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132 聞いてみたいこと

 蓮佳れんかさんは眠い目を擦りながら、カウンターの椅子に座った。

 お客様いないからかもしれないけど、いいのかそれで?


「ふぁ~、ねむ~。 ん? あ、夕闇ゆうやみちゃん、おはー」


「もうお昼になりそうですけどね。 おはようございます。 今日もよろしくお願いします」


「真面目だなぁ夕闇ゆうやみちゃんは。 もっと肩の力抜かなきゃ、仕事なんてしんどいだけだよ?」


 蓮佳れんかさんは抜きすぎっていうか、まぁ自営業だし、マスターいるから出来るんだろうけど。

 本当に正反対だねマスターと。


「お、ようやく起きたのか、蓮佳れんか。 何か飲むか?」


「じゃあ甘いお酒があればなんでも!」


「ダメに決まってんだろ」


 何だろう、私の回りの大人の女性はこんなのしかいないのか?

 いやいや、先生に比べたら蓮佳れんかさんはまだちゃんと仕事してるもんね。


 あと甘いお酒ってなんだろう。 カクテル?


 というか、普通にコーヒー飲めばいいんじゃないかな?


蓮佳れんかさんはコーヒー飲まないんですか?」


「私、コーヒーあまり好きじゃないんだよね」


 え?

 いや、夫がコーヒー作る人なのに!?


「こいつは苦いものが苦手でな。 蓮佳れんかは砂糖、大さじ十杯、ミルク大量投入してようやく飲めるレベルだ」


 それもうコーヒーじゃないから!

 砂糖ミルクのコーヒー風味だから!


「そもそも、甘いものが好きだからパティシエになったんだし! だからコーヒーの良さは私にはわからない!」


 そんなはっきり言わなくても。


「というわけだから、こいつは基本的に甘い飲み物か酒しか飲まないんだ。 夕闇ゆうやみ、こんな大人になるなよ」


「はい!」


「え‥‥‥‥え? 甘党ってそんなにダメ!?」


 いえ、そっちじゃなくて、朝からお酒って言うところだと思います。




 ◇◆◇◆◇◆




 そろそろ、二日目の体験が終わりに近づき、お二人との距離が近くなってきたと感じたときに、私が気になることを聞いてみた。


「そういえば、お二人は何処で知り合って結婚までいたったんですか?」


 初日から思っていたけど、反対の性格をしているし、色々とぶつかっちゃいそうな感じがするのに結婚までいたるって凄いことだよね。

 だからか少し気になるよね。


「え~♪ それはね~「高校の同級生だった。 それだけだな」‥‥」


 蓮佳れんかさん、完全に言葉遮られてしましましたね。

 マスター、恥ずかしいのかな?


「高校かぁ」


「そうなんだけどさ、色々飛ばしすぎだよ! もっと何があってとかそういうことから始めないと!」


「そうなると話長いだろうが。 ほら、客来たぞ、夕闇ゆうやみ、接客してこい」


「は、はい!」


 本当だ、話に夢中ですっかり視野が狭くなっていたようだ。


「いらっしゃいませ‥‥って、え?」


 あれ、この人って‥‥。


「あ、お久しぶりね。 夕闇ゆうやみさん、だったよね?」


 やっぱり、この前、道を聞いてきた美人で謎のお姉さん!

最後に出てきた、お姉さんは、94話と106話に登場している人です。

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