表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【ねこみみゆうしゃ大和ちゃん】ようこそ!リオンキングダムへ  作者: にゃんもるベンゼン
こうくうぼかんのにちじょう
86/186

ぜんぶかたづけちゃった!

 《提案ですが、当機にてコントロールしているスフィアを使えば、より短時間で片付けることができます。》

 「!」

 その衝撃に、主たる俺を案じてか、盾はプランを提案してきた。

 「……で、そのプランは具体的には……?」

 なら、盾の言うプランとは、と聞くと。

 《フォトンレーザー、オービタルレンジに加えて、マルチロックオンを行い、対象に攻撃いたします。》

 「……?」

 具体的に言ってはくれたが。

 どういうことやらと、一瞬想像できないで、つい首を傾げてしまうが。

 「!」

 ピンと来て、思い出す。 

 フォトンレーザーの、オービタルレンジとは。

 沢山のスフィアを用いて放つ、それも一斉に、レーザーのことで。

 さっきも、それででかい残骸を片付けた。

 とするなら、マルチロックオンとは。

 今度は、多数の目標に対して、照準を合わせることで。

 そうして攻撃するなら、ちまちまやるよりは、片がつくということか。

 「……一応聞くけど、大丈夫?」

 《機銃を用いるために、接近するよりは安全です。》

 「……分かった。後は、借り物だからね、ビリーさんに聞いてみる。」 

 念を押して聞くと、安全性はよく。

 なら、あとは借り物であるために。

 管理をしているであろうビリーさんに許可を求めるかと。

 「……あの、ビリーさん。」 

 俺は、通信を始める。 

 《お?どした?今度こそ、トイレ?》

 「……い、いえ、そうじゃなく……。」

 開口一番は、またまた、似たようなセリフで。やや緊張気味に、否定はする。

 《なぁんて、冗談さ。大方、また、〝魔法〟でも見せてくれるのだろ?》

 「!」 

 もちろん、先の口上はあくまで冗談で。

 俺が話し始めた雰囲気から察されて、先に、冗談めかして言われる。 

 内容は、強ち間違いじゃないようなことだったが。

 「……魔法、……は言い過ぎかと。それよりも、今からスフィアを使って、多数の対象をロックオンして、破壊いたします。」

 そうであっても、多少宥めながらも続けるなら。

 盾が提案した内容を俺は、そのまま口にした。

 《ははぁっ!やっぱり魔法じゃねぇか!いいぜ!見せてくれよ!》

 《聞いた。また魔法を見せるってな。楽しませてもらうよ。あと、他の奴のために、さっきから録画させてもらってるがな。》

 《ほっほーぅ!楽しみだな。海中の連中は、残念がるだろうぜ?》

 《俺たちの特権だな。》

 「……。」 

 ビリーさんは、楽しみに笑みを浮かべながらも。

 やっぱり魔法だと言ってきて許可を出してくれる。

 聞きつけた、他の隊員さんも、歓声交じりに言ってきたが。

 中には、どうも、この状況を記録している人もいて。

 耳にすると俺は、顔を赤くしてしまった。

 「!」

 そうであっても、許可をもらったなら、やらないわけにはいかず。

 俺は、頭を振って、自分の紅潮を振り落としては。

 真っ直ぐまた、向き直る。 

 「……ええと。魔法は元より、これから、開始しますので。それと、爆発に巻き込まれないように、注意してください。」

 開始を宣言する。ついでに、安全性を訴えてはいた。

 さっき、機雷を破壊する際に、かなりの衝撃が伝わったのだ。

 まして、多数をロックオンして行うなら、その衝撃は結構なものだろう。

 《はははっ!言われてんぜー?》

 《気にすんな、どんと行け!別に機体が落っこちたって、こっちにダメージあるわけじゃないしな!》

