うぃっちちゃんもくわえてれんしゅうだぁ!
「?!ひ、ひぅ!!」
「!あ、ごめん。」
扉を開けるなり、俺の顔を見たなら。
俺がそんな目をするものだから、つい、変な声を上げてしまう。
俺は、何だか驚かせたと、頭を下げる。
「……。」
「……。」
しかし、ウィッチさんはそこから何も言わない。
何だか、気恥ずかしそうにして、顔を背けるばかりで。
せめて、何の用できたのか、言って欲しいくらいだ。
「す、すみません!お忙しいのでしたら、また……っ!」
「?!」
慌ててウィッチさんは、扉を閉めて、出直そうとしてしまう。
俺もまた、慌ててしまう。
「い、いや。忙しくない。それよりも、何か用があって来たんだよね?」
「!」
何の用もないのに、訪ねることはあるまいて。
俺は、引き止めに立ち上がり、手を伸ばす。
その言葉聞いて、ウィッチさんは立ち止まり、再びこちらに振り返って。
「……ええと。その。……夕方の……ことで。」
「!……夕方。」
訪ねた理由を、ややたどたどしく口にして。
夕方と聞いて、俺はピンとくるものを感じる。
「……もしかして、スフィアのことを教わるって話?」
「!は、はい!」
今度は俺が、言うならばウィッチさんは、こっくりと頷いてきた。
「……ん~……。」
そんな様子見て、今度はウィッチさんから、室内に目を移しては。
つい思案してしまう。
何だか、丁度いいタイミングってことかな、そう感じてしまう。
「?あ、あの……。やっぱり何かあって……?」
俺が見せたその様子に、不安を覚えたウィッチさんは顔を覗き込んできた。
「!……いや。そのね。丁度いいなって感じたんだ。」
「?丁度いい?」
「うん。」
その不安の解消に言い始めることには、タイミングが良いということで。
途端、ウィッチさんは首を傾げてくる。
「今ね、シンにスフィアの使い方を教えていたんだ。そ、その。だからさ、丁度いいって、そのことなんだ。」
「!」
続けて、その理由を俺は述べる。
ウィッチさんは、耳にして顔をぱっと明るくする。
「え、ええと。そ、それじゃあ……?」
そのうえで、さらに聞いてきた。
「うん。そうだね。お邪魔じゃないよ。……俺が上手く教えられる自信はないけどね。聞きたいことがあるなら、何でもいいよ。」
その期待に応える、言葉を掛けてあげた。そっと、微笑みを添えて。
「!は、はい!」
ウィッチさんは、大きく頷いて、つられて笑顔を見せる。
そうして、部屋に招き入れたが。
「!」
気付くことがあって。
ウィッチさんは、肩に何か下げていたようで。
視線で追うと。
ウィッチさんは肩にやや大型の、丁度クーラーボックスのような物を下げて。
「……?」
何だろうかと、首を傾げていると。
「!あ、ご、ごめんなさい!こ、これ、お邪魔でしたか?」
「!……いいや。ただ、何だろうかなと思ったんだ。」
ウィッチさんは申し訳なさそうに言ってきた。
俺は、素直に疑問を口にする。
そんな大きな荷物、何が入っているのだろうかと。
「!」
ウィッチさんは、言われて、その荷物に手を持って行く。
「これ。私が集めたスフィアなんです。」
「……?……まさか?」
何だか恥ずかしそうに笑いながら、その荷物の正体を言ってくるならば。
俺はまさかと何かに気付きてしまう。
「……。」
そっと、手を伸ばしたなら。
「!」
感じることは、確かにスフィアで。
……さらに、俺が呟いた〝まさか〟も、分かりそう。
それらは、想像以上に多いということだ。
「……ええと。集めたって、ど、どれぐらい?」
気になっては来て。
また、感じるスフィアの数に圧倒されて。
やや引き気味ながらも俺は、聞いてみた。
「!……ええと。あんまり数えていません。……そ、その、戦場とかに行って回収したり、戦闘した後の残骸から拾い集めてまして……。」
「……。」
ウィッチさんは、やや臆しながら答えを言ったが、俺は言葉を失ってしまう。
内心思うことは、スフィア狩りなら、相当な戦果だろうと思えてならない。
いくら、村の皆でも、ここまで集める人間はいない。
「ご、ご覧になります?」
「!」
その証明として、見せようとさえしてきた。
驚きながらも俺は、軽く頷いて応える。
ウィッチさんは、そのバッグを前に持ってきて、開くなら。
その通り、そこには大量のスフィアがあった。
隙間なく敷き詰められており、確かに、数えきれない。
いいや、俺だったら、数えるのを諦めるだろう。
「……。」
言葉は失ったまま、俺はまじまじと覗きこんでいた。
「!!あ、あの……。な、何か?」
「!……い、いや。何だか、すごいなって思っただけ。」
そんなものだから。
ウィッチさんは恥ずかしくなりながらも、何か言いたげに言ってきた。
俺は、顔を上げて、横に振り、何でもないと言う。
「その、単純に。すごいなって思って。だって、俺でもこんな数、見たことがないからさ。」
「!」
加えて、感想も。
ウィッチさんは耳にして、つい恥ずかしくなって、顔を赤くする。
「うぅ……!そ、そんな。そう言われると……私……。どうしていいか、分かりません!」
「?!」
挙句の果てに、顔を覆い隠してしまう。
何でまたそうなるのか、俺は驚いてしまい、混乱しそうになる。
もしかして、悪いことでも言ったか?
