表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
平凡な侍女の私、なぜか完璧王太子のとっておき!  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
 

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

51/197

話を戻す

「話を戻してもいいでしょうか」


 そう問われ、「話……?」と一瞬考え込み、ハッとする。


(私、レグルス王太子殿下に告白されたじゃない!)


 つまり話を戻すということは、想いを告げられた私の気持ちはどうか。それを確認したいということなのでは!?


 そう思いながら、チラリとレグルス王太子殿下を見ると、その紺碧色の瞳が期待で輝いている。


(それだけではないわ! その表情! まるで大好きですと、心からアピールするような顔をしているではないですか!)


「……っ!」

「?」


(美貌の顔で、その表情はズルいですよ、殿下!)


《子リスはさっきから落ち着かないな。わたし自身、どんな返事をされるのか。鼓動はずっと騒がしい。でも彼女がこの状態だと……。わたしがクールダウンしなければならないと思える》


 そこで咳払いをしたレグルス王太子殿下は、表情を引き締めた。いつもの彼を思わせるそのキリッとした顔も実に素敵だった。


「コルネ嬢、わたしの気持ちは先程伝えた通りだ。君のことを好きであり、愛している」


 直球で、しかもその高い顔面偏差値をこちら向けた状態で改めて告げられると……。


 全身がカーッと熱くなる。


(落ち着くのよ、私!)


 手でパタパタとあおぎながら、深呼吸し、ゆっくり口を開く。


「レグルス王太子殿下、お気持ち、ありがとうございます。……でもなぜ私を……?」

「なぜ……それを問われるとは思いませんでした」

「そ、そうでしょうか!? 殿下の婚約者候補になっている令嬢は、皆様家柄も良く、お上品で美人で性格も社交的。おしとやかでまさに将来淑女になりそうな方々ばかりです。対して私は……侯爵家なので家柄は悪くはないでしょう。でもその爵位は父親のもの。そして私は二人の姉に比べると、容姿は凡庸。性格は……行儀見習いをしているぐらいなので、深窓の令嬢とは程遠いと思います」


 そう言ってチラッとレグルス王太子殿下を見ると、彼はとても不思議そうな表情を浮かべている。


(こんな愛らしい表情もするのね……!)


「容姿については気にしないと言ったらウソになります。ですがわたしは子リスのようなコルネ嬢がたまらなく愛らしく想い、大好きなのですが」


「はうっ」と言った私はソファから転げ落ちそうになってしまう。「どうされたのですか!?」とレグルス王太子殿下が驚きながらも私の二の腕を支えてくれる。


「あ、ありがとうございます」

「いえ。それにコルネ嬢はまさにわたしの痒い所に手が届く提案を次から次へとしてくれます。それに何というか、わたしの気持ちに先回りできるというか……」


 そこで私はハッとする。


「その先回りの件。次から次へと提案できるのには、理由があるんです!」


《理由? 気遣い上手ということではないのか?》


(本当のことを話したら……レグルス王太子殿下は私のことを……好きではなくなるかもしれないわ。だって前世の神力と知識を活用していろいろと動いていたのだから……)


 何も言わないこともできた。でもそれは何だかずるをしているような気がする。なぜならレグルス王太子殿下は、私の気遣いや先回りできた動きに好感を持っていてくれるのだから……。


「殿下は転生を信じますか?」


 この世界のしゅの教えでは、死後の復活と永遠の命がテーマであり、「転生」の概念はなかった。


「転生、ですか。それは確か東方の神の教えで聞いたことはありますが……でもなぜ突然、転生を話題に?」

「実は私、転生者なんです」

「えっ……」


 さしものレグルス王太子殿下も、私の今の発言には驚いている。


「しかもこことは違う世界、未来から転生したのです。羽根ペンの金属のペン先は、転生前の世界に存在していました。そして算盤はこの世界に存在しているのか分からないのですが、私がいた世界には存在し、その使い方を前世で習っていたのです」

