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平凡な侍女の私、なぜか完璧王太子のとっておき!  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
 

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お茶会準備

 レグルス王太子殿下の縁談話の解禁日を迎えて十日後。婚約者候補を集めての第一回のお茶会が開催されることになった。


 家柄と年齢、婚約の条件などを踏まえ、百名から十名に絞り込まれた婚約者候補の令嬢たち。彼女達がお茶会へ招待されることになったのだ。


 その招待状からテーブルセッティング、用意するスイーツから紅茶の茶葉まで。全てを私が一任されることになった。


 この世界のこの時代。

 晩餐会でもお茶会でも。

 使われるテーブルは長テーブルが主流だった。


 だがレグルス王太子殿下と令嬢が話しやすい、かつ観察がしやすいとなると、長テーブルは向いていない。何せ横並びで着席した瞬間、自分と同じ側に座る令嬢たちの様子を把握することはできないからだ。


 そこで五人掛けの丸テーブルを二つ用意してもらい、そこに五名ずつの婚約者候補の令嬢に着席してもらうことにした。レグルス王太子殿下には、二か所に設けた座席を移動してもらうことになる。そうしながら令嬢たちとまんべんなく会話をしつつ、観察し、彼女たちの人柄を見てもらうことにしたのだ。


 席次はもう貴族の序列に従ってもらうことにした。そうすれば公爵令嬢の隣が子爵令嬢となり、子爵令嬢が公爵令嬢に忖度して話せない……という事態は避けられる。


 席が決まると、スイーツやセイボリー選びだ。秋が深まる季節なので、旬のフルーツを使ったティーメニューで揃えることにした。


 マロンクリームのシュークリーム、カシスのムースケーキ、イチジクのタルト。スイートポテト、カボチャのパウンドケーキ、チョコレートケーキ。


 スコーンにはクロテッドクリームを添えて、キューカンバーサンド、ハムサンド、卵サンド。


 生ハムとピクルスのオードブル、鴨肉のテリーヌ、オリーブ&モッツァレラチーズ。


 紅茶はジンジャーハニーレモンティー、ミルクティー、ストレートティーを用意することにした。


 令嬢たちは秋を意識したカラーのドレスでやって来るだろう。テーブルセッティングは彼女たちが映えるよう、モスグリーンとアクセントでゴールドを取り入れることにする。


「このスイートポテトとカボチャのパウンドケーキ。これは王族主催のお茶会で出すのは初めてのスイーツになります。貴族は土に埋もれていたり、土の上で実る物を食べたがらないですよね? スイートポテトなんて聞いたことがなければ、カボチャでパウンドケーキなんて作ったことがないのですが……大丈夫でしょうか?」


 私の考案したメニューを見ると、すっかり顔見知りのパティシエは心配してくれる。ここは論より証拠ということで、この日、私はこのパティシエと一緒にスイートポテトとカボチャのパウンドケーキを作ることにした。


 お茶会の準備で動く時は執務室で待機しないでいいと言われていたので、午後一番の時間を使い、試作を行うことにしたのだ。


 こうしてティータイム前には、スイートポテトとカボチャのパウンドケーキを完成させることが出来た。


「な……なんてことでしょうか! サツマイモなんて植物園の珍しい作物扱いなのに! こんなに簡単に絶品スイーツが作れるのですか」


 初めてのスイートポテトにパティシエは感激。

 カボチャのパウンドケーキもしかりだ。


「殿下とスコット筆頭補佐官にも味見をしてもらうわ。一応、馴染みのないスイーツだから」

「そうですね。それがいいと思います。飲み物はミルクティーが合いそうですね」

「ええ、そう思います」


 こうしてお茶会のために試作したスイートポテトとカボチャのパウンドケーキ。この日のティータイムにレグルス王太子殿下とスコット筆頭補佐官に味見をしてもらうことになった。


 ストロベリーチョコ色のドレスを着た私はワゴンを押し、早速二人のところへ向かう。


《なんだ! この最高に甘くて、心をときめかせる香りは! 子リスは今日のティータイムで、何を食べさせてくれるつもりなんだ!?》


 執務室では、濃紺のセットアップを着たレグルス王太子殿下の、テンション高めの心の声で迎えられる。


「コルネ嬢! お茶会の準備をされていると聞きましたが……。もしやこの甘い香り、お茶会で出すスイーツですか!?」


 チャコールグレーのスーツ姿のスコット筆頭補佐官が立ち上がり、ワゴンの方へとやって来る。


「はい、まさにその通りです。スイートポテトとカボチャのパウンドケーキを試作しました。こちらをお茶会の席で出してもいいか、実際に味わったうえで、判断いただきたいのです」


「なるほど。よいでしょう。せっかく用意いただいたのです。味わって判断させていただきます」

《この甘い香りだけで、わたしは「出していい」と言いたくなるが……》


 レグルス王太子殿下、心の声とは全く違うことをしれっと口にしている。しかも無表情なのに紺碧色の瞳はキラキラ状態で!


「喜んで判断しますよ! ……僕の判断より、殿下が優先ですが!」


 スコット筆頭補佐官は分かりやすくノリノリ。


 こうして二人とも、初めて食べたスイートポテトとカボチャのパウンドケーキの感想は……。


「サツマイモは初めて食べましたが、こんなに美味しいものとは驚きです。……スコット。侍従長に菜園でサツマイモを栽培するよう、伝えてきて欲しい」

「御意。それは賢明な判断です! すぐに伝えて来ます!」


 あっという間にスイートポテトとカボチャのパウンドケーキを食べ終えたスコット筆頭補佐官は、すぐに執務室を出て行く。


「コルネ嬢。このスイートポテトとカボチャのパウンドケーキ、父上と母上にも食べさせたいです。まだ残っていますか?」


 レグルス王太子殿下は、国王陛下夫妻に食べさせたいと感じるぐらい、気に入ってくれた。

お読みいただき、ありがとうございます!

次話は今晩22時頃公開予定です。

遅い時間ですのでご自身のご都合にあわせ

ご無理なさらずで☆彡

明日は13時頃に更新いたします。

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