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ステ振り失敗したまま異世界転移~なんとか冒険者になれたので、ハズレスキル頼りで無双することにします~  作者: アカバコウヨウ


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第十一話 一日の終わりに

 アッシュの一時宿泊先――ティオ達の家へ向かうその帰り道。


「アッシュさん……おかえりですか?」


 と、聞こえてくるティオの声。


 ティオ達の家の前までやってきたところで、ちょうど家から出てくる彼女に遭遇したのだ。

 アッシュはそんな彼女へと言う。


「結果はともかく、ギルドで一クエスト済ませてきたところなんだ。悪いけど、しばらくお世話に――」


「気にしなくていいといいましたよね? まぁそれはともかく……私は今から少し出かけてきますので、先に家に上がっていてください」


 と、ティオはアッシュへ家の鍵を渡してくると、更に言葉を続けてくる。


「それでは……私は行ってきますので……あぁ、よければ先にお風呂もどうぞ」


「いやいやいや、お風呂もどうぞっていうかさ、俺も付き合おうか? もうすぐ夜になるし、さすがに女の子の一人歩きは――」


「大丈夫ですよ。そんなにかかりませんから……市場にある出店で、食材を買ってきて終わりです……それでは」


 などと、ティオはすたすたと歩いて行ってしまう。

 アッシュとしては、やはり彼女を一人で出かけさせるのは少し心配なのだが。


(あんまりしつこいと、嫌わるかもしれないし)


 ここはティオの言葉に甘えさせて貰おう。

 と、アッシュは一人家の中へと入るのだった。


      ●●●


「んぬぁあああああああああっ!」


 と、全力で伸びをするアッシュ。

 現在、彼はティオの言葉に甘えて風呂に入っているわけだが。


「やっぱ風呂はいいな。疲れが全部吹っ飛ぶというか、ものすごくリラックスできる」


 風呂は日本人の命だ。

 疲れ切ったときに入ると、そのことが改めてわかる。


(でも、この世界にも風呂という文化があってよかったな。ゲームの時はそういう設定深堀されてなかったし)


 もしも、これでシャワーしかない文化だったりしたら、発狂していた可能性すらある。

 それほど、アッシュにとって風呂は大切なものなのだ。


「…………」


 と、ここでアッシュは体を湯に沈めながら考える。


(それにしても今日は色々あったな。得られた情報として大きいのは、やっぱりスライム将軍との一戦だよな)


 あれによりアッシュはほぼ確信していた――スキル《変換》さえ使えば、この世界で誰かに負けることはまずないという事を。


(ゲームにおいてレイドボスだったスライム将軍。本来複数人のプレイヤーが協力しないと倒せない相手を、俺は一人で圧倒することが出来た……それも、まだまだ余力を残して)


 つまり、アッシュはこの世界の戦闘において、心配する事は何一つないという事だ。

 となると、心配するべきことは。


(生活面だよなぁ、やっぱり)


 いくら強くても、生活できなければ意味がない。

 いつまでもティオに甘えてこの家に住んでいれば、完全なるヒモである。


 可愛い女の子のヒモになる。


 言葉にしてみれば魅力的だが、実際にそれをやってしまえば終わりだ。

 というか、これだけの強さを有してヒモは恥ずかしすぎるに違いない。


(どうするかな……やっぱ、強さを生かせる仕事となると冒険者になるのがいいんだろうけど……)


 冒険者としての初仕事は大失敗したばかり。

 幸先が悪いとはこのことだ。


(まぁ、スキル《変換》さえあれば鍛冶屋とか、色々な仕事も出来なくはないけど……一回失敗したから冒険者諦めるのも、なんか違うよな)


「っし!」


 色々考えるのは明日にしよう。

 アッシュがそう結論付け、湯船から出たまさにその時だった。


 風呂場の扉が開き、たわわに実ったおっぱいが入ってきたのは。


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