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月と狐と輝く瞳  作者: けとりゅー
第2章 森と銀色の狐
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第25話 夜は明けて

時間が空いちゃいましたね。


どうも けとりゅーです。


色々してたら更新遅れました。


某ニコ実況者さんへ送る絵を書いたり、新しいゲームの情報あさったり。


文章悩んでたこともあって2週間。とりあえず短いですが投稿。


ではどうぞ!


朝特有の湿った臭いが鼻につき目を覚ます。



ボクの隣ではセルキーがまだ寝息をたたている。


まだ気持ちよさそうな寝息を立てているセルキーの顔を除くと少し赤い。



『だいぶ泣いて涙を流したせいか目の周りが少し腫れているかな?』


「それは貴女もですよ。」


独り言で言った言葉に返事が返ってくる。


声がした洞窟の入口のほうを見るとギルグゥが立っていた。



腫れているか。狐になって初めて泣いたなぁ。


人として死ぬ前も小さいころからあまり泣いた記憶がない。


それでも狐であっても人であったときと同じようにちゃんと泣きたいときは泣けるとわかった。聖獣達はきっと人とあまり変わりはしないのだろう。



「とりあえず水でも浴びてこられたらどうですか?まだちゃんと体も現れていないようなのでかなり汚れていますよ?」


『あっ!?』



泥だらけだ!ていうか泥じゃないものもそのままな気がする!



『これはヤだな。すぐに洗ってくるね!』



そういって急いで泉まで駆けていった。


泉をのぞき込むと頭とその周りはあまり汚れていないが胴と足は毛の色がすっかり変わって見えるほど汚れていた。



『うわぁー・・・。』



そのまま見ていてもテンションが下がるだけで仕方ないので、泉にゆっくりと浸かりながら毛づくろいを始める。ていうか水に入ったら毛のボリュームというかなんというか…。




すんごい小さくなった。普段すごいふわふわってことなんだろうね。



予想できてたけどさすがになんか落ち込むよこれ。





もうさっさと洗って乾かそう!




~~~



しばらく泉の中で体を洗い汚れも落とし切れたことを確認し泉から上がる。


体乾かすならやっぱり狐火かな?まだ魔法で火はうまく出せないし。


焚き火にしてや乾かすよりも体に火を纏わせて水を蒸発させたほうがいいかな?


よし。



自分の全身に狐火を沿わせるように燃やし、身に纏っていくことを想像する。


燃やす対象。まぁ水分を飛ばす、体についた水を対象に考える。



『自在炎狐火・纏ノ焔(まといのほむら)



青い炎が口元で起こったと思うと一気に全身に広がり体についた水を蒸発させていく。火力はあるためものの20秒程ですっかり乾いてくれた。あとは毛並みを整えるだけかな。



「まったく見事なものですねぇ。意志により効果を変え自在に操ることの出来る青い炎。とても美しいです。」



毛並みを整えながら、声のほうを見るとギルグゥが洞窟の傍で焚き火をしていた。焚き火の傍には魚が棒に刺さってる状態でいくつか地面にさしてある。



『魔法にはこういう効果を持たせて発動させたりとかはできないの?』


「不可能ではないと思います。しかしそれを行うのにどれだけ緻密な計算と魔方陣の構築が必要か。いくら魔法の扱いに長けたものでもかなり難しいと思います。無論私も含めてです。単純に炎を生み出し放つ能力というのはよく聞きます。しかし固有の能力で複雑な発動条件が必要ないなんて聞いたことがない。どれだけすごい能力か!」



ギルグゥ。笑顔がまぶしいです。クレアのこと少し思い出してしまったじゃないか。



『そうなんだ。』


やっぱり能力って不思議だな。


『そういえばいつの間に魚なんて捕ってきたの?』



半年間この森にいたけど基本的に兎だったからね。魚はほとんど食べてない。


「湖から続く川ですよ。セルキーはユニコーンなのでさすがに肉類は食べませんが、ルナ様はさすがにおなかすかれているでしょうからね。早く目が覚めたついでに捕ってきたのですよ。」


なるほど昨日の夜は何も食べずに寝たからお腹空いてる。



  くきゅぅ~



『あ。』「おや。」



考えたら余計お腹空いてきちゃった。


『ここは素直にいただこうかな。』


「ずいぶんとかわいらしいお腹の音でしたね。」


ギルグゥがクククッと笑いながら答える。


少し顔を赤くしながら魚にかぶりつく。



「勉強会は明日からにしましょうか。セルキーとの契約もまだですし、今日はのんびりと体を休めて明日から本格的に始めていくとしましょうか。」


『はふぅ。わかった。むぐむぐ…。とりあえずはそうさせてもらうよ! はむっ!』


「豪快ですね。」



「おねーちゃん!ギルグゥさまー!おはようです!」


『セルキーおはよう。』「おはようございます。」



「朝ごはん?」


「ええ。そうです。貴女にはこちらの香草と果物を採っておきました。」


「おいしそう!いただきます!」




セルキーもあまり食事をしてなかったせいかがつがつと食事を進めていく。



『ねぇ、ギルグゥ。』


「はい。」


『セルキー、もう大丈夫そうだね。』


「左様ですね。もう問題はないでしょう。」




  ボクとギルグゥはセルキーの子供らしい雰囲気を二人で眺めて微笑んでいた。


  退屈もしない。寂しくもない。これからは楽しくなりそうだと、そう感じていた。





_____

なんちゃって次回予告



ギルグゥ「修行開始じゃぁー!!」


ルナ&セルキー「!!?」



  どっかーん。

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