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163 誤解

 でも、詩唖しあ先生とはなさんが仲が良いのが、少し驚きかな。

 確かに、詩唖しあ先生は好かれやすい性格をしていると思うが、はなさんはあまり回りの人とは関わらないような感じがするし‥‥。


つぼみさんって詩唖しあ先生と仲が良いの?」


「あぁ、そうだな、仲は良い。 まぁ、初めからそういう訳じゃなかったが」


「あ、やっぱり、初めは仲が悪かったの?」


「仲が悪いというよりは、つぼみは無関心で、詩唖しあ先生は遠慮がちだったな。 その後、時間が経つと共に、徐々に詩唖しあ先生からつぼみに話しかけていって、距離を縮めていったって感じだったはずだ」


 だから、あんな風なのか‥‥まぁ話してみないと人ってわからないもんね。

 はなさんも初めは先生のことを誤解していたのかもしれないし。


 それでも、詩唖しあ先生凄いな。

 もうなんか友人を通り越して親子みたいな雰囲気だったのは詩唖しあ先生の歳が上だからなのかな?


「その時、広葉こうようは何してたの?」


「仲を取り持とうとして、一度失敗していたので、大人しく家事やってました」


 取り持とうとはしていたんだ。

 何もやってないんじゃないかと思ってました。


「あ‥‥そう‥‥ごめんね?」


「何で謝る!? 別に仲間はずれにされているわけじゃないからな?」


 でも、今日来たときとか一人でゲームやったり‥‥。

 いや、まぁ女性には女性だけで、話したいときがあると思うので、広葉こうようが仲間はずれにされていても不自然なことはないけど。

 ‥‥‥‥ひとりぼっちの広葉こうよう


「そ、そんなことは思ってないよ。 それより、そろそろご飯出来たんじゃないかな?」


「あ、話そらした。 何思ってたか、言えって~」


 私の喋らせるためか、広葉こうようは前世のノリで、体をくすぐってくる。

 あはは、首はやめて~!


「そらしてないよ、って広葉こうようごめんって! あはは、くすぐらないで!」


「言わないとずっと、こうだ!」


 広葉こうよう、くすぐるの上手すぎ!

 それとさっきダイニングに行こうとしていたので、立っていた私は、くすぐられたことによって、凄くふらついていた。


「あはは! 危ないって広葉こうよう、おっとっ、うぁ!?」


「うぉ、りく!」


 私はスルッと転けて、丁度ベッドに倒れこんだ!

 あ、危な‥‥。

 ベッドなかったら、床に激突するところだったよ。

 あまりふざけるものじゃないな。


「大丈夫か!? りく


「う、うん。 広葉こうようそれは大丈夫なんだけど‥‥なんで広葉こうよう、私に倒れかかってるのさ、重いよ!」


「いや、引っ張ろうと思ったら、逆にそのまま引っ張り返されてな。 まさか俺も倒れこむとは‥‥。 いや、想像以上に力がでなくてな。 すまん!」


 謝ることより先に降りて欲しいのだが‥‥。

 まぁ、一般男性と比べたら、詩唖しあ先生の体なんて大分軽いだろうけど、それでも中学生の私からしたら重い。


「まぁ、良いけどさ‥‥」


「今、退く「広葉こうようくん、夕闇ゆうやみさん、昼御飯出来ましたよ‥‥って‥‥え?」‥‥あ」


 あ、詩唖しあ先生。


「えっと‥‥‥‥お二人ってそういう関係だったんですか?」


 そういう関係?

 え~と、詩唖しあ先生が見ている光景は、ベットに倒れ込んでいる私と、押し倒している広葉こうよう‥‥あーはいはい。

 ‥‥‥‥つまりは‥‥うん、そういうことね。


「「違うから!!」」


 偶然だからね! 意図してじゃないから!

 こうして、私達二人は、詩唖しあ先生の誤解を解くために、頑張った。

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