表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/84

第16部(1)

第16部  ―ネイス国へ・・・―(1)

 

騒ぎが収まり、今度は座って真剣にこれからのことを考えていた。

「それで、テュクから聞いた話なんだけど、どうやってネイス国へ戻ろう?」

テューサが一度、皆に夢の中でテュクに聞いたことを話した。洞窟の中で話したが、ミクヤも加わったことで、今一度話してみることにしたのだ。

「はぁー。またあのたくさんあった島を一日ずつかけて渡れって言うのかよ・・・?」

シャネラが溜め息を吐いて、ぼやく。確かに、来たときと同じルートをたどるとなると、かなりの時間が必要だ。時間が惜しい5人にとって、この方法はかなりつらい。かといって、これ以外に渡る方法などなかった。

「ライソカス国に、船はないの? 王女様?」

ルビスは『王女』を強調して言った。もしもあるのなら、『王女』の位を利用して船を貸してもらえないかと思ったのだ。しかし、答えは呆気ない。

「ライソカス国に船はないわよ。この前お買い物をした商店街を見たら分かるでしょ? 魚介類の食べ物はなかったはず。・・・アムタワ国にも船はないよね。あったら奇跡かー」

肩を落としながら、ディルは言った。「なるほど」とルビスは納得する。二人の会話を聞き、シャネラが木刀を支えにして立ち上がった。

「泳ぐ、に決定だな・・・。そうと決まれば・・・行くぞ」

「待て」

立ち上がったシャネラに、今まで口を挟まなかったミクヤが止めた。腕を組み、あぐらをかいて座っている。

「何だよ、ミクヤ」

「ラルウィの力を借りれば・・・渡れるかもしれない」

そう言って、ミクヤは立ち上がり、自分が先程来た道を、何も言わず引き返して行った。

「僕の力?」

「ミ、ミクヤ!?」

背を向ける少年に対し、ディルが慌てて声をかける。ミクヤは何も言わずに、森へ姿を消していった。シャネラがそれを追いかけようとする。

「シャ、シャネラ待って!」

「何だよ」

シャネラの足が止まり、顔が3人の方へ向く。ディルがシャネラに駆け寄って、自分たちが座っている場所へ、強制的に連れ戻した。

「ミクヤには、何か考えがあるのよ。少しだけ、待っててあげて?」

シャネラは軽く溜め息をつき、その場に座ろうとした。

その時。

急に、4人のいる場所全体が暗くなった。大きな物の影に、覆われたような。合図も何もしていないのに、4人は一斉に、何気なく自分たちの真上の空を見上げた。全員の目が、丸くなる。

 ――何か・・・落ちてくる・・・?



第16部に入りました。

今のところ第19部まで完成しています。

いよいよ大詰めの場面に入ってきたかな?

これからもよろしくお願いします!

あ、まもなく1000Hit♪♪

いつも有難うございます☆★

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