表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
煙と鉈と探索者  作者: さかな帝国
2/2

1日目

15年勤めていた会社をクビになった

理由は社長が喫煙者が嫌いだからだそうだ

このご時世、喫煙者は淘汰され白い目で見られ、徐々に値段が上がっていくし喫煙者の差別はやまない

なのに、コンビニエンスストアでは当然のように数多ものタバコが売られているし買い手は止むことがない、世の中は矛盾しているとしみじみ思う。

タバコは高校生の時に吸い始めかれこれ20年ほどの付き合いとなる。初めての喫煙は当時付き合っていた女に吸わしてもらっていつしか染み付き日常の一つになったし喜怒哀楽を共にした。


回想終了、話を戻そう。


さて、収入減をなくし200万の貯金と失業手当のみに頼る生活はかなり厳しいと言えるし、それで生きていけるほど人生は甘くない。

月の生活費を考えよう。

タバコ代 1万8千円

家賃 7万

光熱費 3万

食費 4万

雑費 2万

合計20万弱が必要になる。


「つまりは働かなくてはいけない」


口に出してみたが現実逃避が止まらなくなりそうなのでこれ以上の言及をやめておく。

再就職をする気にはなれないが、少ない貯金を切り崩しても一年半は生きていけるであろうと思うのだが、生きるには不安が残るし失うものが今のところはない。

右手の吸い殻をコンビニの灰皿に捨て目的地に向かった。


目的地は国立探索者組合千葉支部、その中にいる多くの者はダンジョンへ向かい自らの命をベットとしてモンスターを狩り得た戦利品を持ち帰り報酬を得る者達であり、そのほとんどは日本では珍しい銃刀法違反が適用されていない者達である。

※余談だか、探索者組合には喫煙所が存在する。

探索者組合は区役所を思わせる作りとなっており違うところとは一階には買取査定カウンターと支払いカウンターがあり受付番号が表示されるモニターと受付機がある。

二階には総合窓口があり、新規探索者の登録カウンター、相談窓口、ランクアップ申請カウンターの三つがあり一階同様にモニターと受付機が存在する。


受付機に手を伸ばし受付番号がモニター表示されるまで10分ほど待つと自分の番号がモニターに映り一番窓口に呼ばれた。向かうと50歳を超えたいかにも事務職のような穏やかな老人が待っていた。

「本日、受付をさせていただく野上と申します。本日は探索者登録と思いますので、こちらの用紙にご記載の上で保険証や免許証等のご提示をお願いいたします。」

保険証をトレーに置き記入をしていく。


名前 佐々木 火煙

性別 男

身長 181cm

体重 72.5kg

持病等 咳喘息

喫煙 あり

飲酒 あり


と身体的なことを、重点的に記入していく

収入は口座振り込みが望ましいので口座番号や住所、電番の欄も埋めていく。最後の紙が、誓約書となっており内容は銃刀法違反を免除するので一般人に手を上げるな、ダンジョンに潜ると身体的向上があるため公式スポーツに参加できなくなること。ダンジョンで得た収入の10%を国に収めることの三つを確認してサインをする。

担当の野上さんが戻り保健証を渡しながら


「確認が取れましたので第ニ小会議室へどうぞ」


適性検査があるのは事前情報でわかっているので、案内に従い向かい適性検査を受け終了後、1時間半の時間を待ち探索者カードを受け取り喫煙所で一服し、探索者組合を後にした。


お昼を近場の豚骨ラーメンで済ませホームセンターに向かった。現在のホームセンターは職人道具やDIY用品、アウトドア用品だけではなく探索者の扱う武器や防具も扱っていて床の案内に従い迷わず探索者コーナーに向かう。

探索者コーナーに置いてあるものは基本的には探索者カードが必要となり口座を登録している場合は口座からの引き落としとなる。物によっては何百万となる買い物をする必要があるからこのような方法をとっているんだそう。

買うものは鉈、分厚い生地のフード付きコート(黒)のみで鉈は鉄製、コートは防刃加工済み軍御用達の生地なる。

レジに向かい探索者カードを提示し口座引き落としにしてもらう。鉈が7万とコートが15万と一ヶ月分の生活費が飛んでしまったが初期投資はこの仕事では重要だ。


装備を整えて向かうのは千葉中央ダンジョン。ロケーション、交通アクセス、探索者組合との距離も最高のダンジョンだ、それ故に人も多いが初心者にはおすすめと言った大御所ダンジョンになる。まずは一服し現世での喫煙を堪能しダンジョンに突入。

どうやら一層には「スライム」が出るらしいド○クエにもいるあれ、ちなみに目の代わりに核が存在する。もちろん核を破壊すれば「スライム」の活動は停止して戦利品を落とす。

戦利品は魔石で、こいつは世界のエネルギーシェアの67%を占めている純水に入れると蒸発する特性があり、その特性を活かして発電する非常にクリーンなエネルギーになっている。一層には「スライム」がいるが、こいつらはノンアクティブで落とす戦利品はあまり価値があるとは言えない小さな魔石で基本的には放置されている。

一層の話をしたが、今回の目的は二層の「角兎」になるこいつはスライムより少しだけ大きい魔石と兎肉を戦利品として落とし、1匹あたりの収入期待値は670円ほど魔石が170円で肉が500円になる二層は草原になっておりエンカウントもしやすく1時間に6体を倒せば時給1000円ほどと比較的に手を出しやすいモンスターになる。行動パターンも突進と噛みつきの二つでどちらも大振りで避けやすく初心者におすすめらしい。ずるずる這いずる「スライム」に吸い殻を入れて二層への階段に進んだ。

※スライムは時間をかけてなんでも消化して分裂を繰り返す。

階段を下り切るとそこは、草原であった。

地下に草原があるのとちょうどいい明るさの天井に

思わず、

「すげー」

と声が出でしまい近場にいた探索者に笑われてしまったが、探索者としてスタートラインに立ったと思い興奮し鼓動が大きくなっていった。しばらく歩くとやはり角を生やした兎である「角兎」が草を食べていた。こちら気づくと前身を下に構え前脚を突き出し突撃のモーションが見えたので焦らずに腰を回しながら上半身を捻り適度に曲げた肘により遠心力のついた鉈が「角兎」側頭部にあたり頭蓋骨が陥没し吹き飛んでいく肉体は消滅し魔石だけを残した。

命を奪った感触を嫌うことはなく興奮を覚え鼓動がまた大きくなっていく、魔石だけを拾い次の戦闘と考えてしまう。左のポケットに魔石を雑に入れるとタバコに手があたり少し冷静なる。初戦闘に間髪入れずに次の戦闘に移ろう

する自分に驚いた。


「とりあえず、一服するかー」


タバコが吸い終わり、適当に散策しながら「角兎」を2時間かけて6羽倒した。魔石が6個と肉が2つ初日にしては、まぁまぁの出来かなと思い少し思いバックを背負い出口に向かい歩き出した。


探索者組合につきカウンターで魔石と肉を換金し2020円が口座に明日振り込まれる。現在時刻は16時と今日はこのくらいでいいと思いワインとステーキをスーパーで買って家に持ち帰りステーキにニンニク、胡椒、バジルを練り込みバターで焼いたのをワインで飲み込んだ。風呂を済ませベット入り探索者1日目が終わった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