そうじゅうくんれん?
「そうだなー。操作は……。ま、いっか。体で教えるか。それじゃ、皆も!」
「!」
《えっ?!ど、どうするの……っ?!》
続きには、操作法を言おうとしたが。
面倒臭がって、ソードは乗りながら教えるつもりで。
ならば他の人にも教えようと、ソードは振り返り。
他のカプセルにも手を触れ開放する。
「それじゃ、皆!どうぞ!」
「!あ、ああ。」
開けたなら、ソードは促してくる。
俺は、ソードに従い、開けられたカプセルに乗り込む。
皆も従うが、そこで、問題が浮上した。
「?!あ、あれ……?」
……シンの方。
シンはまだ、小さく、座席に座ることはできても、下まで足が届かない。
困った様子を見せてしまい。
ソードは見て、頭を掻く。
「あちゃ~……。年齢制限に、身長制限までも引っ掛かっちまうか。まあ、仕方ないか。」
テーマパークのアトラクションよろしく、制限とかに引っ掛かったと言い。
仕方なく、シンを座席から降ろし、カプセルから出す。
それでは、寂しいだろうと考えてしまうが。
「んじゃ、これ、掛けてみ?」
「!……これは……?」
ならばと、ソードが何か取り出して見せる物は、ヘッドギア。
それも、目全体を覆い尽くすほどのゴーグルが取り付けられた物で。
シンは、不思議そうに首を傾げる。
「掛けると分かるぜ?それはな、シミュレーターの画面とリンク、まあ、俺の方でだが、しているんだぜ?」
「!」
このまま楽しめないのも、仲間外れみたいでしかなく。
ならばとソードが示したことは、そのゴーグルに画面があって。
このシミュレーターとリンクするようにできていると。
聞いてシンは、顔を明るくした。
明るくしたままで、ヘッドギアを装着すると。
「うわぁ!すっごーい!」
感嘆の声を上げる。どんな画面なのか、気にはなるものの。
「ええと、ソードのお兄ちゃん!ありがとう!!」
「へへっ!」
満足のいくもので、シンはお礼を言った。
耳にしたソードは、自慢げに鼻をこすり、笑う。
「それじゃ、始めるか!……皆、席に着いた?」
シンを仲間外れにしない。
そうした後、今度は席に着いた俺や、アビーに言い自らも席に着いた。
シートベルトを締めたなら。
開放された、跳ね扉のような物が、眼前より下がり、視界を完全に覆っていく。
閉まり切ったなら、密閉の音が響き。
「!」
ふと、明るくなると、眼前の光景は様変わりしていた。
確かに、戦闘機に乗って、見える景色と言えば、そのような。
その搭乗風景と言えばいいか、そこは、……青空のような場所ではない。
何だか、倉庫みたいな場所。……格納庫か。
《おーい!聞こえる?》
「!」
そんなコックピット内に、ソードの声が木霊する。どこかと探すが。
《ははぁ!やっぱり探しているな?気にすんな!探さなくていいぜ?同じ物の中にいるから。そこから通信しているのさ!どうだ?本当に戦闘機に乗っているみたいだろ?》
「!……確かに。」
ソードが伝えてくることに、納得。
通信しているからか。
言われてさらに、戦闘機の中みたいで、何だかドキドキしてしまう。
《目の前に、パネルがあるはずだぜ?触ってみ?》
「!こ、こう?」
言われるがままだが、キョロキョロ見渡すと。
小さなモニター状の物が、いくつか座席の向こう側に設置されている。
その画面は、まだ何も表示されていないが、言われた通り触ると。
「!」
画面が点き、色々な情報が表示されていく。
時計状の画面や、高低差。
翼の下や、胴体の下の状態、装備。
さらには、一番中央には、機体そのもののシルエットが表示された。
「……!」
見覚えのあるシルエットだ。
それは、俺が帝国のマキナを奪った後、逃げた時に追撃してきた戦闘機。
盾の話では色々と言っていたが。
〝F-X〟だが、そんな名前だったっけ?
