詩歌集（シーカーズ）

白黒ピエロ（※残酷描写あり？）

　白黒ピエロ

　僕は白黒ピエロ　白と黒の舞台衣装を着て

　顔（フェイス）は白塗（ホワイト）

　心（ハート）は真黒（ブラック）

　舞台装置（そこのうら）では　僕の意思とかは特に関係なく

　「お客様」が楽しむことが全てみたいだね？

　「名演」、「熱演」

　僕らには無縁の賞賛さ

　ところで「勧善懲悪」って言うけど

　僕には何が悪くて何が良いのかなんて分からないよ

　だから　回れ　廻れ　堂々巡り

　完全調和（パーフェクトハーモニー）も分からない

　僕はこう思う、自分の好きな様　面白おかしく

　生きればいいんじゃない、…勝手？

　そりゃあもちろん自己責任さ

　高所から落ちて骨が砕け死のうが　・・・それでも生きようが

　炎が身を焼き焼けて死のうが　・・・やはり生きようが

　腸を猛獣に喰われて死のうが　・・・でも死ねなかろうが

　最もそれはピエロの僕には無縁だね！

　死屍累々への手向けは拍手喝采？　いやいや

　落伍者に向けられるのは冷ややかなアイス・アイズのみだね！

　嫌々ながらでも

　躍れ

　回れ

　廻れ！

　白黒半々の　お飾りを纏った白黒ピエロ

　しかし大事なのは外側ばかり　中身の事は他人（ひと）はそこまで気にしてないみたい

　今日も愉快に見えるよう　楽しそうに躍るよ

　それは複雑怪奇機械的な　奇想的悲喜劇悲喜こもごもに！

　「お客様」のため僕は今日も

　表舞台（しろ）と舞台裏（くろ）とを行ったり来たりさ

　悪（くろ）と善（しろ）とを行ったり来たりなのさ

　目まぐるしく入れ替わるばかり、

　舞台（せかい）を知った役者（アクター）は　そればかりなのさ