表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【ねこみみゆうしゃ大和ちゃん】ようこそ!リオンキングダムへ  作者: にゃんもるベンゼン
こうくうぼかんのにちじょう
51/186

ふっかーつ!

 失礼だが、何だかその意外さに、俺は驚いてしまう。

 冷徹で、厳しそうなイメージがあるが。

 そうであっても、同じ飛行隊の面子だからか、よしみもあるのかもしれない。

 「?!が、ガント?!うぅぅぅ……!やーさしー!!やっぱり、俺たち、運命共同体だよな!!!ん~~キスしたくなっちまう!」

 「……。」

 組み伏せられながらも。

 止めたガントさんの行いに、ときめいたか俺は理解できないが、涙目一転。

 目を輝かせて、唇を突き出す形をして。

 俺は見ていて、何だか気持ちが悪くなった。

 「……。」

 同じだ。

 ガントさんも何だか、顔が軽く青くなっているのを目にした。

 「前言撤回だ。こんなバカ、締めて構わん。安心しろ。骨は拾ってやる。」

 先ほどとは一転して、そっぽ向いて、撤回、やってくれと命令した。

 「?!が、ガント?!ひ、ひどっ?!」

 「だ、そうだ。可愛い子猫ちゃん!ちょぉっと、痛くするけど、我慢してくれよ、なっ!」

 命じられたが最後、ソードの表情は一変して、絶望に。

 命じられた方は、にんまり笑い、軽い処罰を加えるみたいで。

 「いでででででぇえ?!」

 やがては、腕を軽く捻られた。

 ソードは絶叫を上げて。それはそれは、艦内中に響きそうで。

 一方、俺は、ガントさんとは違って、見ていられないと目を逸らす。

 「!」

 と、思ったら、誰かが近づき、影が覆う。

 何だろうと目を開ければ、ガントさんが立っていて。

 「!!」

 思わず睨み付けられたと感じて、つい、身構えてしまった。 

 「……?」

 だが、ガントさんは、睨み付けるわけでもなく。

 何か、思案するように、顎に手を持っていき。

 俺をじろじろと見だした。

 何事かと、首を傾げたなら。

 「……ふむ。単なる素人だと思っていたが、見た感じ年相応以上の肉体をしているな。おまけに、頭も切れる、スフィアをあれだけ扱える、ときたなら、全く相当な戦士だ。もし、飛行隊にいたなら、それこそ、戦場を一人で変えかねないそんな気がする。……少年。努力を怠るな。精進しろよ。」

 「?!え……あ、はい。」

 観察していたようだ、終えて言うことには、俺に対しての評価で。

 ……褒められた?何だかよく分からず、きょとんとしてしまう。

 そんな俺の肩を軽く叩いては、そのまま横を通り過ぎて行った。

 「……?」

 よく分からないやと、キョトンとしたままで。

 こんな状態、誰か解消してくれないか、俺は見渡して。

 「!」

 と、そんな折。

 ガントさんの後に続いて歩いていくシールドさんが、足を止め俺に寄ってきた。

 「珍しいこともあるな。ガントが人をこんなに褒めることがあるとは。」

 「へ、は、はぁ……。」

 言うことには、ガントさんの様子は珍しかったと。

 俺は、やはりまだ、実感がなく、曖昧な返事しかできない。

 「事実、私も驚かされたよ。初心者ながら、あの兵装を使いこなすだけじゃない、ソードからのビットをもコントロールするとは。飛行自体は初心者そのものだったがね。正直、今まで沢山空を巡ったが、あそこまでビットを使いこなす人間は、今日この日まで見たことがない。やはり、ウィザードとは、特別な存在なのだな。ふふふ……。」

