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「んっ、、、ここは、、」
「あっ!!起きた?」
オルキデさんは目をこすりながら体をおこしていた。
「あれ?何故フルールさんが?」
まだ寝ぼけているのかぼんやりと私をみた。
「ここは、学園の寮で私の部屋なの。オルキデさん昨日のこと覚えてない?」
昨日のオルキデさん何処か変だったまるで別人のようで怖かった。
「えー!!!ここフルールさんの寮ですか?!大変です!僕一晩ここにいたんですよね?バレたら当然退学になりますよね?すみません、僕戦うと戦った記憶なくなってしまうし終わると寝てしまうみたいで、ご迷惑お掛けしましたよね、本当にすみません」
「オ、オルキデさん落ち着いて!!」
突然叫ばれて、びっくりしたがオルキデさんの慌てぶりがすごかった。オルキデさんをなんとかなだめて落ち着きを取り戻した。
オルキデさんは本当に申し訳なさそうに、すみませんと、呟いた。
「オルキデさん大丈夫。私もうすでに退学なの」
昨日のことで色々あったから忘れかけてたけど私退学なんだなって改めて思い知ると思わず泣きそうになった、、、というより泣いてしまった。
泣なくないのに、次から次へと涙が溢れてしまう。
そんな私にオルキデさんはものすごく慌てたけど慰めてくれて、久々の人の温かさにふれてさらに涙がでてしまった。
なんとか泣き止んだ私にオルキデさんは優しい声で私に言ってくれた。
「もしよろしければ相談にのりますよ?」
その言葉に甘えて今までのことを話した。
退学になってしまっていく所がないことや今まで溜め込んできたことまで話してしまったけど、オルキデさんは真剣に話を聞いてくれた。
「えっと、、つまり、フルールさんは退学になってしまっていく所がなくて困ってるってことですよね?」
「うん」
「うーん、、、そうだ!!」
俯いて何か考えてたが何か思いついたのか目をキラキラさせてこちらを見る。
「そうです!!いく所がないのなら僕と旅にでませんか!?」
「うん、、、ってえぇぇ!!ちょっオルキデさん今なん」
「よかったです!今日は流石に急なので明日学園の門で待ち合わせでいいですか?」
「う、うん」
オルキデさんの勢いに押されて返事をしてしまった。
「それではまた明日!!」
弁解しようとしたらオルキデさんはもう既にここから出ていた。
「、、、どうしよう、、」
そんなことを呟いたけど内心はオルキデさんとの旅は悪くないかもと思っていた。