他の、レオおじさんやシンに目線を送るが、首を横に振り。
悪いことは言っていないと証明をしてくれた……ような気がする。
「ええと、き、気を悪くしたなら、謝るよ!す、すみません!」
「……!」
一応、謝ってはみたが、首を横に振るばかり。
「……わ、私。ほ、褒められたことが少なくて……っ!慣れていなくて!」
「……。」
理由はすぐ述べられたが、聞いて俺は、何とも言えない顔をしてしまう。
褒められ慣れていないからか……。どうしよう。
「い、いつも空戦機動で下手だって言われて。撃墜されたりして。あんまり、褒められたことがなくて……。うぅ~……。」
「……。」
今度は根拠。
どうやら、自分の部隊内でのことだが。
あんまり成績は芳しくない様子。そのために、よく注意される、と?
「!」
……だとするなら、色々とおかしいと思ってしまう。
成績が芳しくないなら。
夕方の空戦で、あれほどの能力を見せられやしないだろう。
まあ単に、俺が初心者だからってのもあるか?
「い、いやいや。すごいんじゃない?だって、ウィッチさん、戦闘機の扱い上手じゃないか……。」
気付いたならばと、フォローを入れやするが、何だか違う気がしてきた。
「……!!!」
言われた本人は、余計に顔を赤くするばかりで。
話ができないでいる。
「……ぬぅ。」
どうしたものかと、軽く悩むが、その悩みはすぐに消える。
そもそも、訪ねて来たのは、スフィアのことを教わりたいがためであり。
これじゃ、収拾付かないし、話がずれすぎている。
手をぱんぱんと叩いたなら、本題に戻す。
「……あ~……。まあ、スフィアが大量の何のはこの際抜きにして、その、要件を片付けよう!」
「!」
号令に、やっとウィッチさんは顔を上げてくれた。
「す、すみません!つ、つい!!」
「い、いいんだ。それよりも、俺から教わりたいってこと何だい?」
つい取り乱したと、ウィッチさんは言って、顔を逸らすが。
それよりも俺は、本題は何だと聞く。
「!!そ、そうでした……。」
「……何でもいいよ?答えられる範囲ならね。」
ようやく本題だとして、ウィッチさんは息を整えて。
俺は、言いやすいように促す。
「そ、その。スフィアの使い方を、い、一から……。」
「……。」
促した先から出た言葉は、やはりスフィアの使い方で。た
だ、言葉といい、これまでといいで、内容に俺は、違和感を禁じ得ない。
何となくだが。
ウィッチさんは基本的なことはできるんじゃないかと思えてならない。
「……確認してみるけど、スフィアって、どれぐらい扱える?」
「ふぇ?」
「……。」
確認してみたら、意外そうな顔をされた。
「!……ええと。」
が、すぐに気付いたなら、荷物を下ろす。
そうして、手をかざすなら、スフィアが数個舞い上がり。
ウィッチさんの周囲を浮遊した。
「……基本的なことはできるんじゃない?」
その様子に俺は、基本的なことはできていると思い、言った。
「そ、それが。……私、これ以上のことができないんです。」
「う、浮かせるだけか。でも、それだったら、あの武器はあんなに扱えないんじゃない?あ、まあ、あれについては初心者が言うのもおかしいか。」
その答えは意外であり、浮かせることはできてもというもので。
聞いた俺は、何だかまた違和感を覚えて。
戦闘機の兵装についても、例えて言ったが。
しかしそれは、初心者が口出しするべきことじゃないかと思い。
途中で言い直すことにした。
「あ、あれは。単なる武器ですので……。」
「……そ、そう?」
あの兵装については、あくまで武器であって、一般的なスフィアじゃないと。
恥ずかしくしながらも言ってきた。
聞いた俺は、違和感を抱きつつも、そういうものだとして、納得することにした。
納得したうえで。
「じ、じゃあ、使い方としては、防御とかでいい?丁度、シンに教えていたからね。」
「!は、はい!」
早速教えることに移るなら、言うことはフォトンシールドの張り方で。
基本としての、スフィアの浮遊ができるなら、ということで。
ウィッチさんは聞いて、お願いしますと言わんばかりに、頭を下げてきた。
「ええと。簡単なやり方は……。」
頼まれたならと、説明を。
実演も加えて、見せる。
スフィアを自分の前に持ってきては、俺は円を描くように動かすなら。
光の膜が展開される。
やがては、泡のように弾けて、消えた。
「まず、スフィアを前に持ってきて、円を描くように動かして……。」
実演だけじゃなく、口頭でも説明をする。
「は、はい。」
ウィッチさんは、頷きながら俺の実演を見て、聞いていて。感心さえ示して。
「……説明はこれぐらいかな。後は、実践あるのみ。」
簡単な説明は、先ほどで終わり。
後は、やってみないことには、その人のできるできないは、分からない。




