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162 楽しそうだね

 二人が入れ替わっていた真相がわかり、安心と不安が一緒に来た感じだ。

 理由を知ったからには私も協力できるところは協力しよう。


「でも、夕闇ゆうやみさんって今、広葉こうようくんのクラスの生徒なんだよね?」


「え? はい、そうですけど‥‥」


 まぁ、詩唖しあ先生の姿をした広葉こうようだけど。


「何だか、夕闇ゆうやみさんを見てると、途中で投げ出しちゃったのが凄く後悔しちゃうよ。 他の子もきっといい子達なんだろうなぁ」


「いえ、基本的にはゴミしかいません」


 おい! 何言っちゃってるんだ!


「ちょっとこっち来い広葉こうよう


 腕を引っ張り、詩唖しあ先生に聞こえないようにさっきと同じように、こっそり喋った。


「どうした、りく?」


「どうした、じゃないよ! 詩唖しあ先生の方はできるだけ戻りたいって思わせるようにしないとダメでしょ!」


 何で、印象の悪い方へ持っていこうとするかな。

 実際より、良いように言わなきゃ!


「でも優しく言っても、一部の奴らは面倒だぞ。 よくあんなの我慢できるなと思うくらい面倒だ」


「まぁ、そこは否定しないけど‥‥」


 そりゃちゃんとしている人もいれば、ダメな人もいるだろう。

 そこは否定しない。


 でも広葉こうよう、特に気にせず、ムカつくやつは殴ってるじゃん。

 そんなこともあって、表立って詩唖しあ先生をなめてかかる人は大分少なくなってあると思う。


 面倒が少なくなると同時に、好感度も少なくなっているが‥‥。


「それと今、自分としては、教師として結構いい感じだと思っているんだが‥‥」


 何処が?


「今のまま戻ったら、違うことで詩唖しあ先生病んじゃうよ、きっと!」


 暴力教師がいきなり、ぽわぽわした先生に変わるわけだからね。

 今のままは、引き継ぎ絶対出来ないからね!


「まぁ、今までは少しでも人間関係を変えようとおもって、やってたからな。 今は話せる先生も大分いるし、少し優しめに頑張ってみようと思う」


「うん、でも徐々にね。 いきなりは変だから。 私も出来ることがあったら手伝うし」


「あぁ、ありがとう」


 でも、大変そうだなぁ。

 変なことにならなければいいけど。


「ねぇ。 内緒話は終わった? そろそろ昼御飯にしないかしら?」


「あ、つぼみ。 そうだな、そうしよう。 りくも食うよな?」


「え? あ、うん」


 もうそんな時間だもんね。

 あれ? そういえば、ご飯っていつも誰が作ってるのかな?


「大勢で食べられるなんて幸せだね~。 じゃあ作ろっか。 つぼみさんも手伝ってくれる?」


「し、仕方ないわね」


 そういうと、二人はキッチンに行った。


 やっぱり詩唖しあ先生が作ってるんだ。

 広葉こうようも一応、料理できたと思うが、炒飯とかあと何品かだけしか作れなかったようなイメージだし。


 あ、私も手伝いした方がよかったかな?


りく、昼御飯出来るまで、ゲームの続きするか」


「え? あ、手伝いとかしなくていいの?」


「まぁ、その日に作りたいって思った人が作るって感じだからな。 昨日は俺が作ったしな。 それに作る人が多くても仕方ないし。 俺、詩唖しあ先生が作る料理わからないから邪魔なだけだしな」


 そういうものなのか、まぁ、私も作り方わからなかったら邪魔になりそうだしね。

 包丁持てないし。

 でも何だか良いなぁそういうの。

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