 シールドさんは続けて。

 この人は、実際驚いたと言っていて。

 また、素晴らしいものを見せてもらったと賞賛さえ、感じる。

 俺は、やはりぼんやりと頷くしかない。

 「では、私もお暇しよう。そろそろ夕食の時間だ。」

 「!あ、はい。ええと、ありがとうございます。」

 俺の頷き見たなら、シールドさんは言うことはもうないと。

 そっと微笑み残して、また、歩き出す。

 ガントさんと合流するつもりで、さっと、歩を進めていった。

 「あ、あの……。」

 「!」

 揃って出ていくならば、忘れてはいけなのが、ウィッチさんで。

 戦闘の時とは違い、いつものオドオドした様子は相変わらずながら。

 俺に何か言いたげで。

 気付き、促すように頷いた。

 「ええと……。」

 「あ、はい。」 

 促したなら、ウィッチさんが口を動かすに。

 「あの……。凄かったです。ほ、本当にウィザードって、いるんですね?」

 「……。」 

 聞くことは、俺がシミュレーターで見せたあの芸当についてで。

 やっぱりと思い、また、ウィザードという単語に、こそばゆさを感じ。

 顔が赤くなってしまう。

 「……その、よかったら……ですけど……。」

 「……ええと、はい。」

 言いたいことはそれだけではないようだ、続けては。

 「こ、今度、教えてくれませんか?スフィアの、すごい扱い方とか、ええと、バリアを張ったり、沢山操ったり……。うぅぅ~……。」

 「!」

 続けたことには、俺に教わりたいとのことで。

 言い切って、ウィッチさんは、顔を思いっきり赤くした。

 どうやら、ウィッチさんは、異性と話することに慣れてはいない様子。

 そんな様子もあったが、俺は別のこともあって、少々困惑した。

 どうしようかと、悩み、頬を掻く。

 そも、俺はマフィンから教わったが。

 果たして、マフィンのように俺も、上手く教えられるかどうか。

 こういう時、どうすればいいんだ?助け舟をつい、探してしまう。

 そうして、視線を泳がせながら。

 「……ええと、マフィンに……じゃ、ダメ……?……ダメそうだな。」

 戸惑い含めて、口を動かすものの。

 ウィッチさんの顔を見たなら、どうも、俺に対しての期待の眼差しがあり。

 うかうかダメとも言えなくて。

 「……うぅ~ん。分かった。教えてあげる。……けど、自信はないんだ。俺も正直、ほとんど感覚だけで操っている気がするし。いわゆる、画期的な方法論とか知らないよ?」

 「……。」

 悩みに軽く唸ったなら、分かったと俺は承諾する。

 が、付け加えもあり。

 俺は、マフィンのように教え方が上手いという自信はない。

 ましてや、使い方を知ってはいても。

 いわゆる方法論、理論なんかはからっきしダメだ。

 アビーのことを笑えないが。

 俺も、正直感覚だけで動かしている気がしてならないし。

 それでもいいならとの、問い掛けを。 

 ウィッチさんは、こくこくと頷いて意志を示す。

 それでいいと、いうことらしい。 

 「……分かった。いつか、また、ね?」

 なら引き下がれないや。

 俺は、引き受けると、今度は完全に承諾する。

 「あ、ありがとうございます!……その、……では!」 

 ウィッチさんは耳にしたなら、赤い顔ながらも、俺を見据えて。

 そっと笑みを浮かべて、ガントさんたちに続くため、走り去っていった。

 「それじゃ、俺たちも行くかー!」

 「ああ。ソードの鉄砲玉の相手もこれくらいにしておけよ。後でお返しが、怖そうだ。」 

 「そんときゃ、投げ飛ばすさね!」 

 「……っと、ウィザード!またな!今日は楽しませてもらったぜ!」

 「おー!思ったんだが、いっそのこと、ウィザード専用機作っちまう?」

 「おいおいおい!民間人だぜ?そんな簡単に乗られちゃ、俺たちゃ、世話ないぜ?」

 「いやいや。俺よぉ。漫画やアニメで見たんだがよ?民間人がよ、急いで、仕方なく乗って戦う話って、結構あんだよな?」

 「あははは!見過ぎだ!!やめとけよ!本気にしちまいそうだ!」

 「っと!気にしないでくれよ!なぁに!ちょっとした与太話だ!」

 「……あ、あはは……。」

 航空隊の面々が去ったなら、続くのはギャラリーの人たち。

 皆、俺を見ては、口々に言ってきて。

 その内容はまた、なかなかなもので。

 楽しんだ挙句。

 いっそのこと、俺を入れて、戦わせる兵器まで作ろうと考え出す始末。

 その人たちの話じゃ、俺を大層気に入っている様子で。

 皆、楽しませてもらったと言っては、手を振り。

 航空隊の面々の後に、続いていく。その様子を、俺は苦笑しながら見送った。

 「ぐぞぉぉぉ~……。あいづらぁぁ……。」 

 「?!」

 その苦笑見送りから一転して、途端。

 地の底から響き渡る、不気味な声が聞こえて、つい飛び上がりそうになる。 

 見れば、ギャラリーが過ぎ去ったその場には、ボロボロのソードが。

 尺取り虫みたいに腰を曲げて伸ばす動きをしながら。

 ガントさんたちに続こうとしていて。

 「……。」

 その様子に、声が掛けられない。

 「ぬぐぐぐぐ……。」

 呻き声を上げながら移動、その様子に俺は、とうとう見ていられなくなり。

 身を屈めて、ソードに手を差し伸べた。

 「?!うぃ、ウィザード……!うぅぅ……。」

 「!」

 そうしたなら、見ていたソードは涙目になり。

 「や~さ~し~いぃ~!!やっぱり、猫耳勇者、さいこ~!」

 「!!あ、ええと、お、落ち着いて……。」

 涙ながらに、感涙流しては、俺に手を伸ばしてきた。

 とにかく、落ち着かせたく、伸ばした手を取り、ソードをちゃんと立たせた。

 そうしたなら、変わり身が早いか、涙は拭い去っていて。

 いつもの、自信満々無鉄砲のソードになっていた。

 「?!は、早っ……!」

 その変わり身の早さに、俺は驚いて。

 「へへっ!」 

 立ったら立ったらで、自慢げに鼻をこすり。

 「俺ぁ、この程度じゃへこたれねぇ!」

 続けては、胸を張る。

 「ええと、大丈夫?結構派手に組み倒されたけど……。」

 ただまあ、先ほどの光景を目にしていて、普通大丈夫だとは思えない。

 ソードがそう言っても、あんまり安心できないでいる。

 聞くならばソードは、証明と言わんばかりに。

 その場でジャンプを繰り返してアピール。

 元気そうだ。 

 「大丈夫大丈夫!俺の体、この程度じゃ応えねぇぜ!そうでないとよ、あれだけの機動、できないぜ!!へへへっ!!」

 「……そ、そう……。」 

 跳ねながら言うことには、大丈夫そうで。ある意味説得力のあることだ。

 頑丈じゃなければ、そもそも無茶な動きもできないと。

 その元気そうに言う勢いに、俺は引いてしまう。 

 「っと!こうしちゃいられねぇ!ガントに追い付かんと……!集団行動、集団行動っと!」 

 ソードは、元気アピールしていて、はっとしたなら。

 ガントさんたちに追い付こうと身を翻す。

 「?!は、早っ……。」

 また、その変わり身の早さに、驚いて。

 ソードはもう、駆けだそうと、体を屈めていて。

 「んじゃ!!大和っち!後でな!!食堂に言ってくる!」

 「あ、……うん。それじゃぁ……。」

 追いつくために、言った後駆け出して行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