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君との距離が、近すぎる。【短編版】  作者: 疾風


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1/1

1.距離、近くない?

隣の席の柊さくらは、距離が近すぎる。


 物理的にも、精神的にも。


 肘が当たるくらいならまだいい。

 気づけば、机の半分くらい占領されている。


 「ねえ」


 唐突に、顔を覗き込まれた。


 近い。


 息がかかりそうなくらい、近い。

「……なに」


 視線を逸らしながら答えると、

 さくらは楽しそうに笑った。


 「今日、部活ないでしょ?」


 「あるわけないだろ」


 「じゃあ一緒に帰ろ」


 即決だった。


 相談でも、確認でもない。

決定事項。


 「なんでそうなる」


 「えー? だって昨日も一緒だったし」


 理由になってない。


 「それ、理由じゃないからな」


 「でも帰ったじゃん」


 「……帰ったけど」


 「ほら」


 勝ち誇ったように笑う。

意味が分からない。


 なのに、否定できない自分が一番分からなかった。


 教室のざわめきの中で、

 さくらは当然のように僕の椅子の背に寄りかかる。


 近い。


 やっぱり、近すぎる。


 「ねえ、今日コンビニ寄っていい?」


 「……一緒に帰る前提なのやめろ」


 「え、帰らないの?」


 その一言に、なぜか胸が詰まった。

 「……帰るけど」


 「ふふ、やっぱり」


 そう言って笑う彼女の横顔が、

 やけに楽しそうで。


 その瞬間、思ってしまった。


 ——これ、恋人じゃないのに、甘すぎないか?


 でも僕たちは、まだ何も始まっていない。


 ただ距離が、

 近すぎるだけだ。

読んでくださりありがとうございます。

新作を書きました。

全然違うジャンルの小説です。

ブックマーク・評価もよろしくお願いします

次回更新:明日19時半更新予定です。

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