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彼

小さな子供が机の上で仰向けになって倒れている。彼の名を「ザスト・リッテリ」と言う。

彼の父親「ザスト・ジョッシュ」が政治の権限を手にして数十年たったある日彼が生まれた。

生まれて間も無い頃の彼は髪が紅く染まっていて、片目は金色もう片方は赤色といった姿で親達や周りの者を驚かせた。

だが彼が成長していくにつれその姿は領内の人々と同じ金髪に青い瞳といった姿となっていった。

ある日平和な日々を過ごしていたリッテリは大人達の争いに巻き込まれることとなる。現在政治の実権を握っているのは彼の父親ジョッシュなのだが軍部の最高責任者が反抗して実権を我が物にしようとしていた。

そのため今の彼は軍の男と思わしき人物に突き飛ばされ机の上で仰向けになっていた。

成人した大人が本気じゃなくとも、まだ齢五、六歳の彼の体は華奢である。

軍の男が彼の手を掴み取ろうとしていた。