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---6--- 森 討伐、予期せぬ大群討伐に!

 先程の思わぬ出来事を見事シアキが解決した事により、ラフェルはシアキに対して懐いていた警戒心が少しだけではあるが解けたようだ。


 全身に調理器具としか思えない鍋や鉄板等を装備した男とプレートアーマーを装備した美少女が少し楽し気に雑談をしながら目的地を目指して歩みを進めている。

 改めて説明する必要はないが調理器具としか思えない鍋や鉄板等を蔦で作ったロープで身体に括り付け強制的に装備するお鍋甲冑戦士、いやこの男は別世界から自らに自称を付けた神により転生し第二の人生を歩み始めたマムラ・シアキその人であり、フード付きのモコモコの服の上に不釣り合いな武骨なプレートアーマーを着用する美少女はシアキがこの世界に来て二番目に接触する事に成功した知的生命体の、種族が魔族の女の子ラフェル・ラミューラ・ジルベルその人である。


「でもまさかラフェルさんがあんな事であそこまで取り乱すとは正直驚いだよ。

 あのままだと危うく滞在云々前に家屋自体無くなってたかもだし、いやその前に腰が圧し折られて俺自身あの世に旅立ってたかもだたよ、はははは」


「な!うぅ~先程は本当に見苦しい所をお見せしました。

 それにあれ程迄に冷静さを欠くとは私自身も思っていませんでしたので、その点に関しては素直に反省します。


 はぁ~今迄は居なかったのに何でこんな時に限ってG(ゴキ)とか出て来るかな~やっぱり私への罰なんでしょうねアレは…でも家を破壊せずにすみましたし、それにあの最大の窮地を救ってくれた私の恩人の腰を私自らの手で圧し折ってしまうわずに済んだのは本当に良かったですよ」


「はははホント圧し折られずに済んで良かったよ、でも俺も苦手な蜘蛛が出てたらラフェルさんと同じ様な事をして迷惑を掛けてたかも知れないな~って思うよ」


「シアキさんは蜘蛛が苦手なんですか?。

 あんなのは(ゴキ)に比べたら大きさは大小様々ありますが、ただの蜘蛛ですよ。

 ふふ、そうだもしシアキさんの前に苦手な蜘蛛が出た際は今度は私がちゃちゃっと退治してあげますね、これは約束です、ふふふ」


「ははは、それは実に頼もしい約束事だから是非蜘蛛が出た際は遂行してくれ。

 でもまさかお互いの苦手なモノを暴露し合う結果になるとは思わなかったよ」


「あははそうですね。私もまさかあそこで出てくるとは全然予想だにしてなかった事ですしね、それにこれは私への罰なんですよ、きっと」


 何かラフェルは頻りに己への罰を強調しているが敢えてシアキはその点には触れないと決めて会話をしているので若干二人の間に気まずい雰囲気が生まれはじめたので、慌ててシアキは話題内容を替える。


「でもそのラフェルさんの装備、本当に「かわカッコ」いいよね。

 そのフード付きの可愛いモコモコの服の上に、ゴツゴツとした武骨なプレートアーマーってのが、絶妙なミスマッチ感を生みラフェルさんの可愛さがより一層引き出されてるって思えるよ。

 あとそのフードの中に入れている人参とか、見る人が見たら破壊力が有り過ぎると言うか、それが有る事で可愛いさが倍増してるんだなきっと、うんうん」


 話題を替える為に衣装を誉めてはみたが存外シアキは他人の褒めると言う事をしてこなかったので自分で一体何を口走っているのか途中で分からなくなっているのは内緒である。


 またラフェルは他種族だが異性から褒められ満更でもないと言った感じで照れながら、今身に付けている服の縫製を思い出す。


 製作物はモコモコした毛質の獣から毛を紡ぎ糸にし製作している為、全てどれも似たり寄ったりなモコモコ衣装になるのである。

 また製作した服全てこの森で生き抜くのにフードは必ず付けて制作もしており、似た様な物しかない事に改めて気付き、異性にその様な噴くしか持ってない事を知られてしまうのがとても恥ずかしいとラフェルの乙女心が悲鳴を上げるのだった。


「あはは、そ、そうですか、可愛いと言われるのは久しぶりで何だか照れちゃいますね。

 あ!でもこのフードを付けているのはこの森で生き抜くのには必須なんですよ。

 た、例えばですね、洞窟に入ったらその中で野宿とかもありえますし、洞窟内は結構冷えるので寝床を作った際、フードがあれば全体の熱を効率よく保温出来て床から伝わる寒さを軽減とかも出来て便利なんですよ。