「なあ……。」
《ん?》
見ていて、ちょっとだけ不安そうに聞いてみる。
「この機体って……?」
《これ?こいつは現役バリバリの、俺様の相棒よ!ほら、見たろ?上の、飛行甲板でさ。》
「……あの機体か。」
ソードが言うことには、自分が乗っている物。
俺が、外でよく見た、航空隊の戦闘機らしい。
「……で、性能は?」
なら、詳しく聞いてみたくもなる。
《え?性能?そりゃ、〝速い、固い、強い〟だ!》
「……。」
数値に表されない、すごく抽象的な表現が返ってきて。
俺は困ったと頭を抱えそうになる。
《あー。詳しいことは、整備の人に聞いて?マニアっぽいの、俺、分かんねえのよ。》
「……分かった。そういうことにしておくよ。」
補足として、詳しい人を紹介される。
詳しいことは、ならその人に聞くことにすると、俺は頷き、返事をした。
《んじゃま。早速動くか!あ、単純にスタート押せば動くぜ!》
「!……分かった。」
機体のことをどうこうは別として、それよりも早速とソードは言い。
指示が出て、言われたまま。
画面中央下にある、スタートと表示されたボタンを押す。
「!」
すると、乗っている機体が動いたか、座席から振動が伝わる。
「……?」
また、スフィアが展開するような、光の膜が画面にも表示される。
それが、どういうものかは、分からないが。
同質のものなら、多分いつものバリアかな。
《格納庫から出るぜ!あ、ちなみにマフィン……ちゃんが先頭な!あ、それとも何だか、俺みたいな呼び名がいい?》
《え?!私が先?!って、呼び名って?!》
発進していよいよという所だが。
いきなり話を振られたマフィンは、混乱している様子で。
通信から、伝わってくる。
《あ、ほら動く動く。ちなみに、足元のペダル、右に踏んだら右に、左に踏んだら、左に動く。簡単だぜ?あ、まだスティックは動かさないで。意味ないからな。》
《こ、こう?》
マフィンが混乱しながら動かしている様子。
「!」
その様子は、こちらの画面にも映り。
いや、正確には、バーチャルな空間の外の風景に。
マフィンが乗っていると思しき機体が、動いていて、フラフラした様子。
《それで!そこの四角い場所まで動いて、待って。そしたら、エレベーターが動くから。あ、ブレーキは左手に添えているレバーでね。》
《う、こ、こう?》
ソードが指示したなら。
マフィンの乗る戦闘機は、ふらふらしながらも、指定された場所に停まる。
その際、戦闘機の後方が見えるが。
垂直と水平尾翼は、真っ直ぐではなく、角度が付けられ。
丁度〝X〟の文字になっている。
「……。」
気になることが浮かんだ。
「……なあ、この戦闘機って、尾翼がXだから、〝F-X〟て読むの?」
だから、戦闘機が〝F-X〟かなと。俺は呟く。
《それもあるけどね~。あの、Fの後についているの、数字だぜ?なんでも、〝10〟って意味らしい。》
「……そうか!」
ソードが答えることには、番号らしく、〝10〟という数字の一つ。
つまり、ローマ数字の10だ。ピンと来て、俺はハッとする。
《けどよ、大和っち。もしかして、好きなの?紹介するぜ?そう言うの好きな奴。きっと話し相手が見つかって、喜ぶぜ~?》
「……。い、いやそこまでは……。」
その気になることが分かればよく、だが、ソードはいじらしい感じで。
続けると、詳しい人、……口調からしてマニアな人を紹介するつもりで。
俺は、……遠慮させてもらった。
《ええと、後は……どうするの?》
《お?すまんな。》
そんな中、マフィンが言ってきて。丁度、話は終わったので、俺はよく。
ソードは気付き、マフィンの対応に。
《そのまま、そのまま。そしたら、そろそろ動くから。》
「!」
《!!》
ソードはそのまま待っていてと指示を。
すると、マフィンの機体が上の、今気付いたが、光射す場所に向かっていく。
思わず、マフィンも俺も、驚きに声を上げて。
そここそ、エレベーターになっていて。やがて、姿は見えなくなる。
《あ、あの……?!こ、この後……は?》
《ちょっと進んで、四角い場所から避けていて。俺が次に行くから。》
《わ、分かったわ……。》
上からマフィンの声が聞こえていて。ソードはとりあえず、指示を出す。
マフィンは何とか動かしたからか、エレベーターにはマフィンの機体はなく。
降りてきて、元の位置に収まったなら。
お手本と言わんばかりに、ソードがきちんと動かして。
マフィンと同じように、だが、流石慣れているか、綺麗にその場所に収まる。
すぐにエレベーターは動き、マフィンと同じように天井のその先へと消えて。
《んじゃ、すぐ降ろすから。アビーっちと大和っちも、ついてきて。》
その後は、俺とアビーに言ってきた。
《分かったー!!》
アビーは耳にしてすぐ、機体を動かす。
「……!」
……その時、嫌な予感がよぎる。
アビーは機体を動かすが、その機体は、変に動き。
そう、マフィンやソードが見せたようなゆっくりした動きじゃなく。
言うなれば急発進。
《えへへっ!た~のし~!!!》
気にしてい様子はない、ならばどうなる?
歓声を上げるアビーのその先には、壁が迫っていた。
「?!うわぁ?!」
《おぉわぁああああ?!》
……気が付く頃には、アビーの機体は思いっきり壁に衝突してしまう。
画面全体が揺れ、俺は思わず声を上げてしまった。
《?!どぅわぁぁ?!な、何だ?!》
《きゃぁぁあ?!な、何?!》
上の二人にも、衝撃が伝わっている。悲鳴が響いてきた。
《えへへ……。やっちゃった……。》
その犯人は、だが、平気そう。やっちゃったと、照れ隠しに。
アビーの機体を見るが、大丈夫そうだ。
どうやら、この機体は、壁に激突しても平気なようにできているのか。
その通りで、光の膜が、アビーと機体を守っていた。
……いたが、逆に壁は思いっきりへこんでしまう。
《一体、……アビー?!》
マフィンは気になって、声を掛けてきた。
上からでは、何が起きたか、分からないでいるのだろう。
《……何だって。……まさか。壁に衝突したんだな?だろうな。》
一方、ソードはずばりなことを言ってくる。
《えへへっ。やっちゃった……。ごめんね……。》
アビーは認めて、謝ってくる。
《おいおい!ごめんで済むわけないだろっ!!!!って大声で、実際だったりガントとかは、言ってくるけどね。……俺もやったし……。》
そんなアビーに、水を掛けるように強い口調で言う。
……かと思いきや、そうでもなく。
それだけじゃすまないと、含みを持たせてはいるが。
最後どうやらソード自身もやらかしてしまっていたみたいで。
呟きが漏れ聞こえた。




