173 宿題はつらいよ‥‥
私が転生して、損をしているなぁと最近思うことは、長期休みなどの宿題である。
当たり前だが、人より二倍やっているのと同じだからね。
でも、別に勉強やテストとかは損をしているとは思わず、逆に復習できて良いな、くらいに思っている。
長期休みの宿題の何が一番嫌なのかというと、反復して文字を書き続けるやつ‥‥名前は知らない。
わかってるのに書かないと終わらないから、手が疲れるし、時間がかかる。
その分、テキストなんかはすぐに終わるので、楽でいいし、そこはあまり損をしているとは思わない。
というか、反復以外は別に損だと思わない。
でも、反復がなぁ‥‥‥‥。
明日から旅行なので、昨日の内に全部終わらせてしまおうと思っていたのだが、それのせいで、今日までかかってしまった。
「はぁ、つらい‥‥」
「別に、まだ長期休み入って、そんなに経ってないんだし、ゆっくりやればいいんじゃないのか?」
あ、兄さん。
「でも、旅行は思いっきり遊びたいから」
「そういうものか。 だが、宿題終わってなくても、俺は思いっきり遊ぶけどな!」
兄さん、この分だと長期休み最後の方にやることになるな‥‥。
「やらないのはいいですけど、最後になって出来てなくても、ちょっとしか手伝いませんからね」
「そこで、ちょっとは手伝うと言ってくれる辺り、流石は俺の妹だな」
だ、だって徹夜とかは可哀想だし‥‥。
「もう! そうならないために少しはやっておいてくださいね」
「わかってはいるんだがやる気がなぁ」
「まぁ、中々やる気なんてでないよなぁ」
「そうだけどさ‥‥‥‥って森田さん!?」
いつものことながら、急に出てきたな。
本当に毎回、何処から入ってくるんだ!?
「広葉、お前何時からいたんだ?」
「ん? さっき。 ちゃんとチャイムも鳴らしたんだぞ」
鳴らしたから入っていいって訳じゃないけどね。
まぁ、毎回のことだからもういいけどさ。
「いつものことだから構わないが、来るときは連絡しろよな。 それで、お前は宿題やってるのか?」
「聞いて驚け! まだ学校の机の中だ!」
何で!?
置き勉する物にも限度があるでしょ!
「お前、それ出来ないじゃん」
「うん、だからテキストが必要ないやつから始めようかなって思ってた。 が、まだやる気がでない」
あ、やっぱりまだ、手をつけていないみたい。
「もう、二人とも明日から旅行なんですから、少しは宿題も、やっておいてくださいよ。 というか、森田さん、遊びに来てますけど、旅行の準備とか大丈夫なんですか?」
「あぁ、うん。 チケットが当たった、その当日に準備したから余裕だよ」
え、そういうのって前日とか早くても三日前くらいじゃない?
忘れ物とか色々と大丈夫なのか、それ‥‥。
というか、旅行へのやる気というか張り切り方が凄いな。
「そのやる気を宿題に向けたら凄いだろうな‥‥」
「陸、そんなことができるなら俺達はとっくにテストで上位を取ってるさ」
「だな♪」
だな♪‥‥じゃないから!
もっと勉強にもやる気を出してください!
その後、私は二人に宿題をさせることにした。
私は、監視兼わからない問題を解説したりして、その日を終えた。