 あともう一つ採取した物とかをこのフードの中に入れて荷物袋代わりにして両手を常に空けておけたりもするんですよ。

 ですから結構フードが無いと不便だったりするんですよ。

 勿論雨を凌いだりとかも出来ますしね、あはは。


 っていうのは建前で私はこの形状の服ともう一種類程度しか制作が出来ないってのが真実だったりします・・・。

 あぁ~今迄誰にも見せない生活をしてて同じ服ばかりでお恥ずかしいです。

 ですが、この森で生活していて自信を持って言えますよ。これが最適な服装だって」


 要求もしていないのに色々説明してくれてるな~っとシアキは思いつつも話を合わせる。


「そっか~フードの機能面ってのは考えたことなかったよ。凄く勉強になるよ」


 その後も色々雑談を交わしながら数分目的地に向け歩みを進める。

 家を出てから二百メートル辺りまで進んできた。

 そろそろ距離的に丁度良いかもとラフェルは思い、後ろを振り返って「家」「前方の森」「今自分達が居る個所」の距離を目測で測り、逃げ回るのに適した距離であると判断する。


「では、シアキさん、この辺で誘き寄せをしますので止まってください」


 前方の森と自分達の居る場所は恐らく約百メートル前後離れているであろうと思われる場所に二人は歩みを止める。


「森から、これ位の距離が離れてれば逃げ回るのに丁度良いでしょう。

 では、シアキさんの疑問だった、目的のモンスターを誘き寄せる準備をしますね」


 さっきの人参を地面十センチ程刺しそれを起点に幾何学文字で魔法陣と言われる物を書きはじめた。 そっとシアキはその作業を静かに覗き込み観察する。

 

「これは?何をしているの?」


「これが、目的のモンスターを誘き寄せる為の初歩的な生活魔法ですよ。

 仕組みは魔法陣が指定された対象モンスターを自動的に探索発見し対象に対して、この魔法陣内に置いた好物への食べたい欲求を高める魅了魔法を限定的に発動させる、自動探索と魅了の併用魔法する感じですね」


「へぇ~すごいね魔法って結構種類が豊富なんだね。

 それが初歩的ってやっぱすごいな~魔法は奥が深い…あぁ~俺も早く記憶を取り戻して、その生活魔法とか使える様にならないかな~」


 その発言を聞きラフェルは疑問符が付いた表情で小首を傾げる。

 そしてシアキに対し疑念が生まれる。


 この世界では盗賊や野党に襲われる事は、よくある事である。

 襲った際の前後の記憶を記憶操作系魔法で操作し、逃げる時間を稼ぐというのが一般的だ。


 但しこの記憶操作系魔法は低位~上位問わず、どれも最深部の記憶までは操作する事は出来ないように成っている。

 因みに最深部の記憶とは、無意識に息をする、手足を意識的に動かす、等々生命活動に必要な考え無しでも自然に出来る記憶部分の事である。

 そして生活魔法とは、この世界で生まれた生物は威力の大小に関わらず、息をするのと同じく自然に行使出来るものなのである。


 だから先程のシアキの言動はおかしすぎるのだ。

 生まれた疑念を払拭する為にラフェルはシアキがまだ冗談で言っている可能性を信じ、鎌を掛ける。


「シアキさん?もしかしてですが生活魔法につての記憶も操作されてお忘れに?」


 記憶操作系魔法がそこまで操作出来ない事を知らないシアキはラフェルの時掛けに対し疑問を一切持つ事なく、自分は記憶喪失者なので、ある程度の事はそれで誤魔化せると信じているので「覚えていない」と言う(てい)を貫き通す為に即答する。


「その辺もやっぱり覚えてないんだよね~これは本当に困ったもんだね~」


 嘘を吐いている様子を微塵も感じれれないのでラフェルの中でシアキは何かとんでもない事を隠していると疑念が更に膨らんでいく。


―― 一体この男は何を隠しているの?。

 種族を擬態魔法や幻影魔法で偽っている?。


 確かにこの世界には擬態魔法というのは存在している。これは対象の姿を真似る事は出来るがそれ程までに精巧な擬態させるには魔力消費が多いので至近距離や、()して魔族等の傍にいれば自然と体から漏れ出る魔力量の違和感を察知され義体を見抜かれてしまうものである。

 また幻影魔法はその名の通り幻影である為、身体に接触されてしまうと隠している角、尻尾、羽根、体毛、の違和感を悟られ容易に見破られてしまうものである。


―― 先程、シアキさんの身体にお鍋を装備する際に触れて幻影魔法の痕跡はなかったし、これ程に精巧な擬態魔法を維持してるなら漏れ出る魔力は相当なものになるはずだけどそんなの全然感じないし、一体何を隠してるのこの男?。

