雨宮桧璃、第三王子と顔を合わせる。
「寝起きドッキリは心臓に悪いからやめて!」な回です。
※第三王子の一人称を「ボク」から「僕」に変更しました。変換でミスりそうだから、と言う作者の身勝手な理由からですが、どうかご勘弁をm(_ _)mペコリ※
(あー、あのたまご粥美味しかったなぁ。まだ胃腸が本調子じゃないだろうからお肉とかは絶対食べられないけど、それでも王宮の食事だもの。どんな料理であろうと人生で一番美味しいに決まってる!
はぁ、今から楽しみだわー)
未だ見ぬ夕食へ思いを馳せ、うっとりとする桧璃。5日ぶりの食事で早々に満腹になり、今度は睡魔がやってきた。
(んー、もうちょっとくらい寝てもバチは当たらないよね?まだ夕食まではたっぷり時間あるし、ちょっとお昼寝するくらいなら…)
そのまま、久しぶりのまともな睡眠へ入っていった。
ーーーーー
(…ん?なんか、頭、撫でられてる?くすぐったい……)
しばらくして、睡眠が浅くなり、誰かが頭を撫でていることに気づく。が、それよりも睡魔に身を任せるのが心地よすぎて起きる気になれない。
「可愛い……」
変声期を終えてそれほど経っていない、まだ幼さの残る少年の声がした。
女性もそうだが、男性にもあまり良い思い出のない桧璃。義兄とそう歳の変わらない男子の声には、過敏に反応した。
バッと勢いよく身を起こし、ベッドの端に避難する。
桧璃の、警戒心の強い野良猫の様な動作がツボにハマったのか、頭を撫でていたと思われる少年がクスクスと忍び笑いを溢した。
「君、面白い反応するね」
桜色の短髪を揺らし、金色の瞳を細めて少年は笑う。
(金の瞳に桜色の髪、悪戯好きが滲み出る茶目っ気のある笑い方……。もしかしなくても、第三王子の晴日暁三だ。
なんでここに…って、王宮が自宅だからいて当然か。でも、わざわざ客間にまで来たのは何故?どっちにしろ晩餐時には顔を合わせるでしょうに。
…聞いてみるか。分からないことを考え過ぎて変な事口走るの嫌だし)
「………申し訳ございません、暁三王子殿下。寝起きの枕元にまさか王子様がいらっしゃるとは思わず、失礼をはたらいてしまいました。
…あの、もし宜しければ、この客室へいらっしゃった訳をお聞かせいただきたいのですが…」
ベッドの端からやや離れ、失礼のないような態度を心がけて質問する。まともな教育を受けられたのは5歳以来だから、色々と不安で落ち着かない。
「ああ、『そろそろ晩餐会が始まるから、誰か桧璃嬢を呼んでこい』って父上が言ったからね。『面白そうだし、僕が行く』って言って来たんだ。
と言う訳だから、そろそろ着替えたほうがいいよ?女の子の支度って時間かかるし。ボク、部屋の外で待ってるから」
それだけ言った暁三王子は、情報が処理し切れていない私を放置して部屋から出てしまった。
「これはつまり、私1人で支度を済ませろって事?この部屋、本とかでよくある使用人呼び出し用のハンドベル的なヤツ置いてないし。まあ、魔法でチョチョイのちょいだからいいんだけど。
…前世でパーティードレス着た経験あって本当よかった」
ありがとうございました。




