眠りの沼
泥のような眠りにつく。体が沼の中に沈みこ込んでいく。ひやっと、ぬちゃっとした泥にまとわりつかれたら、もう逃げることはできない。稀に外の世界と意識が通じて、ふわふわと漂っているような心地がする。夢なのか現実なのか、そんなことさえどうでもよくなって、ただ吸い込まれるように、また眠りの世界に堕ちる。眠っても、眠っても、また沼に堕ちて。
沼の底には透明な夢幻が拡がっている。そこに何度か辿り着いたことがある。だから、ちっともこわ怖いことなんかないし、そのまま帰ることができなくなったとしても、それはそれで、いい。
そして、今日もまた貪る。