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「どうしたんですか?」
意を決してルルは男に声をかけた。男はしばらくルルをじっと見つめた。
「??」
「すいません…。高い所の物がどうしても取れなくて。図書室に誰もいないし…。」
(なるほどそう言うことね。)
「私がとどくなら取りますよ?」
「本当ですか?ありがとうございます!」
少年が取りたがっていたのは古代オルスタジア語の本だった。
「これ、読むんですか…?(私読めないよだってこれ…。)
「たぶん読めないと思います。僕馬鹿ですし。でもどうしても必要でして…。」
「もしかしてこれのために学校に?」
「あ、はい。頭を97回下げて入れてもらいましたし、貸し出し許可ももらいました。」
(すごいなぁ…。それに比べて私は…。)
「調べ事わかるといいですね!」
「はい、自分に関わる大事なことですから。」
男はニッコリ笑って言った。
「あの、よろしければお名前聞いてもいいですか?こんどお礼したいです。」
「え、?お礼なんて…。あ、名前はフルールと言います!」
「僕はオルキデと言います。絶対お礼するんで覚悟しといてくださいね!」
2人はしばらく図書室で話し帰路についた。
(なんか、久しぶりに同年代の人と気軽に話せたなぁ〜。)
この出会いが後にルルとオルキデにとって重大な出来事なのをまだ互いに知らない。