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小学校の怪談  作者: 西城 休
1 心霊写真
2/6

1-(2) 長い髪

 次の日、直君が深刻な表情で僕たちに話しかけてきた。


「昨日、風呂で変なことがあってね。……お湯につかってたら、長い髪が一本浮いてきたんだ」


「長い髪って、どれくらい?」

 トシくん(俊雄)が聞くと、直君は手をぐっと横に広げて言った。


「このくらい」


「俺んちも、それくらいのよく浮いてるよ。お母さんのだけど」

 たっ君(孝)の話に、直君は首を振った。


「俺の母さんはそんな長くないよ。パーマかけてるし」


「そうかあ。なんだか気持ち悪いね」


 直君はおびえていたけど、ただ髪が浮いていたというだけの話だったから、これ以上みんなの話題になることはなかった。



 ところが直君はまた次の日も暗い表情で登校してきた。


「直君、もしかしてまた髪の毛でも浮いてきた?」


 僕が心配して聞くと、直君は頷いてから、


「昨日は一本じゃなくて、何本も浮いてきたんだ。それに……」


 そこまで言ってから直君は黙ってしまった。


「それに、どうしたの?」


 昨日のことを知っている仲間も集まってきた。


 直君は少し声を震わせながら答えた。


「あまり髪が浮いてくるから、立ち上がったんだ。すると、風呂の底の方に白い女の人の顔が見えて……」


「あっ、もうダメ!やめてぇ」

 怖がりのトシ君は逃げてしまった。

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