第一話「オープニングを作ってもらいましたっっっ!」
長く続けられるといいなぁ。
ザザーン!、ゴロゴロ……
外は薄暗く、強い雨とともに地鳴りのような雷が合間をおかず鳴り響く。
だが、このうす暗い部屋に灯はなく、ただただ重苦しい沈黙が満ちていた。
ときより光る稲光が部屋の中央にある長椅子を浮かび上がらせ、五つの人とおぼしき影がのびる。
カッ―――――――!
強い稲光。
ごくりと、喉を鳴らす気配と共に…机の上にあるなにかへ手が伸びた。
カシャリ…
ちゃーららちゃーら! ちゃらーららー!
じゃらっちゃらった♪ じゃーじゃーじゃっ!♪
「夢があるのさ! so DREAM! 走るチ・カ・ラさ! so DASH!
未来のために ヴァーンレーンジャー!
学び舎のなか うごめく悪が
僕等ミ・ラ・イ 皆のミ・ラ・イ 奪わせなんてさせないぜ!
テストも 乗りこえ 絶対!絶対!突き進んでやる!
そうだ俺達ヴァーンレーンジャー!
進む勇気をヴァーンレーンジャー!
どんな逆境でも 乗りこえてやる!
僕等の味方 ヴァーンーレーンジャー!」
カシャッ…
ガラガラガッシャーン!
「レッドさん…」
「リーダーはん…」
「レッド…」
「…………」
「Project.Gと…影山田ヒロシ先生に頼んだ……、俺達のオープニングだ…」
ガタッ!
「レッド! 俺達のどこにそんな資金がっ!」
影の一つがたちあがり、ダンと机を叩いた。
それだけでオンボロな長椅子にヒビが入る。
「大丈夫だ…問題ない…俺の……二年分…バイト給料だ…」
「くっ…レッド…」
中央の影、その目元に光る涙が落ちる。
「………一つ…ええかなリーダーはん…」
「……………ああ」
「…俺達…ヴァンファイブや…レンジャーあらへん…」
「………………………………………………」
沈黙が満ちる。
いつの間にか、外の雨はやんでいた。
「………うん、そこ…間違われちゃったんだよな…」
「…………………」
「っっっ! 本日の! ヒーロー部!」
「解・散っっっ!!!」
次の瞬間、部屋には誰もおらず…。
『ボツ』と書かれたCDだけが残された。