第22話 迅帝と賢者
どうもけとりゅ―です。
遅れて申し訳ないです。
「ただの風邪で38度以上の熱が出て4・5日ぶっ倒れる程度の能力」です。
実際にそんな能力も病気はありませんがそんな症状です;w;
なんとか回復し始めたので続き書きます。
ではどうぞ!
~ルナside~
(『うん。またね。時々連絡するよ。じゃあ』)
簡単に挨拶を交わし念話をきる。
『ふぅ…。これでヴァルガにはちゃんと伝えてくれるはずだよ。』
無事に念話をすることができヴァルガに助けを求めることができただろう。
「わかりました。」
そう言ってギルグゥがうなずく。
でも一つ気になることがあったから尋ねてみることにした。
『でも大丈夫?もともとギルグゥが仕えていたキングゴブリンなんでしょう?』
「もうかまわないのです。今の私はルナ様に御仕えしている身です。そのような些細なことは心配なさらないでください。」
『些細って…。元々は自分が仕えてたのに…。』
いいきる前にギルグゥが口をはさみ話し出す。
「元々仕えていたというわけではありません。あのお方に恩を返したかっただけなのです。ですが長らく会わなかったうちに大分変わられていた。それだけです。」
苦笑いして答えるギルグゥの様子はやはり悲しそうだ。
「ところで一ついいですか?ルナ様。」
『うん?』
「話し方をもう少し直されてはいかがです?今の話し方はさすがに聖獣らしくなさすぎです。そうですね…、魔法や知識の教授以外にその話し方をより聖獣らしい話し方に直すべきですね。」
『べ…別にこの話し方でも問題ないじゃない? 人間の時からずっと使ってた話し方なんだからさ?』
ツンデレかボクは!?
「特に親しい間柄、マイト様とそのご家族とあなたの眷族しかいない場合はかまいませんが基本的には駄目です。あなたの今の話し方は人間のそれも男の話し方です。聖獣の雌らしい話し方はマスターしていただきますよ!ふふふ…。」
『が…頑張りますw』
ギルグゥ… 顔が悪いぞ…。
「とりあえず今日はもう少し魔法の基本を練習しておきましょう。明日は我々も一緒に戦いますからね。あのお方とは戦えなくても取り巻きなら戦えますからね。」
『う? うん。わかったよ。』
とりあえずは明日に備えよう。大丈夫だよね…?
~次の日~
念話でマイトと話をした次の日
『じゃあギルグゥ。よろしく頼むね。』
「かしこまりました。」
まだ昼には早いけど早い目に迎えに行ってもらう。
とりあえずこの泉まで来てもらってからどうするか決めようかと思っている。
とりあえずゆっくり休みながら待とう。
~ルナside out~
~ギルグゥside~
-魔光の森 入り口―
時刻は正午
「お待ちしておりました。ヴァルガ様ですね。私がルナ様の眷族のゴブリン族のギルグゥと申します。」
「これは驚いた。使いの者がこれから戦いに行く相手と同じとはな。」
彼からはかすかに闘気が放たれているのがわかる。やはり警戒されていますね。
「そうでしょうねぇ。ですが私はルナ様の眷族となりましたのでご安心を。」
そう言って首飾りを見せる。
首飾りといっても少々形にはばらつきがあるらしい。主になる者の感情や心に影響を強く受けて形になると以前読んだ書物に書かれていた。
私の場合は普通のネックレスのような感じのものだった。ネックレスの先についた宝石の部分に眷族の紋様が浮かんでいる。普通の装飾品と同じ、いや、それなりの価値があるネックレスに見えなくもない。
ルナ様が私のことを「先生」と考えていてくれたからでしょうか?この証を私はとてもうれしく思えてなりません。
「たしかに。以前見た者と同じ紋様が刻まれている。感じる魔力もルナどの者に間違いない。ではルナ殿のところへあんないしてもらえるか?」
そう言うと闘気が完全に消えた。あまり魔力は秘めてはいないが圧倒的な武を誇っている。これなら安心して任せられそうだ。
「かしこまりました。」
軽く笑顔を作り、ヴァルガ殿に背を向けて歩き出す。それに従い彼も歩き出す。
しばらくは無言で歩いていたがヴァルガ殿の方から声をかけてこられた。
「一ついいか?」
「はい。何でしょうか?」
「キングゴブリンとあなたは関係があるのだろう?さもなければ住処もキングゴブリンがいることもいくらルナ殿が聖獣であろうとわかるはずがないからな。」
まぁ考えればすぐにわかることですしね。
「左様です。しかし、詳しいことはルナ様にも話していないのでご容赦を。」
そう言って笑顔を作る。ゴブリン族の笑顔は不気味でしょうが真顔を続ける意味もありませんしねぇ。
一つ質問されたことですし気になることを私も聞いてみましょうか。
「私からもおひとつお聞きしてもよろしいですか?」
「ああ。かまわない。」
「あなたの背負っている大剣は聖具ですか?とても大きな光と風の魔力。それに加護が感じられます。」
聖具とは 聖獣が信頼を寄せる人間や他の獣たちの為に自分の体の一部からつくりだした大きな力の宿る聖なる道具、武具のことを言う。明らかに彼の背負っている大剣は私が知る者と比べても特に強力なものだとわかる。
「そうだ。これは白王虎様よりいただいた牙、聖具・聖獣牙大剣という。」
「なるほど。それが迅帝の武器ですか。流石に素晴らしいものをお持ちですね。」
少し驚いたように返事を返す。
「私のことを知ってるのか?」
ついさっき思い出しましたところです。
「これでも私は以前、人間の隠者の下で使い魔をしたこともありますので、その名前は聞いたことあったのですよ。我流の剛と速の剣を極めし冒険者、迅帝ヴァルガ。【帝】の称号を持つ人間の一人でしたからね。」
今私が知っているだけで4人いる。
悪竜殺しの竜帝、王国聖騎士の白帝、我流剣術の冒険者の迅帝、七の魔物使いの招帝。彼らは金にも権力にも屈さず己の信じる道の為にだけ力を振るい続けた英雄たちといわれている。
「そこまで知られていたか。」
「あの戦いの時のことも知っております。あの戦いの時、私も使い魔として人間側で参戦しておりましたから。あなたの腕がなくなった時のことも知っております。」
「なるほどな。」
あまり表情は変えられませんね。
ルナ様からはとても穏やかな人だと聞いていたのですがね…?
「しかし、あなたがあの迅帝だということがわかって安心しております。あなたならあの御方を倒してくださると。」
そう言ってまた前をしっかり見て歩き出す。
「…そうか。安心して任されよ。」
さすがに細かい理由なく承諾してくれましたか。
おや? ちょうど泉が見えてきました。
さて。一度どう攻めるか簡単に決めた後に向かうのが得策でしょうな。捕まったモノたちがいればきっとルナ様は助けたいといわれるでしょうし。
昔のことかと話したりもしますが、やはりついつい思い出してしまいますね。
願うならば、もう一度ヌシ様と話をしたかったものです…
~ギルグゥside out~
_____
今回は初めてルナとマイト以外、ギルグゥ視点入れてみました。
あとヴァルガの口調は穏やかモードではなく戦闘モードなので少し変えてみました。
追記
つくずく思います。
そう・・・。
動画編集者や小説執筆者は全員キングクリムゾンの使い手だ と・・・!
違う…?




