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直くんとももちゃん、初恋の行方。  作者: 獅月
第三章

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直くんは宇宙一素晴らしい


「百子、俺ってどんな人?」


ランチタイム、直くんにそんな事を言われる。入社二日目。なんとなくランチタイムは息をつける。


(百子って。ふふ。今はちょっぴりプライベート。)


「直くんはね。宇宙一素晴らしい。」


本田百子、嘘は言いません!


「いや、そうじゃなくて…」


なんだって!信じられていないではないか!


「直くんはこの世の神秘!優しい、かっこいい、真面目、律儀、あっ!昨日のタクシー!」


忘れてた。昨日は直くんマンに助けてもらいっぱなしだった。


「直くん、いつも私を助けてくれてありがとう。」


今日の直くんはなんだか元気がない。

今日の午前中も〝お兄さんの弟〟を見に入れ替わり立ち代わり人が集まってた。


「…ありがとう、百子。」


「ん?」


「百子といると元気になる。」


!な、直くんったら〜。照れるじゃない。


「ふふ、直くん大好き。」


ここは会社。小さな声でお互い喋る。




✽✽✽


「本田さん、これから営業に出るんだけどついてきて。」


ランチタイムが終わって午後一。高田さんから声をかけられた。


「はい!」


直くんや他の子達は声をかけられていない。私だけ。


(私営業向きなのかな?できれば総務部とかに本採用されたいんだけど…)


だけど今は営業部。会社全体を知るための大事な研修期間。頑張らないと。




✽✽


「イテテ。」


昨日の靴擦れが響いております…。


「本田さん、大丈夫?」


「すみません、高田さん。足手まといになって…」


せっかく声をかけてくれたのに…


「とりあえず今日は外出るの初めてだし、このくらいにしておこう。休憩がてら、一休みして戻ろう。」


そう言って近くのコーヒーショップに入る。高田さんがご馳走してくれた。(ヤッター!)


「これが営業のいい所。休んでても仕事してるって思われる。」


「あはは!高田さん、上手ですね!」


こんなこと言う人には見えなかった。


「本田さんは素直でかわいいね。」


「ありがとうございます!よく言われます!」


「そこ謙遜するところ。」


「すみません!」


なんだか冗談が言い合える。楽しい。





✽✽


「ただいま戻りましたー。」

「戻りました!」


休憩も終え、会社に戻って来た。


「本田さん明日も宜しく。」

「はい、是非!」


楽しかった。




「いいなー。本田さんが一番乗りか。」


同じ新入社員の子に言われる。


「へへーんだ。良いでしょー。」


テンション高い。私。


「わー。嫌味だー!」


同じ新入社員の子達とも打ち解けて笑い合える。楽しい!





✽✽✽


二日目の仕事も終え帰るだけ。

直くんはやっぱり今日は元気がない。


(直くんと話したいな。)


私は直くんにとって頼りになる存在じゃない。それはわかってる。

だけど、直くんのお父さんとお母さんにも伝えた。


直くんを幸せにするって。


元気がないなら元気にしてあげたい。支えてあげたい。


そばにいてあげたい…


「直くん、お仕事終わった?ちょっとお茶でもして帰ろうよ!」


そう思って、直くんに声をかける。


「…平日はまっすぐ帰らないと。」


ん?あ、

〝おっ、じゃあ平日はまっすぐ帰ってこれるな!〟

パ、パパのバカ〜!!


「直くん、気にしなくっていいって!あんなの嫌がらせだよ!」


「約束した以上は守らないと。」


なんて真面目な!


「いいって!大丈夫だよ。パパだって仕事で遅いんだから、バレないよ!ママには口裏を合わせてもらうから!」


直くんのそばにいたいのに!


「…。」


「直くん?」


あれ?


「俺のせいで百子に嘘をつかせたくない。」


あ…。


「…俺は百子にとって、親に嘘をつかせる様な存在になりたくない。」

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