プロローグ
前世ヲタクが異世界に転生して娯楽を作るため奔走する。運命の番が現れるがそれは二の次。果たしてラブストーリーは始まるのか?
「あ〜...退屈だな」
今日もつまらない勉強を終わらせたらやることがなくて退屈だ。
如何せんこの世界には娯楽が無さすぎる。
漫画、アニメ、ゲーム、ネット、コミケ、動物園、遊園地、カラオケ...何より推し活!!あ〜!!娯楽が無いと人生つまら〜ん!!わしの推しは元気かな〜?幸せならいいさ!!
お分かりだろうか?
そう私、前世の記憶がありま〜す!
前世は日本の会社員でどこにでもいる社会の歯車の1人だったんだけど、いきなりポックリ逝ったんだろうね。そこら辺はよく覚えてないけどさ。
気がついたらなんか聞いたことない言語と彫りの深い顔の方たちが周りにいた。
流れに身を任せて数年経ってみて、鏡を見たらたまげたね。お人形かよ!ってツッコミいれたくなるくらいの美幼女なのよ。
ふわふわのプラチナブロンドに、サファイアみたいな蒼い瞳。ツンと尖った鼻は横から見ると滑り台みたいだった。唇もぷるぷるで何も塗ってないのになんでだ?
前世の自分との差よ。ほんとに同じ人間ってカテゴリですかね?バリバリのガチヲタの自分を引きずったまま転生したもんで、今世もヲタ活に励みたいがこの世界何もないのよね。
ほんとにナニモナイ。
マジで国民の方々は何して過ごしてるんですかね?
大人はまぁ、あれだ分かるけどさ。
子供とか、青少年は何して遊んでるのかな?
そして今わたしはやっと8歳。
この世界の勉強なんて算数レベルが出来れば天才扱い。歴史は年表とキャラデザ描いてやたら美形にしたらなんか覚えるのが楽しくて暗記も苦じゃない。
毎日の勉強とか言いますけども、簡単すぎて退屈。
でも出る杭は打たれるって先人たちの教えがあるからそこは目立たないように中間くらいの成績を維持してるよね。まじエネルギー費やすところそこくらいしかない。
この世界はありきたりだけど王政で、みんなゴテゴテした服を着てる。
知ってる?あれめちゃくちゃ重いんだぜ?あれを着ながらコルセットも着けて、ハイヒール履いてなんだよ?正気じゃね〜わ。
骨格歪むだろ!内臓圧迫して下がるだろ!血流悪くなるわ!美しさより健康でしょ!
この世界の人はなんも分かっとらん。
いっそこの世界を私のものにして、私色に染めてやるか...
そんな革命の構想を世界の片隅で考えてる私の名前はーセレスティア・ノアール
この物語は前世ヲタクが生まれ変わり先でもオタ活をしようと奔走する話なのだ。
恋愛要素?そんなの神のみぞ知る。