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邪神無双  作者: 角田門吉
3/5

VS愚か者達

『御機嫌よう、諸君私は君たちの愚行により目覚めた…とても遺憾でこの上ない…』


そう第一声が眼前の美丈夫から放たれた。


その声を聞くもの達はより一層の緊張感を走らせた。何故…ならばその言葉一つ一つに相手を服従させるかなような威厳があり尚且つ殺気を帯びていた。


そしてその中でも、各国の猛者達は恐れることなくその突然顕現した美丈夫を睨み言葉を放つ

その中でも凛とした佇まいの1人の猛者が顕現した美丈夫の前に歩み寄り睨みを利かし出すのある声で代弁する。



「おやおや?生言わず我らのやり方を否定し尚且つ愚かと称すか?…儂はこういう場だから優しくいうぞ、死にたくなければ、我らの誇りに謝罪しろさすれば、此度の愚行を穏便に済ませよう…どうだ?」


猛者はいきなり現れた美丈夫から言われた言葉に誇りを汚されたと思い猛者の立場で神聖な戦闘を汚した美丈夫に謝罪を求めた。


しかし、美丈夫はせせら笑うそしてその視線はもはや人を見るまではなかった。


して言うなら塵を見る目だった。


『ククク、誇りか?貴様らに誇りなどなかろう?強いて言うならその精神は只の欲求ってやつだ。まぁ貴様らにはお似合いだな?そうやって本音と建て前をうまく使うところが…ククク私から見れば些細なものだと思うぞ?』


「きっさまぁぁぁぁ!!!!!我らの誇りを汚したと思えば貴様はぁぁぁぁぁッ!!我らの此度の戦いまで愚弄するかかぁッ!」


美丈夫の発言に猛者は耐えきれず平静を脱ぎ去り怒りをあらわにする。


しかし美丈夫はその様子を只眺めていた。

そして言い放つ


『ふむ…真実を言ったまでだが?愚行は愚行だ。そこに誇りなどないそれは実証されてる追求すれば此度の戦いはそこにいる邪神が貴様らを唆したことに起因してるのではないのかい?ククク、まぁ邪神の軽口に乗せられた人族が愚かと言うだけだ。更にいえば、勇者の所有権について血で血を洗う行為は愚策だ、争いで戦力を削いでるしか見えないが?意見はあるかな?』


途端先ほどまで吠えていた猛者達は黙りこくる。

それが肯定だと受け取り美丈夫は更に告げる。


『私はとても基本寛容だ、だが貴様らには私は寛容になれん。理由はお分かりだろう?こんな不毛な何の利益ももたらさない戦にクククさて、貴様らには大概失望している、これは天上の者達そして諸君らそして邪神にもだ、私がかの大陸ユグドラシルを滅ぼした理由がないではないか?この大陸も二の舞になりたいのか?まぁ私はどちらでも良いが。』


美丈夫から放たれたその言葉に各国の猛者達はそして兵達は開いた口が塞がらなかった。それもそのはず、美丈夫が言った大陸ユグドラシルは過去最大の魔王の暴挙と史書に記されていた、今になり戦の当事者達が彼…美丈夫が行った暴挙だと今になり理解した。


そして天上の者達は美丈夫から発せられた言葉に狼狽する者はたまた逃げ惑う者がいた、ただ1人例外はいた、そう言い放った当人の美丈夫と邪神だけだった。


神々は天上を支配する上で美丈夫の行いを暴挙と信仰する者達を媒介に伝えた事実だったが、実は真実を捻じ曲げた教えであった。それ故に人族及び邪神魔族その他の種族はユグドラシルを滅ぼした真の意味を教えなかった、何故なら天上の者達は恐れから真実を歪曲し彼…美丈夫を悪に仕立て上げたのだ。


そしてまたしても、美丈夫の現れに神々それに連なる天上の者達が狼狽する羽目になった。


この結果に、唯一神は自業自得と称することなった。すぐにでも下々の愚かな行いを正すべく行動に移るのだった。



美丈夫にとっては、その行い全てが結果であり経過に過ぎずそれを許すほど寛大ではなかったが、今回ばかりは彼等の知らぬところで美丈夫は矛を収めた。



『…何も言わぬのだな?肯定と受け取るぞ?まぁどのみち、貴様らを生かす道はないからな…命乞いも認めないとだけ言っておこう。ただ私は寛大だ痛みも伴わない死を貴様らに贈ろうではないか?誇りと共に散るがいい愚かな愚者達よ!』



ーーパチン


美丈夫は兵士達にそう告げると指を鳴らした。


グシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャグシャバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキッ



各国の将軍そしてその参謀そして勇者達は眼前で潰れ死にゆく各国の猛者兵達の最期を見届けていた。


そしてその光景を目をそらすことすら許されず、そのあまりの悲惨さに各国の将軍そして参謀はたまた勇者一行は嘔吐した。


その光景を冷淡にそして蔑むよう眺めるは美丈夫ただ1人だけだった。


そして美丈夫は、残るものに告げた。


『愚か者達は全て淘汰することができた。なぁに生かされた者達はこれからより良い人材をかき集め軍を設立すればいいだけだ、ただこのような過ちを再度繰り返すなら私は遠慮なく貴様らの国を滅ぼしに行く良いな。』


そして美丈夫は微笑を浮かべるその表情に各国の将軍達は戦慄した。


たった一瞬で群雄割拠の兵達が屠られたことにそして自分たちの過ちに気付かされたのだった。


そして美丈夫は人族の兵達を屠り次なる獲物に視線を変える…


その表情は怒りに満ちていた。


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