 《ああ!……文句は言われるだろうけど、言われ慣れてるし!やっちまっていいぜ!》

 「……皆さん……。」

 注意は受け止められて。

 だが、笑い飛ばされてしまう。そういうのは、気にするほどでもないと。

 そういうのには慣れているし、別にダメージがあったところで。

 操作している自分たちには、あんまりダメージはないと。

 ある意味、頼もしく感じて、ならばと、懸念なんて、俺は拭い捨てる。

 頼もしさに笑みを浮かべ、またも画面に向き直る。 

 「……始めます。」

 《おう!やったれー!》

 掛け声を出すなら、応じて、返事もあり。頷いて俺は、構えた。

 《了解しました。コマンドを認識。ロックオンマーカー展開。スキャンデータと同期します。》

 「!」

 俺の号令を、命令と認識するや、盾はその実力を見せる。

 《AWSFCS、リモートでドライブ。》

 やがては、お得意の能力を見せて、次々と目標を定めていく。

 ロックオンマーカーは、音を立てて、次々とロックオンをして。

 やがて、画面いっぱいに、マーカーが埋め尽くされた。

 《マーク。フォトンレーザー、オービタルマルチレンジ。発射。》

 そうなると、盾はスフィアたちに命令を下す。

 真っ先に応答したのは、先ほど手に入れた、巨大なスフィアだ。

 命じられるまま、俺の眼前に来るなら、勢いよく発光する。

 「?!って!うわぁ?!」

 ……その発光は強く、画面を覆い尽くす。

 が、すぐに晴れ、ならどうなっているのかと確認すると。

 「?!そんなことできるんだ……。」

 巨大なスフィアの前に、光の膜を展開させて。

 そこから、連続の光弾を放出させていく。

 こちらの機体の兵装である、機銃と同じタイミングで。

 連続射出しているが、範囲が広い、それは、光の雨だった。

 眼前の海域全体を、埋め尽くすように放出されるなら。

 やがて、次々と爆発に水柱を上げていく。

 その勢いに、光景に、ただ、ぼんやりとそう呟くしかない。

 《はっはぁ~!!見ろよ!機雷が消えるぜ!》

 《くぅ~。魔法使いはいいね~!》

 歓声は、他の人たちより上がり。

 光景に興奮し、楽しそうだ。

 《ばっちり、録画しておくぜ~。後で編集して、ソードやらに見せよっ!》

 もう一人は、録画に専念しているようで。

 こちらが見せる光景に、楽しさを覚えて、興奮している様子だ。

 その光の雨が、本当に雨がやむかのようにゆっくりと撃ち終えていくなら。

 雨上がる直前のように、画面上を埋め尽くしたロックオンマーカー。

 あるいは、対象を示した点が、消えていく。

 代わりに、海水の水柱が散った結果のもやがかかるが。

 それも晴れていくなら、静かに波音を湛える、海に戻る。

 《わ~お。魔法使い。海がきれいになったぜ。》

 静かになったそこに一声、ビリーさんが、モニターしていて言うことには。

 《ふっふぅ~!ウィザード最高!》

 ほぼ同意見に、他の隊員さんたちも、言っていた。

 《こちらCIC。状況を述べよ。》

 《!……っと。俺の方にお客さんか。あんたら、俺の方に客さんだから、あとは適当にしていていいぜ?あ、ガス欠なら帰艦してもいい。誘導はトムに任せるからさ。》

 「!」

 その光景に見とれていたなら、横から通信が入る。

 どうも、指令室のような所かららしく。

 ビリーさんは、その対応をするために自分から通信を切ったようだ。

 「……。」

 ついでに言っていたが、適当にしていいとは。

 言われると俺は、さて何をしていいかと今度は迷ってしまう。

 「……で、何をしようか。」

 《当該海域のスキャンを行います。多少の残骸はありますが、艦隊の航行に支障はありません。機雷の反応は、ありません。全て除去しました。ミッションは完了です。お疲れさまでした。》

