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137 再会

 詩唖しあ先生が、広葉こうよう‥‥‥‥!

 一体どういうこと?


広葉こうようなんだよね!」


「なんだ、疑ってるのか? よしわかった、りくの時のお前の恥ずかしい思い出を沢山語ってやるからな」


「それだけはやめてください! というかなんで広葉こうよう詩唖しあ先生に? いやその前になんでここにいるの? まさか‥‥広葉こうようも死んだの!?」


「お前驚きすぎて、さっきまでの話飛んでるじゃねーかよ。 死んでねぇよ。 ちゃんと大学生だ。 あとさっきも言ったように、自分からここに来たんだ。 俺にとっての最悪な世界からここにな」


 そうだった、忘れてた。

 じゃあ死んだ訳じゃないんだね‥‥よかった。


 ‥‥最悪な、世界か‥‥。

 広葉こうようには迷惑をかけたしな、大変だったんだろうな。


「でもなんで今頃になって広葉こうようだって言ったの? というかなんで会ったときに言ってくれなかったの!」


 詩唖しあ先生と会ったのは結構前だから、話せる時、いくらでもあっただろ!


「お前の今の生活が幸せそうだったから、俺が邪魔するわけにはいかねぇだろうが」


「邪魔だなんて」


 親友にたいしてそんなこと思うわけない。


「いや、りくにとっては違うかもしれないが、他の人はそうだろ? そいつらにとって、知らない人間なんて邪魔なだけだ。 だから本当はお前に俺が広葉こうようってことを知らないままでいいと思っていた。 これから先もな」


 そりゃ知らないままだったら、いるなんてわからないわけだから、なにも思わないだろうけど、そんなの知っちゃったらさ。


「悲しいよ‥‥そんなの」


「ま、今言ったんだからチャラだよな」


 軽!?


「チャラじゃないよ! というか、まだちゃんと謝ってもらってないよ」


「何をだよ?」


「隠していたことだよ! その事については私、怒ってるんだからね!」


 少しぐらい、出会って反応を見せてくれてもいいのに、そんなの全然なかったんだもん。


「あぁ、りく、俺が悪かった」


広葉こうよう‥‥うん、許すよ。 また会えて本当に嬉しい‥‥」


 何だろう、急に涙が‥‥。


「泣くなよ、りく。 男だろ?」


「今は女だよ‥‥バカ」





 ◇◆◇◆◇◆




 涙も止まり、落ち着いた後、私は気になっていたことを聞くため、質問を再開した。


「そういえば、なんで広葉こうよう詩唖しあ先生になってるの?」


「お前にもしものことがあったときに近くに入れるように体を貸してもらったんだ。 まぁ記憶だけをその体に移すことが出来るらしい」


 記憶を移す!?


「そんなことできるの!?」


「あぁ、できるぞ。 まぁ、俺は詳しくはよくわかってないがな。 まぁ近くに作った本人がいるから、俺がそんなに覚えても仕方ないだろ?」


 なんかそういう適当なところは昔のまんまだな。

 本当に大学生なのか? こいつ。

 いやまぁ、そうなんだろうけど。


 というか、私を転生させたのたのって、もしかして広葉こうようなのか?

 なんだか、その可能性も出てきたな。


 あれ? そういえば、さっき作った本人が近くにいるって言ってたな?


「作った本人って誰?」


「お前も知ってるだろ。 蔭道かげみちつぼみだ」


 え、つぼみちゃん!?

 まぁつぼみちゃんなら、どんな現実離れした物を作っちゃっても、何だか納得できるな。


 でも、今の話の流れからして、前世のつぼみちゃんってことだよね?

 大学生のつぼみちゃんかぁ‥‥というか近くにいるの!?


「え!? つぼみちゃんの大学生版がいるの!?」


「いるのって、お前さっきまで会ってただろ」


 ん? もしかして‥‥‥‥。

 はなさんが、前世のつぼみちゃん!?

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