「なるほど。そうだったのですね」


 レグルス王太子殿下は驚いた表情を一瞬したものの、割と普通の感じで私の話を受け入れている。


 でもこの一言には震撼するだろう。


「前世の私は今と同じ凡庸な人間でした。ただ、家系が少し特殊だったのです」


 そこからは実家が代々神社の神主を務めていたこと。神社と神主がなんであるのか。そして私の一族は代々神力という不思議な力を持っていたことを話した。


「なるほど。代重ねをすることで、その神力は薄れてきたのですね」

「はい。私の想像の域を出ないのですが、神力が薄れてしまったのは、文明が発展したからではないかと思っています。昔は今の世界のように、神の力に頼る必要がありました。でも転生前の世界では文明が発展し、神力がなくてもやっていける社会になっていた気がします」

「それは面白い推理ですね。前世においてコルネ嬢は神力に目覚めなかった。でも転生したこの世界では神力が発現した。確かにこの世界ではしゅに祈り、病も治ると考えられています。よってここで力に目覚めたとしても……自然のことのように思えます。もちろん、命の危機に直面し、それが目覚めのきっかけになった。それもまた、まさにその通りに思えました」


 そう語るレグルス王太子殿下は、私の話を疑うことなく信じてくれる。それどころか……。


「自分の人生に大きく関わることになる相手の心は……不思議と読むことができる――そうコルネ嬢の前世の父君は言われていたのですよね。そして君はわたしの心を読める。読めるというか、聞こえるのですよね? それは……運命ということではないでしょうか」


 見事なポジティブシンキングをして、彼は頬をポッと染めた。

お読みいただき、ありがとうございます!

続きは夜に準備次第更新します。

今週が終われば……!ラストスパート~

引き続きブックマークでお願いいたします☆彡

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【一番星キラリの作品を紹介】
作品数が多いため、最新作を中心にバナーを並べています(2025年12月の大掃除で・笑)。 バナーがない作品は、作者マイページタイトルで検索でご覧くださいませ☆彡

●紙書籍&電子のコミカライズ化決定●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢に転生したらお父様が過保護だった件~辺境伯のお父様は娘が心配です~
『悪役令嬢に転生したらお父様が過保護だった件~辺境伯のお父様は娘が心配です~ 』

●これぞ究極のざまぁ!?●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢は死ぬことにした
250万PV突破『悪役令嬢は死ぬことにした』

●出版社特設サイトはコチラ●
バナークリックORタップで出版社特設ページへ
婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!
80ページが試し読みできる特設サイトへ
『婚約破棄を言い放つ令息の母親に転生! でも安心してください。軌道修正してハピエンにいたします!』


●もふもふも登場!●
バナークリックORタップで目次ページ
断罪の場で自ら婚約破棄シリーズ
『断罪の場で悪役令嬢は自ら婚約破棄を宣告してみた』
日間恋愛異世界転ランキング3位!

●壮大なざまぁを仕掛けます!●
バナークリックORタップで目次ページ
婚約破棄された悪役令嬢はざまぁをきっちりすることにした
『婚約破棄された悪役令嬢はざまぁをきっちりすることにした』

●章ごとに読み切り!●
バナークリックORタップで目次ページ
ドアマット悪役令嬢~ドン底まで落ちたらハピエンでした!~
『ドアマット悪役令嬢はざまぁと断罪回避を逆境の中、成功させる~私はいませんでした~』

●商業化決定●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢はやられる前にやることにした
『悪役令嬢はやられる前にやることにした』

●宿敵の皇太子をベッドに押し倒し――●
バナークリックORタップで目次ページ
宿敵の純潔を奪いました
『宿敵の純潔を奪いました』

●コミカライズ化も決定●
バナークリックORタップで書報ページへ
断罪後の悪役令嬢は、冷徹な騎士団長様の溺愛に気づけない
ノベライズは発売中!電子書籍限定書き下ろし付き
『断罪後の悪役令嬢は、冷徹な騎士団長様の溺愛に気づけない』


●妹の代わりに嫁いだ私は……●
バナークリックORタップで目次ページ
私の白い結婚
『私の白い結婚』

●[四半期]推理(文芸)2位●
バナークリックORタップで目次ページ
悪女転生~父親殺しの毒殺犯にはなりません~
『悪女転生~父親殺しの毒殺犯にはなりません~』

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