 強さ自体を偽っているとか?。

 でも人族はいくら鍛えても魔族下位程度の実力しか出せないだろうし、今はそれ位の実力があってもらわないと私が困るし、まぁ~この男は私の事を詮索しない訳だし私の目的が達成されればそれは言い訳だから、ここは私もこの男の事は詮索しないでおく方が得策ってものよね。


 色々考えたラフェルはお互い秘密を隠しているならここはお互い様だと割り切り気づかれない(てい)を貫くのも良いがと思うが相手が人族の振りをして徹底的に記憶を無くした演技をし自分を騙そうとしているなら早めに対処をしなければやられ兼ねないと思い作業を進めながら対策を考える。


 そして今回の滞在権を賭けたこの「追い払い」を何らかの理由を付けて「討伐」へ切り替えた際の相手の出方を見てみようとの考えに至る。


 すごく意地悪な事をしようとしているのは分かっているが己の目的達成と己の命を守る目的だと言い聞かせ、記憶操作魔法により一時記憶喪失状態であるシアキの身の安全を「心配する子」をラフェルは演じる。


「やっぱりそうでしたか、余程シアキさんからの報復を盗賊達は恐れられてそんな深層部分まで記憶操作をしたんでしょうね、本当に災難ですね。

 でもそれだと記憶操作系魔法が切れて記憶が戻る際に起きる副作用とかが心配ですよね~恐らく通常より長くて激しい身体硬直、頭痛、めまい等が表れるでしょうし、もしモンスターと対峙中に、そんな事になった際、確実に狙われ命を落とし兼ねませんよね。

 流石に私の体格ではシアキさんを抱えて逃げるのは困難ですし、此処は安全面を優先にして拘束魔法を入れるべきよね、そうなると滞在権を掛けた達成条件が「追い払い」っては出来なくなりますが、どうでしょう?シアキさんの安全面を優先にしたいと私は考えたいんですが?」


 内容を聞いたシアキはラフェルの目の動きから何か悪巧みを企んでいると見抜くが敢えて気にはせずに提案された内容を受け入れて信頼を獲得してしまおうと考え返答を返す。


「えっと安全面を優先にした際の達成条件ってのはどうなるのかな?」


「そうですね~。

 安全面を優先にする為に対象を拘束魔法で捕縛する事になり達成条件だった「追い払う事で成功」と言うのは実質不可能なので達成条件は陽が落ちるまでに「対象の討伐」又は「対象を気絶をさせる」この二択になりますね。

 少し達成条件は難しいでしょうが私はいつもお肉調達の際はこの方法でとうばつしているので時間を掛ければ出来ると思いますよ」


 端から討伐するつもりだったのでさして問題ないとシアキは即断する。


「うんうん、その達成条件は問題ないみたいだね。

 あとそれより気になった事があるんだけど、ちょっとだけ質問していい?」


 やはり画策がばれたかと、ラフェルはビクンと体躯を少し弾ませる。

 そして何を聞かれても、安全の為と言い張る事を心に決める。


「何でしょうか質問とは?」


 うんうんっと頷き、シアキは疑問点をラフェルに質問する。


「ラフェルさんが、今さっき「お肉調達の際」って言ったよね?。

 もしかしてだけど、さっき食べさせてもらったあの美味しいお肉はジャイアントラービットのお肉なのかな?」


 質問を受けラフェルの頭の上に疑問符が浮かぶ。実際には浮かんでいないがラフェルは質問内容に混乱してしまう。

 どんなに相手を騙す事に徹しているとしても普通に考えれば追い払いよりも時間が掛かる討伐へあまり時間が残されていない今から変更されたなら、逆算しても達成条件を満たせないと判断し日程の変更、又は、共闘での討伐を持ち掛ける、将又、出来ない事を認めさせる為に猛抗議をして条件変更を迫ってくると思っていたのだが、シアキはそれらをせずに何故かお肉の話に食いついてきているのである。


―― どう言う事?そこまでして徹底して記憶が無い者を演出したいの?何が狙い?てか無理でしょあと数時間で討伐とかもしかして仲間が森の中に潜んでるとか?仲間が到着する為の時間稼ぎをしてるとかなの?。


 疑心暗鬼に陥ってしまったラフェルは仲間が森に潜んでいるのではないかと思い今自身が広げられる気配感知範囲に人族または他種族の気配が無い事を確認を済ませる、唯一棲息域を逸脱したモンスターの気配を一体だけ感知する。


