表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
122/780

119 その後、私は‥‥

後半から磨北信くん視点です。

 は、恥ずかしい~!


 なんで、抱き締めたりしちゃったんだろ!?

 何だか、とっさにそうしちゃいたい気分になってしまったからだけど、今になって恥ずかしくなってきた。


「あ、えっと、その‥‥ごめんね、急に抱き締めたりして」


「どうして、奈留なるちゃんが謝るの? 私、感謝しかない‥‥それに嬉しかった」


「え?」


 う、嬉しい?

 いやいや、元男にいきなり抱き締められて、嬉しいはずが‥‥。


「もし、お姉さんがいたらこんな感じなのかなぁ~って。 優しく許してくれて。 それに‥‥ようやく皆みたいに、ちゃんって呼んでくれた」


 そういえば、いつもは賢いし、なんでもできるイメージがあったから何だか、さんをつけていたが、あの時は何だか妹みたいな、そんな守ってあげたいような感じがした。

 だからちゃんって言ったのかもしれない。


「あはは‥‥でも、ちゃんと元気出してくれて良かった」


「‥‥うん、もう大丈夫っす。 原因解明と、もう同じ失敗は起きないように今から家に戻って作業するっす!」


「え、今から!? 授業は!」


「早退するっす~」


 そういって、つぼみちゃんは飛び出していった。

 驚いた気持ちもあったが、いつもの明るいつぼみちゃんで、安心した気持ちが大きかった。


「何だか嵐のようだったね」


「それでこそつぼみちゃんだけどね」


 そういえば、今思ったが、あの休日に見た夢はもしかしたら、その装置のせいだったのかもしれないな。

 そう思うと、つぼみちゃんに感謝すると同時に、やっぱりつぼみちゃんって凄いんだなぁって改めて思った。


「そういえば、奈留なるさん、さっき僕に何か言おうとしてなかった?」


「あれ? そうだったっけ‥‥‥‥ごめん、さっきのが衝撃的すぎて忘れちゃったみたい」


 何言おうとしてたいんだっけ?

 大事な事だったはずなんだけど‥‥。


 う~ん、思い出せない‥‥‥‥やっぱりもう一回装置、接続してもらってもいいですか! と思わずにはいられなかった。

 うぅ~、もやもやする~!




 ◇◆◇◆◇◆




「今日は驚いたな‥‥」


 今日は両親の帰りが遅いそうで、私が晩御飯を作っていた。

 その時、作りながらなんとなく今日は学校のことを考えていた。


 蔭道かげみちさんのこともそうだけど、まさか、奈留なるさんがいきなり転生について聞いてくるんだから。

 でも、あんなにごまかす必要はなかったよなぁ。

 奈留なるさんも軽い話題のつもりで話してきたんだろうし。


 ‥‥いや、でも普通に生活していたら、転生なんて話題になるのか?


 ‥‥まさか、奈留なるさんは何か関係しているのかな。

 あの謎の電話の相手と奈留なるさんが?

 いや、無いとは言えないが、奈留なるさんの性格からして、可能性は低いと思う。


 でも、奈留なるさん自身が転生者って可能性もあるよね。

 前世で、聞いた話とは明らかに別人になってるし。

 ただ、この世界は違うってだけなのかもしれないが。


「一体どうなってるんだ‥‥」


 謎が多くなるばかりだ。


「どうなってるって‥‥フライパンの中身が焦げてるね」


 え、きさねぇ‥‥ってうわぁ!


「いつの間に!」


「も~しんくん、料理中にボーとするのはいけないんだよ。 料理しない私がいうのもなんだけど」


「なんか‥‥ごめん」


 その後、焦げたものはきちんと自分で食べておきました。

 うぅ、不味い‥‥。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