その考えはすぐになくなった。

 兄さんの他にもう一人誰かいたからだ。


「‥‥あ、小乃羽このはちゃん!」


 先程着いたのだろうか?

 もう。 兄さんも小乃羽このはちゃんが来たんなら、言ってくれれば‥‥いやさっきまで温泉に入ってたもんね。


 今は二人で何か話しているようだ。


 私は理由がわかり、小乃羽このはちゃんにも挨拶したかったので、二人の前に出ていこうと思ったのだが、二人の邪魔も悪いかなと思い止まり、私は立ち去ろうとしたその時、遠くて聞こえなかったはずの会話がその部分だけはっきり聞こえたのだ。


「お兄様‥‥‥‥私と別れましょう」


 ‥‥え?

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