「どうなのかな?ラフェルさん」


 返答を再度求められラフェルは何が狙いなのかは不明だが取敢えず返答を返さない事で不自然だと思われるのは得策ではないと判断し慌ててシアキの目を見て返答を返す。


「お、お肉ですか、そ、そうですよ?。

 何処の国でも普通に一般的に売られていますし食べられてるはずですよ。

 確か冒険者が、金銭獲得の一環として討伐し、討伐した物を冒険者組合が買い上げて、一般流通網で販売する一般流通している肉だったはずですよ。

 何故今更それを…あ!そう言えばその辺の記憶もないんでしたよね、あははは綿知ったら何を疑っちゃったんでしょうね馬鹿だな~あははは。


 えっとですね私はこの周辺の国に入って購入する事が出来ませんし、仮に買って帰っても移動中に腐ったら勿体ないので基本的に食材のいつも自ら危険を冒して討伐し手に入れているですよ、特にこの森に生息するジャイアントラービットのお肉は良質なんですよ」


「そか~じゃ~条件を達成して滞在する事が出来れば、またラフェルさんが作るあの美味しいお肉料理が食べれるって事だね?」


「あ、はいそうですね。もし討伐や気絶させられて条件を達成出来ればシアキさんは一時的にでも此処に滞在する訳ですしね。

 その際は、お肉料理はご馳走させてもらいますよ。


 まぁ~討伐は無理だとしても気絶とかなら可能性としては十分あり得るかもですし、もし気絶させれた際は私が止めをさしてあげますね。

 お肉調達も序でに確保出来ますしね、成功お祝いでたっぷりとご馳走しますよ」


「あともう一点確認何だが、その安全対策として拘束魔法を付け足すのってさ、ラフェルさんの体に負担になったりはしないんだよね?」


「付け足しても、私の体には負担になるような事は無いですよ。

 発動してしまえば、あとは魔法陣が術式終了条件を達成するまで大気中の魔素を集め発動し続けますから問題ないですよ」


「そか、ラフェルさんの負担が無いんならそれでお願い出来るかな」


 なぜ達成条件を変更したのかと疑う事をしないのか?。

 そして今、自分の目的に利用出来るか力量を見極めて試そうとし姑息な画策している私の体の心配をしてくれるのか?。


 確実に追い払うより、難易度が上がっているにも拘らず、このシアキという男は一切疑いもせず、ただ子供が楽しい魔法が見れるみたいな純真な眼で魔法陣を見ている。


 こんな人を、自分の目的達成の為だけに利用出来る人材であるかを勝手に見極めようと姑息な画策を働かせ騙す様な真似をしている自分自身が許せなくなり、ラフェルの良心が「やるならここはフェアにするべき」と訴え提案してくる。


