ゲームのストーリー
あくまで、桧璃ちゃんが高城静香だった頃にやっていたゲームのストーリーです。
読み飛ばしはあまりお勧めしませんが、話についていけなくは無いと思います
共通ルート
雨宮桧璃は、両親を喪って以来、天涯孤独の身として孤児院に身を寄せていた。
孤児院の暮らしは貧しく、毎日が飢えとの戦いだった。
桧璃は、そんな孤児院の最下位カーストにいた。
毎日、ストレスの捌け口として、男子からは殴る蹴るを繰り返され、シスターからは家事を押し付けられ、女子からは集団で囲い込まれて暴言を吐かれた。
そんな桧璃を支えたのは、亡き両親の「幸せと不幸せは平等」「今は辛くても、笑顔を忘れなければその内それ以上に幸せになれる。」といった教えだった。
だから桧璃は、孤児院での日々を耐え忍んで生きていた。
桧璃が引き取られてから一年半ほど経った時、ここら一帯の領主である男爵が慰問に訪れ、「桧璃を養子にする」と言い出し、その日のうちに連れ帰った。
その時の桧璃は、「もしかしたら、両親の言う『幸せになれる』タイミングがきたのもしれない」と、新生活に心を躍らせていた。
だが、そんな幻想はあっさりと裏切られ、殆どが孤児院よりも悪い条件(主に食事や待遇、仕事量、生活環境)での生活を強いられることになった。
沢山の消えずに残ってしまった傷を抱えて、孤児院以上の仕事に精を出し、孤児院の頃より貧相になった食事を一人寂しく摂って生活すること9年半。
16歳になった貴族に義務付けられている「貴族学園」へ通う年齢になった桧璃は、学園の寮で生活を始めた。
入寮から数日が経ち、入学式当日。
特に何も起こらないままに式を終え、各クラスでの「魔法属性の鑑定」に移った。
桧璃は、「早く帰りたい」などと考えながら順番を待ち、鑑定用の水晶に手をかざした。
すると、水晶が赤、青、緑、茶色、黒、金色、白と、7色に激しく輝いた。
属性は火、水、風、地、闇、光、無の7種類あり、一人が持つのは多くとも3〜4属性程。
水晶は、手をかざした者の属性を色で表す物であり、輝き加減でその属性の適性のレベルを調べる物なので、桧璃には全ての属性に高い適性があることを示していた。
その事実はこの世界に於いて異常であり、直ぐに国王から「監視兼世話係を派遣する」旨が通達された。
桧璃は、所持魔法属性の多さと適性の高さから、身分が高い者や何かに優れている者しか入れない「特待生クラス」で過ごす様に王命を下された。
特待生クラスの人数は少なく、現在は3年生の王子3人とその婚約者候補の令嬢3人の計6人しかいなかった。
そんなクラスで唯一の「国王から才能を見込まれた者」という肩書を持つ桧璃の存在は浮いており、同じクラスの王子全員が「監視兼世話係」であることも相まって、婚約者候補やそれ以外の令嬢からのイジメや義理の姉からの理不尽な折檻、義理の兄からの暴力行為をほぼ毎日受けていた。
1年の3学期に、桧璃は義兄からの呼び出しを受けて、放課後にいつもの人気のない教室へ向かった。
そこには、既に義兄が待っていた。
そこでいつもの様に暴力を振るわれていると、教室の扉がいきなり開き、桧璃と一番仲の良い王子が入って来た。
王子は、義兄から桧璃を引き剥がし、「何をしているのか」と、問い詰める。
武の悪さを悟った義兄は、適当な言い訳を口にして教室を去って行った。
〈ハッピーエンド〉
王子は桧璃を抱きしめ、「こんなことはもう二度と起こさせない」と宣言。翌日からそれを実行していった。
いつしか、桧璃をイジメていた令嬢や義兄、義姉が退学になり、生活に平和が訪れた。
それから暫くして、桧璃を引き取った男爵家が没落し、桧璃が子供のいない侯爵家の養子になっていたことを知る。
最終的に桧璃と王子は結婚し、賢君と賢妃として、国の歴史に名を残した。
〈ノーマルエンド〉
王子は「何かあったら頼る様に」と面倒臭そうに言い捨て、その場を去った。
桧璃は、その後も何度かイジメや義理の兄姉からの暴行等を受けたが、「王子に迷惑をかける訳にはいかない」と思い黙っていた。
そのまま学園を卒業して、桧璃は4年振りに男爵家へ戻り、不自由で不幸な生涯を送った。
〈バッドエンド〉
王子は、桧璃に一言二言話かけて、何事も無かったかの様に教室を後にした。
その後もイジメなどの行為はエスカレートしていたが、誰にも気づかれず、誰にも言えないまま卒業し、男爵家へ戻った。
その後、5年もしないうちに不幸な死を遂げた。
隠しキャラルート突入条件:2/3学期開始までに、王子達の好感度が60/100以上であること。
ストーリー:静香(桧璃の前世)が未プレイの為、不明。
ヤンデレ属性であることは、乙女ゲーム好きの友人により判明している。
ありがとうございました。
次回は、世界観の設定です。