第18(3)
ディルちゃん大活躍♪♪
書いてる私でも、何気にカッコよくなっちゃって、
もぅ惚れちゃいそう・・・笑”
第18部 ―意外な合流―(3)
「・・・はい。テューサ、手当てできたよ。当分の間は動かさないでね」
「ありがとう・・・」
肩から手首の少し上まで、テューサの腕は包帯でぐるぐる巻きにされていた。見ていて痛々しい光景であった。
「さ。手当ても済んだことだし、場所を変えましょー」
「持ってやる」
ミクヤは一足先に片付けを終えていて、鞄を背負い、テューサの皮袋に手を伸ばしていた。
「持てる、よ。買ってきたものとか、持って?」
「平気なのか?」
「そんなに、優しくされたら、ディルが、やきもち妬いちゃう」
肩が痛むのか、言葉が途切れ途切れになる。ふっとミクヤが笑う。
「そんなことないわよっ!! 仲間なんだから、助け合って当然じゃないのー」
「俺らはこっちを持つぞ」
「もう・・・」
返事をして、テューサたちが買ってきた食材の紙包みを持った。シャネラとルビスも、各自の荷物を持つ。
「・・・おい、俺の木刀は・・・」
「そこだ」
いろいろな会話をしながら、その場を立ち去ろうとした。
「シャネラー。木刀あたしに貸してー」
シャネラが許可を出す前に、ディルは半ば強引に木刀を奪った。そして、にこりと笑う。
「さ、行きましょ」
シャネラの背を押すようにして、結果的に4人の一番後ろにまわった。ぶつくさ言いながら、シャネラは歩く。シャネラの前を、ルビスとテューサがお互いをかばい合って歩いている。ミクヤは何も言わず、黙々と歩いている。
ふと、ディルは足を止めた。ちらりと、後ろを振り返る。
「・・・意外としつこいのねー・・・」
振り返った先には、先程自分で倒した盗賊の一人がよろけながら立っていた。息を荒げている。ディルは、荷物を全て地面に置いた。
「ち、畜生・・・。待ちやがれ・・・。許さねぇぞ、おい・・・」
毒づいた言葉を、ディルに投げかけてくる。ディルは、一つ溜め息をつき、盗賊との間合いを詰めた。相手は短剣を構えている。
ふいに、ディルの動きが素早くなる。ダメージの蓄積された盗賊の体では、動きを捉えきれなかった。盗賊は、気づくと腹に痛みを感じていた。ディルが、瞬速といえるような動きで木刀を、盗賊の胴に叩き込んでいた。ついででディルは、咳き込みながら倒れこむ盗賊の後頭部を拳で殴っていた。・・・確実に、仕留めていた。
「もう・・・。手間取らせないでよねー。これ以上追って来ないでよー・・・」
ディルは、奥のほうで倒れている盗賊たちに向かって、口に手を当て言った。
そして、テューサたちを追った。
第18部終了〜で〜す。
次話からは19部!!
結構クライマックスに近づいてきてます。
1500Hit有難うございます。
そいえば、28日に小説<ミール・ストーン>が
私の中で完結しました。そのうちココでも完結すると思うので、
最後までお付き合いお願いしま〜す★★




