入学式
紆余曲折あって、ついに入学式だ。入学成績トップ10までに入っている生徒、ナンバーズは零組に所属することになる。だから今俺は左にハットリ、右にシャールがいる状態で入学式に臨んでいた。
「学園でも入学式とかいう無駄な儀式があるのね。むしろ長く感じるわ」
「入学式というのは重要な通過儀式だよ。そこに所属したという認識を植え付けるんだ」
「んなことはどうでもいいんだよ。だるいだるい」
うぜぇぇぇ!シャールとささやき声でちょっとした会話をしていたらハットリが意味不明な横やりを入れてくる。本当にこんな奴が満点を取ったのか?
まるで俺の疑問に答えるかのように学園長が主席の紹介を始めだす。
「前代未聞、当学園最高の実技点数100点越えの主席服部半蔵君の新入生代表の挨拶をお聞きください」
そんなバチボコにハードルがあがる紹介を受けた瞬間、ハットリは豹変した。先ほどのふざけたような態度から想像できないような伸びた背筋、キリッとした表情、圧倒的強者感。その姿を見た瞬間、実技点数101点という意味不明な採点に対する怒りは消し飛んでいた。
ここ居る誰もが、彼の凛とした佇まいに圧倒されている。歩く動作に驚くほど無駄がない。教師陣や"わかる"生徒はゴクリとその洗練された動きを見て思わず唾を飲む。これが満点を超えたその先。衝撃を受けている間にいつの間にか立っていた服部さんは式辞を話し始めた。
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