第5部(1)
ついに第5部突入!!
第5部―ネイス国を目指して―(1)
「私たちの共通点ってどこだと思う?」
テューサは隣で歩いているシャネラに尋ねてみた。シャネラは少し考えた。
「・・・石を持っているところ。」
「それもそうなんだけど。」
「じゃあ、何なんだよ?」
シャネラは困った顔をした。テューサは目を大きくして言った。
「私たち2人とも、それぞれの国の城下町出身なのよ!」
「・・・それが?」
欠伸をしながらシャネラは興味なさそうに聞いた。
「少し遠くなっちゃうけど、ネイス国の城下町へ行きましょう!」
「・・・あのさあ。食料足らないと思うよ。」
シャネラはテューサの言ったことに指摘した。
「・・・その点は・・・まあ、頑張りましょう!」
「げ。・・・また倒れるなよ?」
更に指摘した。
「その点も頑張るわ!」
「何でもいいけど・・・。そろそろ寝床探さねえ?もうすぐ日が暮れるぞ。」
空を指さした。スカイブルーから、オレンジ色に染まってきている。
「そうね・・・。この辺何もないから・・・寝床も何もないわね。」
テューサが辺りを見渡してシャネラに言う。
「ここで寝ましょうか。」
「・・・ここ・・・。」
唖然としてシャネラが呟く。
「何か文句でも?」
「いや・・・。」
シャネラはその場に寝転んだ。・・・あまり心地よいとは言えない。
「・・・ご飯は?」
テューサが寝ているシャネラの隣に座って、尋ねた。
「明日の朝まとめて食う。おやすみ。」
素っ気なく答えて目を閉じた。テューサは皮袋からナイフを取り出して、すぐに持てるような場所へ置いた。そして、シャネラの街で買った干し魚を半分食べた。
テューサの周りは闇に包まれた。火熾し木で火をつけ、暖を求めた。心地よい温かさがテューサを覆う。すると、眠気がテューサを襲ってきた。(寝ちゃだめかな・・・?)
以前、盗賊に襲われたこともあり、夜野宿する時は神経が敏感になっていた。それでも睡魔は勢力を増し、テューサに襲いかかる。何かして気を紛らわし、眠気を振り払おうとした。
「ネイス国はどんな国だろう。地図を見ると、木や山が多いみたいだけど・・・。」
頭の中で思うより、声に出した方がいいと思ったテューサは、1人で話しつづけた。
「木や山・・・ってことは、自然の・・・ラルウィ・・・かしら?」
睡魔が再度襲ってきた。顔をぱんぱんと叩いて、シャネラが起きるまで少しでも長く起きていようと必死になった。
「その後・・・どうすればいいのかしら。そういえば、シャネラの居た街で情報収集するのを
忘れたわね。・・・ふわぁ。」
ついに欠伸が出た。・・・今まで我慢してきたのに。まだまだ夜は長い。隣ではシャネラが気持ちよさそうに寝ている。
「眠って・・・いい・・・?」
聞こえないことは分かっていたが、シャネラに向かってそっと囁いてみた。
「・・・もうちょっと起きていよう・・・。」
その頃のシャネラは、夢の中でシャーマに捕まっていて、目を覚ますことが出来なかった
そいえば、いつのまにやら200hit!!
有難うございます〜。