「シ、シアキさん!!、やはりこの挑戦は明日の朝からにしましょう。

 日没まであと数時間位しかないので恐らく討伐や気絶をさせる事は難しいです。

 私ですら討伐するのに半日程度掛かりますので、今日はこの魔法陣の準備だけをして明日朝改めてやりましょう」


「ん?別に今からやっちゃおうよ。

 折角大変な思いして防具や各種装備してくれたんだしさ。

 それ一人で脱ぎ着するのって結構大変なんでしょ?あんなに息が切れてたし」


 また自分の身体を心配する発言をシアキがした事で心がチクチク痛みを覚える。


「いえ、今日は私が勝手に達成条件を替えたので明日にしましょう。

 シアキさんには、ちゃんと余裕ある状態で挑戦し結果を出してほしいんです。


 明日朝から挑戦するって事にしましょう。

 そうしないと、私の良心が悲鳴を上げます。

 ここは一つ明日からにしてください、私の為にもお願いします。

 防具の脱ぎ着は朝であればゆっくり準備も出来ますし平気ですから」


 胸に手を当てて、ラフェルは苦笑いをしながら明日にしようと頭をさげる。

 その姿がまた愛おしく可愛い姿であり、シアキはもっと見ていたい欲求が生まれる。


「じゃ~お言葉に甘えて今日はラフェスさんの好意に甘えさせてもらうよ。

 明日挑戦し討伐や気絶を成功させて滞在権獲得して堂々と滞在させてもらうね。

 で!今日の夜は、またあの美味しいお肉料理が出るのかな?」


 明日挑戦すると聞き、ラフェルはホッと(安堵)した表情をみせつつ返答を返す。


「お肉のストックはさっきでなくなりましたので、夕食にはお肉料理を提供する事は出来ないですよ、ごめんなさい」


 これでもかとシアキは残念ですと言いたげに肩を沈めてみせる。

 ご馳走になった、あのお肉の在庫がもう無いと聞き、シアキはますます今日の夜食にまた食べたいという欲求が高まっていく。


「よしラフェルさん俺はどうしてもあのお肉料理が食べたいから今から誘き寄せやってしまおう」


「え!何言ってるんですか無理ですよ?話しを聞いてましたか?。

 討伐や気絶に追い込むにしても時間が足らなすぎなんですよ。


 もしこのまま強行して夜になってしまったら、モンスターが活発に動き回ってとんでもない事になるんですよ。

 それに凶暴な亜種化したモンスターが出て来たらどうするんですか危険過ぎますよ。

 それに幾ら私でもそんな亜種化したモノが出てきても対処出来ませんよ。

 本当に下手をすればシアキさん死んじゃうんですよ、分かってますか?」


「でも今日好意で泊めてもらうにしても、夕食にお肉が無いんでしょ?。

 俺はどうしても、あの美味しいお肉料理が食べたいんだよ」


 相当困った表情をラフェルが見せている事から、我儘を言っているとは分かっている。

 でもどうしても食べたい、ラフェルが作ってくれたあの美味しいお肉料理を!!。


 それに両者のステータス差を知って、確実に倒せる自信があるのだからいつやっても同じなのだとシアキは思っている。

 そして亜種化したモノが仮に出現したとしても打撃力と打撃防御力に余剰を再度半分割り当てるチート行為をして戦えば多少の傷は負っても死にはしないと考えている。

 この根拠は打撃力と打撃防御力に半分づつに振ったとして、ラフェルの打撃力と打撃防御力よりも約二.六倍の力を出せ、仮に単純に打撃力一点に振ればラフェルの攻撃力の約四倍には成れるのだ、そんなチート行為が出来る自分ならラフェルが苦戦すると言う相手にもそこそこの戦いが出来るとシアキは確信しているのである。


「それにさ討伐や気絶がせいこうしたら俺は堂々と滞在出来ておまけにお肉も手に入り、夕食にまた食べれるんだよ。

 これはやるしかないじゃん、ね、ね、ラフェルさんやろうよ」


 もう完全自己完結しやると決めたのだと言わんばかりに「ね、ね」っと強く強請られラフェルは短い付き合いだがこのシアキという男は頑固者だと理解する。


「うぅ、もう流石に私も三回目ですから解っちゃいましたよ。

 そんなに強く「ね、ね」って言い出したらシアキさん考えを曲げないんでしょうね、分かりました、もう諦めさせるのを私は諦めます。

 どうせ説得しても聞かないんでしょうしね...はぁ~。


 拘束魔法の準備もしちゃいますので、そこで準備運動でもしててください。


 あとホントに時間が足りないとか、倒せませんって、泣き付いて来ても私は知りませんからね。

 それにこれで失敗して明日もう一回とかも受け付けませんからね」


 愚痴を言いながらラフェルは先の魔法陣の外に、もう一つ魔法陣を書く。

 もう拘束用の魔法陣を書き終わると少し不貞腐れた表情を浮かべながらシアキに向けて説明をする。


「ではシアキさん説明しますね。


 まず、魔法を発動させると森からジャイアントラービットが誘き寄せられ出てきます。

 以降、ジャイアントラービットの事を「対象」って言いますね。


 誘き寄せた対象が魔法陣内の好物のラビットキャロットに向かい突進してきます。

 既に対象は好物のラビットキャロットの事しか見えないように魅了が掛かった状態になっているのであとは対象が魔法陣内で好物を食べ拘束魔法が発動して対象が拘束捕縛されるまで待機してください。


 拘束後は日没までに討伐、又は、気絶させれれば成功です。


 かなり時間的に厳しいですが、シアキさんたっての希望なので日没になった時点で失敗と判断します。

 あと私が危ないと判断し、手を出した時点でも失敗と判断しますよ。


 失敗した場合は、明日河原まで連れていきますので、そのまま人の町へと向かってもらいます、いいですね。


 本当に明日にすれば、良かったと後悔しますよ、大人しく明日に挑戦するとしませんか?」


 最後にもう一度明日に挑戦るように駄目元でラフェルは促すがシアキはそれに対し即答する。


「了解、了解、失敗したら潔く町へ行くよ。明日挑戦とかせず今するのは変わらないよ。

 まぁ~なんしか日没までに討伐か気絶させれば成功させればいいだけでしょ。

 あと先に言っておくけど俺はどうしてもあの美味しいお肉料理を食べたいんだからさ気絶させた際はラフェルが止めさしてくれよな!」


「もぉ~明日って選択肢は本当にないようですね。

 そんなに私の料理を絶賛してくださるのは少し照れますね、それにシアキさんが暫らく滞在するようになるなら今の食材量だと心許無いので安心してください、もし気絶させる事に成功したら責任をもって私が止めますよ。

