ソラの初登校
ソラが家に来てから約1ヶ月、今日はソラがこれから通う小学校の始業式の日だ。
「ソラー、準備はできた?」
「うん!もうバッチリだよ」
「おけ!じゃあ行こっか」
「お姉ちゃんも来るの?」
「だって初登校は親が行かないとだめでしょ?じゃあ私が行かないとね」
「でも、リズお姉ちゃん学校は?」
「今日は3限、昼からだからね!大丈夫だよ」
「そっか!リズお姉ちゃんと一緒に行けて嬉しいな」
「ホントにソラはかわいいなー」
「リズお姉ちゃんのほうがかわいーよー」
「いやいや、そんなことないってー……ってヤバ!こんな話してる場合じゃないね、行こっか」
こうして、私はソラを連れて小学校へと向かいました。
「今日からお世話になります!叶奏空です!よろしくお願いします」
「はい、よろしくね奏空くん」
「じゃあすみません、今日からお願いします」
「いえいえ、お話は未来さんから伺っておりますので大丈夫ですよ!お若いのに大変ですね」
「いえいえ!今はソラと一緒なのがとても楽しいですから!」
「それなら良かったです!では、今日はどうされますか?」
「あ、夕方くらいに迎えに来ます!」
「わかりました、それではそのときに今日の様子なんかをお話しますね?」
「お願いします!じゃあソラ、頑張ってね!」
「うん!リズお姉ちゃんも頑張ってね!」
「ありがとー!」
私は、ソラを学校に見送ってから大学に向かった。そしていつも通り千華と一緒に講義を受けて今日の日程を終えた。
「奏空くん、今日から学校だっけ?」
「そそ!今日からだよー」
「迎えに行くんだよね」
「うん!あ、そっか。そろそろ行かなきゃだ」
「おけおけ、行ってきな?奏空くんが待ってるでしょ?」
「そうだね!行ってくる!」
「いてらー」
千華に見送られて、私は小学校へと急いだ。
「ソラー、迎えに来たよー」
「リズお姉ちゃん!!……リズお姉ちゃん!?」
「えっと……鷹宮さん?仲がいいのはわかるんですが、さすがに学校の中でそうやって服の中に手を入れるのはやめてもらえると……」
「……ハッ!?ご、ごめんなさいつい」
「リズお姉ちゃん……そういうのは家でだけにしてね?」
「こ、こら!?ここでそんなこと言わないで!?」
「あ、あはは。2人は仲がいいんですね」
「ご、誤解ですよ!!と、ところで今日ソラはどんな感じでした?」
「奏空くんはみんなと仲良くしていましたよ!そして奏空くん、勉強もスポーツも良くできますねぇ」
「え?そうなんですか?」
「はい、今日おこなったテストも満点でしたし、昼休みにお友達と遊んでいるのも職員室から見ていたんですが、とても良く動いていましたし」
「そうなんですね!……ソラはなんでもできるんだねぇ」
「そんなことないよー!でもリズお姉ちゃんにほめてもらえてうれしー!」
「そっかそっか!これからもどんどんほめるからね!」
「うん!じゃあ、先生また明日ー!」
「はい、また明日ね!」
「では先生、明日からもよろしくお願いします」
「いえいえ、こちらこそよろしくお願いしますね」
こうして、ソラの学校初日も無事うまくいってソラも笑顔だったので、私も安心しながら家へと帰りました。