 「……そ、そうか……。」

 俺が迷っている傍ら、盾は分析していて。

 淡々と言うことには。 

 この海域にある、危険な物の除去はできているため、任務は終わったと。

 なお、俺の迷いの解決にはならず、安心半分、やや残念である。

 《手持無沙汰ね。ほんと、何をしていいやら。……まあ、半分は、大和、あなたが解決してしまったことにあると思うけど。》

 「!……ええ?そうか?」

 マフィンもまた、手持無沙汰と言うが。

 ついでに、非難ではないが、呆れた様子を匂わせて。

 俺がして、スフィアを行使して解決してしまったために。

 《でもでも!やっぱり大和ちゃん、すっごーい!》

 「!」

 一方で、隣を飛んでいたアビーは、素直に、お得意のセリフを言ってきた。

 素直に、屈託ないそれは、嬉しく思う。 

 《……まあ、いいでしょう。自由にしていていいということだけど、意見は他の人に聞きましょうか。》

 「!……だね。」 

 マフィンは非難やら文句やらを重ねることはなく、こちらも素直だ。

 この、自由にしていいということへの迷いの解決策を、見付けてくれる。 

 他に、一緒に飛んでいる人たちの意見を聞いてみればということで。

 俺は同意に頷きを返した。

 「……ええと、皆さんは他に何か……?」

 マフィンのアドバイスに従い、通信を他の人にすると。 

 《ん~?いや特に何も?まあ、偵察がてら、見回るってぐらいか。》

 《レーダーだけじゃ、見つからないこともあるからな!特に、今時の戦闘機はなぁ。》

 《あ、そうそう。余裕があったら、航空隊の、ほら、ソードとかおちょくるとかやるかもなぁ~。へへへっ!》

 「……は、はぁ……。」

 すぐに答えてくれた。が、内容はやはり、特に収穫のあるものでもない。

 各々、やれることをするようだ。

 言わんとしていることは、ある程度理解はできるが。

 おちょくるってのは、どうかなと思ってもしまう。

 かつ、その通りに、それぞれ散り散りに、各々で動いていく。

 「……じゃあ、俺たちも、見回る?」

 その様子に、ならばとマフィンに言う。 

 《そうね。賛成。アビーもいいでしょ?》 

 《うん!大丈夫!見て回ろー!》

 答えは賛成であり。

 かつ、アビーも横から入ってくることには、元気いっぱいに答えてくれた。

 決まったなと、感じて、頷くなら、他の隊員さんたちと同じように。

 周辺海域の見回りに徹しようとする。

 「!」

 機体を動かして、偵察の手伝いでもしようとしていたなら。

 画面にぽつぽつと影が映りこんでくる。

 また機雷かと思い、あれこれ操作しているうちに、拡大できて。

 確認するならば、それらは人影で、つまり、サカマタさんたちだ。

 派手な爆発の後、静かになったのでか、確認に周辺を見渡している。

 さらには、確認に通信を始めている。

 《おいおい!もう終わっちまったのか?それとも、母艦が派手に爆発して、沈んじまったか?!》

 《姐さん!違うっす!!爆沈していたら、母艦の反応はなくなりまっせ!》

 《あ?!……そうだったな。ちゃんとあたいらのソナーや地図に、反応があるなぁ。あ~、よかったぁ。》

 《よかったぁ!!お家が残ってる!》

 勘違いをしてか、あれこれ確認しているようだが、無事だと安堵して。

 また、隊長であるサカマタさんが言うのだから。

 合わせて他の隊員さんも、安堵に笑みを浮かべている様子だ。

 《じゃ、なかったっす!あれだけの機雷、どこに消えたっすかぁ?!》

 《うぇ?!忘れてた。……どうやったんだ?》

 翻って、安堵から冷静に状況判断に移るなら。

 あれだけの機雷が、どうして消えたのかと疑問になる。

 《あぁ?!思い出した!ウィザードっす!》

 《?!マジかっ!!》

 「!」

 やがて、一つの結論に達するなら、はっとして、俺の機体に目をやってきた。

 俺は、騒がしさを予感して、指を通信用のスイッチにやる。 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