 そして夕食も、朝食も、お肉を提供してあげます、だから頑張ってくださいね」


 お互い条件を了承し頷く。


「さぁ~日没まで時間がそんなに無いのです本当に頑張ってくださいよ。

 では、魔法を発動します」


 魔法陣に向け手を(かざ)し詠唱と魔力を籠め発動させる。

 最初に書いた探索と魅了の魔法陣が薄い赤色で光りだす。


「数分で誘き寄せられたジャイアントラービットが出てきますので、それまで待機です」


 待っている間シアキは自身のステータスを開き打撃力と打撃防御値にここに来る前に割り振っていた数値を一旦解除し再度割振り準備を整える。

 数分後、前方の森がザワザワと騒がしくなり始める。


「ほらシアキさん来ましたよ!前方の森から出てきますよ!」


 前方の森を指差した方角を目で追う。

 そこに居たのは、あの巨大ウサギモンスターだった。


 森からその巨体を軽快に軽々と跳ね進み、魔法陣の人参に目が釘づけだ。

 目が人参大好きと輝き完全に魅了状態に陥ってると一目で分かるそれと成っている。


 一応シアキは自身が遭遇した者とは別の別種類の可能性があると思い、じっくりと観察するが迫って来るジャイアントラービットなる凶悪な顔付の巨大なウサギは、やっぱり最初に出会ったあの巨大ウサギモンスターのそれである。

 折角ステータス値まで弄り、ラフェルより四捨五入すれば約三倍近い強さまで引き上げたにも拘わらず、ステータス値を弄る必要すらない相手であったと言う事実を知り凄い肩透かしを食らいやる気を失い少しボーっとお鍋甲冑戦士と化しているシアキがジャイアントラービット眺め身動きを一つもしない。

 またシアキは今頭の中で、あれがあの美味しいお肉料理の元なのであると思うと凄い食欲が沸き上がり涎を垂らしそうになるのであった。

 そして食欲を駆り立てられたシアキはちんたら待たずに迎え撃ってさっさと討伐しお肉確保と滞在権を獲得してしまおうと考える。


 ボーっとシアキはピクリとも動かずジャイアントラービットが来るのを唯只管に見入ってる様子を確認したラフェルはシアキがジャイアントラービットの姿を見て怖気づき、恐怖で身体を動かせなくなっているのだろうと思い心の中で「ほら、言わんこっちゃない」と言いながら慈悲を掛けてあげようとシアキに向け声を掛ける。


「ね、シアキさん無理でしょ、あんなに大きいんですよ。

 いくら拘束したとしてもあの巨体を気絶させるのには時間的に無理ですよ。


 それに拘束されているとしても暴れられて一撃でも攻撃が当たったら即死もありえるんですよ。

 シアキさんは人族ですから出来なくても恥じる事は無いですよ、さぁ~これで諦めも尽きましたよね、失敗でいいですね?」


「ん?あぁ~大丈夫、大丈夫。じゃ~ちょっとお肉を調達してくるよ」


 予想していた返答ではなくシアキは木の実でも採取して来るような口調で返答した後、ジャイアントラービット目掛け走っていく。


 兜替りに被っていた鍋が走ると、ズレて視界を邪魔する。

 視界が邪魔せれるので、シアキは被っていた鍋を地面に放り投げる。

 さらにモンスターとの距離を詰めるために走る。


 一瞬ラフェルは何が起きたのかが理解出来ず呆然とシアキの姿を見送り見入ってしまい制止するタイミングを逃してしまい、そして後悔する。

 ジャイアントラービットの姿を見てあまりの恐怖でシアキが冷静な思考が出来ずに混乱状態に陥り奇行行動、いや自殺行動を取ってしまっているのだとラフェルは後悔しながら慌てて後を追う。 追いながら必死にシアキに制止を求める。


「シアキさん!! 魔法陣より前に出ちゃダメです~戻ってください。危険です。

 誘き寄せ魔法は対象が魔法陣内に配置した好物を取るまたは食べないと発動しないんですよ~。

 兎に角魔法陣より後ろへ下がってください。危険です。早く魔法陣の後ろへ下がってくださいシアキさ~ん」


 待機場所をもっと念押しして説明しておけばよかったとラフェルは後悔しながら全速力でシアキの後を追うがフル装備の為重さが邪魔をし思うようにスピードが出ず追いつけない。

 ジャイアントラビットとシアキの距離はどんどんと近くなっていく。

 ドシドシと地響きを立て進むジャイアントラビットはスピードをさらにあげる。


 何かを言いながらラフェルが走ってきている事にシアキは気づき足を止め振り向いた次の瞬間。

 ジャイアントラビットの飛び蹴りが、見事綺麗にシアキの後頭部に直撃する。

 衝撃で数メートル土埃をたてながら蹴られた方向、ラフェルの横を通り過ぎ吹き飛ばされていったいった。

 その光景を目の当たりにしたラフェルは恐怖と後悔が一気に押し寄せ次の瞬間にはシアキの頭部がグチャグチャ、又は、胴体と切り離された悍ましい姿が脳内に過る。

 本来魔族なので他種族の生死云々気にもしないが何故かにになってしまうのであった。 恐怖からか本能的なのかは不明だがその惨い光景を見ないと思い眼を固く閉じ力が抜けその場に女の子座りと呼称される姿でへたりこんでしまった。

