表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
202/780

199 遊びと終わり

 その後、海ではたくさんの遊びをした。

 ビーチバレーをしてみたり、兄さんと広葉こうようの水泳対決とか、由南ゆなちゃんとつぼみちゃんと水を掛け合ったり。

 でも、色々やった中でも面白かったのは、スイカ割りかな。


「一応、スイカと木の棒は持ってきたよ?」


 祈実さん、それいったいどこにあったんですか‥‥。

 売ってたってことなんですかね?


「誰がする?」


「はーい! 俺やってみたかったんだよ! 俺やります!」


 広葉こうようがやるのか。

 まぁ私も少しやってみたかったが、見る方も面白いからいいんだけど。


「あれ、でも、きさねぇ目隠しがないよ?」


「あ、本当だ。 忘れてたよ~‥‥。 どうしよっか?」


 目をつむるだけだと、ちょっとした拍子に開けちゃうかもだしね。


「目隠しはないが、タバスコならあるぞ?」


「なに考えてるのか大体想像つくが、駄目だからな! 俺、死んじゃうからな!」


 それ以前に何処から持ってきた‥‥。


「冗談だって、流石にそんなことしない。 俺は遊びのギリギリのところを攻めるのが好きなんだ」


「それも駄目だからな!?」


 でも、こんな話してるのに二人とも楽しそうな顔をしてるし、やっぱり親友同士っていいなぁ。


りくくんと広葉こうようくんも、目隠しできるもの探してよ」


「あぁ、悪い悪い。 今、探す」


 そういって兄さんたちも何か代用できるものを探し始めた。

 代用できそうなものね‥‥。


「はっ! 私いいこと思い付いたっすよ!」


「ふぁ!? え、何?」


 つぼみちゃんが大声がいきなりだったので少し驚いてしまった。


「私がひーくんの目を手で隠せばいいんっすよ」


 えっと‥‥つまりは後ろから手で覆い隠して、だ~れだ?状態にするってことか‥‥まぁいいんじゃないかな?


「いいと思うよ。 それなら見えないしね。 でも、つぼみちゃん結構身長差あるけど‥‥」


「問題ないっす!」


 おぉ、つぼみちゃんヤル気満々だね。

 やっぱり、相手が広葉こうようだから気合いが入るのかもしれないな。


「そっか、頑張って!」


「ありがと、奈留なるちゃん。 行ってくるっす!」


 そのあとは広葉こうようがスイカ割りをするため、つぼみちゃんが手で隠していた。

 でも、やっぱり身長差でつぼみちゃんが凄く背伸びをしていたのだが、その背伸びをして、頑張っている光景を見て、なんだかとても微笑ましかった。


広葉こうよう、もっと右!」


 結構近く! あと少しだよ!


つぼみちゃん、右行くよ?」


「り、了解ですよひーくん‥‥!」


 二人同時に足を動かす‥‥なんだろう、慎重な二人三脚見てるみたい‥‥。

 この後、無事にスイカは割れ、広葉こうようつぼみちゃん、二人でのスイカ割りは終わった。




 ◇◆◇◆◇◆




「そろそろ、戻るか」


 皆、一通り海を満喫したようなので、兄さんが皆に言った。


「そうだね。 俺もう泳ぎすぎてクタクタだよ‥‥」


「私も普段運動しないので、疲れたっすよ‥‥」


 皆、結構疲れているようだ。

 私はそうでもないんだけどな‥‥まぁ、これでも運動部に入ってるしね。


 でも、終わりなのはやっぱり嫌なのか、少し名残惜しい気持ちになる。


奈留なる、どうしたの?」


「‥‥ううん、何でもない。 また来ようね。 海」


「そうね」


 こうして、私達は旅館に戻ることになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