表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/84

第19部(5)



更新遅れてすみません!!

ついに、神殿現る!!




第19部 ―砂漠の神殿―(5)


 いくら歩いても、神殿が見えなかった。歩きつかれた一行が、少しの間足を止めたときだった。ディルが、ミクヤの背中で目覚めた。ぱちくりと目を瞬かせ、もぞもぞと動く。すると、ミクヤを始めとして、仲間が気づいた。

「目、覚めたか。ディル」

「ディル! 大丈夫!? 何があったの、いったい?」

「体の調子はどう?」

「いきなり踊り始めるから、びっくりしたぜ」

次々と声がかけられ、対応し切れなかった。ディルは「ちょっと待ってー」と促すと、胸元に掛けてある石を、両手で包み込み、ミクヤにおぶられたまま呪文を唱えた。

「・・・<ルフィライ・リカバム>・・・」

ラーミアに言われた通り、目覚めてすぐ、呪文を詠唱した。呪文の最後の詞が終わり、数瞬、時が流れたかと思うと、蜃気楼のようにある場所が空間ごと、ゆらゆら揺らめいた。

その変化に5人はすぐに気づき、瞬きも忘れそうなほどその一点を見つめた。しばらくして、その変化のあった場所には古臭い、今にも崩れそうな建物が姿を現した。

「これ・・・!」

テューサが思わず口を開く。誰かから、ごくり、という生唾を飲み込む音を聞いた気がする。

「これが・・・神殿?」

ルビスもまだ、その建物を見つめたまま呟いた。

皆、立ち尽くしたままだった。突然姿を現した、謎の建物への驚きと、この建物を目の前にしてどうするべきかという困惑が浮かんでいた。

しばらく、その場には静寂が流れた。

ディルは、ミクヤの背中から降りて、神殿へ近づいた。仲間たちははっと我に返って、ディルに後ろから声をかけた。それを、振り返ったディルは真剣な眼差しで仲間たちを見、言う。

「ディル!」

「・・・入ってみようよ。あたしの呪文で出てきたんだから、何かあたしたちと関係があるんだよ、きっと。うん、多分これが神殿だー・・・」

もう一度神殿と自分で言った建物を見て言った。そして、足を前へ出し、また一歩近づく。ディルを追って、4人も慌てて建物へ近づいた。

「・・・筒抜けだねー・・・」

ディルが呟く。扉も壁もないその建物は、四隅の柱と屋根で成り立っていた。その真ん中には、女神のような銅像が2つ置かれ、間に台座のような石が置いてあった。

「ねぇ、この大きな石。窪みが5つあるよ。僕らの石をはめ込むのかな・・・?」

ルビスは言いながら、自分の緑色の石をはめ込んだ。ぴったり入った石は、わずかに輝きだした。

「光ってる・・・。僕、呪文唱えてないのに・・・」

「あたしも置いてみよーっと」

コトリ、と音がして、ディルの黒石も光りだした。

「ほら、皆も入れてみなよー」

テューサ、シャネラ、ミクヤも順に石をはめてみた。5つはめ終わると、急に2体の銅像が動き出した。銅像自体ではなく、それが持っている槍のような武器が、台座の真上で交じり合った。

 カチン、と触れ合った音がして、すぐに台座の上の5つの石から真上に光がほとばしった。眩しくて、テューサたちは反射的に目を伏せた。





もうすぐ1800Hitです。

いつも有難うございます♪



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