 何故だか分からないが涙が流れ自分の行いを後悔する、そして既に死亡したシアキに向けて無意識的に自然と謝罪の言葉が口から吐き出される。


「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。

 めんどくさがらず、私のがもっと明日にするように説得していれば。

 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。

 戦うポイントをちゃんと説明していれば。

 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごごめんなさい。

 もう少し早く助けるため走り出していれば。

 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。

 せめて成仏だけはしてください。

 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、・・・・」


 派手に吹き飛ばされたが当り前だがシアキは無傷だ。

 ダメージは何も受けていないが、一応条件反射的に後頭部をさすりながら起き上がり、ラフェルの方に目をやる。

 女の子座りをし、項垂れて必死に何かをぶつぶつ呟いている姿が目に映る。


「ラ~フェ~ル~そんな所で~座ってたら~危ないんじゃないか~?」


 少しラフェルとの距離があるので大声でシアキは危険ではないのかと叫ぶ。

 その言葉を耳にしたラフェルはビクンと体躯を飛び上げ、涙目で信じられないと言う表情を浮かべながら声がした方へと振り返る。

 其処には想像していたような惨い光景は一切なく無傷のシアキの無事な姿があった。

 眼前に首が胴体からサヨナラし惨たらしく死んでしまったと思っていた、シアキが何故か五体満足でピンピンしている事にラフェルは混乱してしまう。


「え!死んだはずじゃ?なんで?頭に飛び蹴り攻撃されたはずなのに、頭が吹き飛ばされてないんですか?え!あれ?どう言う事?そ、そんな、ありえないよこんな事?え?え?え?どうなってるの...・・・」


 思考するが上手く納得出来る答えが導き出せずラフェルの心の許容範囲を超えてしまい心のブレイカーが落ち、その場でラフェルは操り人形の糸が全て切り落とされたかのようにゆっくりとその場に倒れこんでしまった。


「え!なに?どうした?ラフェル攻撃されて倒れた?」


 なぜ急にラフェルが倒れた光景を目の当たりにしたシアキは驚いてしまう。

 またジャイアントラービットとラフェルの距離がまだ詰まっていないが、このままでは確実にラフェルが攻撃対象にされ攻撃を受けてしまうとシアキは判断しラフェルを守るための行動を開始する。


 でも先程吹き飛ばされてしまったので今からラフェルの下までは走ってたとしてもジャイアントラービットの方が先に到着してしまうのは確実なので、シアキは駆け寄るのを断念する。

 その場にある手頃な小石をシアキは拾いジャイアントラビット目掛け投石攻撃をし掛け注意をこちらに向けようとするがジャイアントラビットに小石は命中するも注意を向ける事は叶わなかった、序でに貫通し討伐でも出来ればと思っていたがそれすら叶わなかった。

 これは打撃力に振っているから当然の結果である。


「あれ?こちらに注意が向かないし、貫通によるダメージも負わせられないのかよ

何でだ?・・・あ!もしかして打撃力に振っているからダメージは負わせられないのかコレって!。

 まぁ~今は考えてる場合じゃないな取敢えず射撃力に割り振って何とかして俺に注意を向けさせないとだ!」


 慌ててステータス値を射撃力一点特化に割り振り再度投石攻撃をする。

 今度はジャイアントラビットの顔面に命中する。

 命中するやジャイアントラビットの顔面はパーンっとすごい音を立てまるでトマトが弾ける様に頭部が見事に破裂し勢いよく真っ赤な鮮血が噴水の様に吹き上がった後ピューピューっとまだ心臓の鼓動に合わせ血液を吹き出しならが地面に倒れ暫らくのた打ち回り絶命する。


