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終了

 挨拶が終わると拍手に見送られながら会長はそっと魔法を解除して去っていく。本物の会長だからと言って威圧感が溢れているという訳ではなく、ごく自然に歩いていく。

 まるで風景に同化するかのような希薄な存在感。あの魔法の数々がまるでなかったのように感じてしまう。会長を追っていた視線は自然と前を向き、次のプログラムを待っていた。


 入学式を終えると服部が悔しそうにしている。俺は蔑まれていた過去への決別、ある種の復習として"1位"を目指しているけど、やっぱり服部も最強を目指すのは明確な理由があるのだろうか。

 服部が悔しがるのに反して俺はこんなことを考えるほどに冷静だった。あの怪物の所業を実際に目にして嫉妬する悔しがるという感情を得ることを許されなかったのだ。


 圧倒的な実力差を感じた。入学試験で戦った雑魚は自動掌握魔術で魔術を操れるほど重大な脆弱性を抱えた魔術を使用していた。だが、会長が俺の存在を知っているのにそんな魔術を使うはずがない。と、なると手動で脆弱性をつかなければならない。

 果たしてこちらが仮想キーボードを打っている間に相手は待ってくれるだろうか?否、待ってくれない。


 むしろ、疑似並列起動でわかるように息をするかのように魔術を打ってくるだろう。俺はランク3ですら使えない。ランク3が三つ飛んで来たら、終わりだ。

 それに魔術を使わなくても素の能力で気配を希薄にすることができる。相手を魔力波を読み取って位置を測定する機械はあるが、この学園では使われることはない。つまり、自力で察知しなければならない。


 察知できる前に魔術をを叩き込まれたらダウン必至だろう。干渉を利用し……


「もう退場よ?」


 絶望しかない俺の脳内対策会議は呆れ顔でそう言ったシャルに中断された。

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