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今日だけは、何処にも行かずに私の傍に居て!

作者: 七瀬







私は今日という日が一番嫌いだ!

365日のたった一日だけど、この日だけは一人で居たくない。

10月18日、この日は私が私でいられなくなる日。

私の体は、1人の女性ひとに完全に乗っ取られてしまう。

1年に1回だけ、この日が来ると? いつも私は何処に居て何をして

いたのか? 何も憶えていない。

だから突然! 街で変なオヤジやヤンキー風の男に声をかけられる。

決まって言われる言葉は、、、? 


【昨日は凄く楽しませてくれてありがとな!それとまたよろしく!】



見知らぬ男性から急に声をかけられ、こんな事を言われ震えあがってしまう。

私は何処で誰と居て、何をしていたのか?

それに知らない男に、しつこくされたり付き纏われないか心配になる。

私は“この日、何をしていたの?”







 *





・・・そもそも、【10月18日】。

この日に私は、ある霊に憑りつかれた。

いや? 憑りつかれたと言うよりは元々私の体が彼女の体だったらしい。

彼女はある日、心臓発作で亡くなった。

彼女は美しく男性にチヤホヤされて毎日遊び呆けていたらしい。

まだ21歳だった彼女は、この世に未練が残ったままあの世にいくことに。

その間に私がこの世に産まれて、彼女の体を手に入れる。

彷徨う彼女の魂が、どうしても私の体を使いたいとこの日だけ私の体を

乗っ取る事ができたのだ!

ほぼ強制的に、入れ替わられる。

私はその間、自分の頭の片隅で眠っている。

ベットのようなところで、スヤスヤ眠らされているのだ。

表に出た彼女は、私の知らない間にいろんな事をする。

私の想像を超えるような事まで、彼女はするのだ!

彼女は私とはまるで正反対の人間で、ワガママで何でも自分の想い通りに

ならないと気が済まない!

好きな事を好きなだけする。

それが間違っていようがお構いなしなの。

一度ビックリしたのは? 私が目を覚ますと牢屋のなかに居た事。

彼女が見知らぬ女性ひとに声をかけていきなり相手の髪の毛を引っ張り

相手の女性ひとと喧嘩になったらしい。

お互いの友達も加わり、大きな喧嘩になったと警察で話を聞いた。

彼女が連れていた友達は、彼女と性格が似たド派手な女性ひと

私が目を覚ました後、違う名前で私の事を何度も呼んでいた。


【明美、アンタやるわね! びっくりしたわ、大丈夫!】

【・・・えぇ、】




こんな事が10月19日の朝に起きるのだ。

私は何も憶えていない!

だから、何処で誰と居て何をしていたのか本当に分からないのだ。

私が一番怖いと思う事は、、、?



・犯罪を犯してないか?

・見知らぬ男性と体の関係を持っていないか?

・私の体を傷つけてないか?


不安ばかり考えてしまう。

彼女はこの日しか出てこないし、何も私に話してくれない!



【どうか! 今日だけは、何処にも行かずに私の傍に居て!】



10月18日この日、私はそう思わない日はない!

もう私の知らないところで何もしないで! 誰も傷つけないで!

私の体も傷つけないで! お願いこの日は何もせずここに居て!



最後までお読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 恐ろしい話なのですが… 10月18日って日はなにかありましたっけ??
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