「うわぁ~すごいな頭が簡単に吹っ飛んだな、すごいな一点特化の威力は。

 少し力任せに投げただけでこの威力でもしラフェルに当たってたら即死させてかもだな怖いなコレ。

 今後特化にするのは気を付けてやらないとだな、今回は勉強になったわ感謝するぜ!ウサ公よ」


 これでラフェルを襲そおうとしていたモンスターの脅威はなくなったと思いシアキはゆっくりとラフェルの下へ歩みを進める。

 だがまた森の方から、新たな魅了に掛かったジャイアントラビットが一体姿を現した。


「はぁ?なんでもう一体出てくるんだよ。 いや今はそんな事はどうでもいいや兎に角ラフェルの下へ急ごう」


 なぜもう一体出現したのかシアキには分からないので急いでラフェルに駆け寄り状態を確認する。

 息はしている、ただ気を失っているだけとしり安心する。

 そして新たな現れた一体に目をやる。

 かなり近くまで来ている為、ラフェルの安全確保優先に考え先に討伐してしまおうと誓う似合った小石を拾い投石攻撃で討伐を完了させる。

 だがその討伐が完了した数十秒後には新たな一体が森から現れる。


「なんだ!このエンドレス討伐は?どうやったら終わるんだよ?」


 そして数分時は過ぎ既に五十体程の討伐が完了している。

 流石にラフェルの倒れている周りに手頃な小石が無くなりつつある。

 最後のとなる小石は二つ。

 一旦ステータス値を一点防御力特化にしラフェルに覆いかぶさり庇う態勢をたのちながらゆっくりとラフェルの頬を軽くペチペチ叩き優しく声を掛け覚醒を促す。


「お~い、ラフェル起きてくれ、ラフェル~頼むから起きてくれ~」


 頬をペチペチと叩かれる刺激にラフェルは覚醒状態に移行し、眠気眼な勢いで頬を払いのけ目を覚ましシアキと目線が合う。


「う~ん、痛いです何なんですか...やめてくださいシアキさん何するんですか」


「よかった目が覚めたようだね。 ちょっとだけ動かないでくれ危険だからさ」


 そう言った瞬間、視界周辺が黒く陰りドスンと鈍い音がシアキの背中辺りから聞こえてくる。

 その音を聞きラフェルは今自分がどういう状況化に置かれているのかを把握する為、周囲を目視確認する。

 地面に寝かされておりその上にシアキが四つん這いで覆いかぶさっている事を確認しこれでもかと目を見開きシアキを睨み付けながら逃れようともがき始める。


「え!なに、何をしているんですか?どいてください。

 なんで私は押し倒されているんですか?」


「いや~どいてあげたいんだけど、今は無理かな。

 それより教えてくれる?この誘き寄せってどうやったら解除出来るの?」


 何を言っているのか理解出来ない?冷静にシアキを払い除けようとした瞬間。

 シアキの背中にまたドスンと何か大きな物が当たる音が聞こえ周囲が暗くなる。


「もしかして攻撃を?え!?ええ!そ、そんな、生身でありえない、どうして・・・」


 混乱状態になり再度ラフェルが気を失いそうになる。


「ごめん、気を失う前に解除方法だけ教えてくれ、これだと終わらないから頼む」


 その一言でラフェルは気を保った。

 そしてラフェルは気を失いそうになるのを必死に堪え頷きシアキへ説明する。


「今私たちが魔法陣の前に居るので、ジャイアントラービットには好物を狙う邪魔者として映っていています。

 その為ジャイアントラービットは私達に襲い掛かり排除しようとするのです。

 一旦魔法陣の後ろまで、つまり家のある方へ下がってください。

 好物を狙う邪魔者が居ないとあとは自然に魔法陣内の好物を食べた時点で誘き寄せ魔法解除され同時に拘束魔法が発動します」


「分かった。説明聞かずに飛び出したから危険な目に合わせちゃったね。

 ごめんねラフェルさん。

 今から抱き付いて横に回転し離脱するからね、ちょっと抱き付くけど許してよ」


 そう言い、また背中の方からドスンと音がする。

 そしてそれを合図にシアキはラフェルを抱き寄せ回転しながらジャイアントラービットの飛び蹴りから離脱する。

 離脱成功後、即座にステータス値を弄り打撃力一点特化にしする。


 ジャイアントラビットは、また勢いよく飛び蹴りをしてきた。

 だが、今回は軽く払い除ける様に手を振りジャイアントラビットを吹き飛ばす。

 攻撃を受けたジャイアントラービットは「く」の字に吹き飛ばされながら攻撃個所が破裂する。

 もう臓物が飛び散り、目鼻口からは血を吐き地面に土埃をたてながら激突し横たわった。


「え!一撃で、た、た、倒し・・・」


 もちろん、ラフェルはその信じがたい光景を眼にし心のブレイカーが落ちた。

 そして今度は失禁しながら気を失いゆっくり地面に横たわり気絶する。


 その光景をシアキは紳士的に見なかった事にし気を失ったラフェルを優しくお姫様抱っこして家へと戻る。

 階段を上がり玄関前の床の上に優しくおろしラフェルを寝かせ、頭をよしよしした後、再度現場へと戻る。


 戻ると拘束魔法で拘束されているジャイアントラービットが一体。

 この最後の一体を、通称デコピンとよばれる仕草で額に軽く一撃を入れ討伐完了させた。

---6話目のみの後書き----------------------------------------

6話目最後まで読んでくださりありがとうございます。


では、次7話はすぐにお会いしましょう

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