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蟹狩り

 南口から歩くこと数分、海に着いた私たちは感動していた。海がとても綺麗なのだ。テレビでしか見たことないような透明さで、泳いでいる魚が目に見える。

現実でもこんな海で泳いでみたいと思う。


「きれい……」


「うわー泳いでみたいなー」

 水着とか売っているんだろうか?


「とりあえず蟹……」


「そうだね」

 周りを見ると、横幅五十センチほどの大きな蟹が疎らにいた。


「とりあえず杖は使わないで、普通に攻撃する?」


「うん」

 それで倒せないようであれば、杖を使用した戦い方をすればいい。

 そうこう話しているうちに、mobの一体がこちらに気付いたようで、向かってきた。……が、移動速度がとても遅い。これなら割と簡単に倒せるのではないだろうか。


「攻撃するよー」


「了解」

 ナツが弓で攻撃するが、頭上のHPバーは一割ほどしか削れていなかった。

 サンドキャンサーが間近に迫ってきたので、ハンマーで吹っ飛ばす。吹っ飛んだ蟹に即座にナツが追撃をいれる。……そして近づいてきたのをまた吹っ飛ばす。この作業を数回繰り返し、やっとサンドキャンサーが光の粒子になり消えた。


「……硬かった」


「やっぱり杖との併用が必要だね」

 次は魔術と呪術を試してみよう。

 ドロップアイテムボックスを見ると、アイテムが入っていた。このボックスは敵mobからドロップしたアイテムが表示されるもので、二十四時間経つとこのボックスのアイテムは消滅してしまう。ちなみに入っていたアイテムは蟹の肉だった。……茹でれば食べられるかな?

 ナツにドロップアイテムを聞いてみると……。


「蟹味噌だったよ」

 蟹味噌は嫌いである。


「次は杖を試す?」


「私がポイズンヴェールで、ゆーちゃんがファイアボールでいい?」


「おっけー……」

 少し離れたところにちょうど一匹いたため、さっそく試すことにした。


「ポイズンヴェール!」

 さっそくナツが毒状態にする呪術を使う。すると蟹の頭上に緑色をしたシャボン玉のようなエフェクトが表示され、少しずつにだがHPが削れていった。蟹のターゲットがナツになってので、私は持っていたハンマーを背中に戻し代わりに腰に携えていた杖を持った。


「ファイアボール」

 杖を前方に向け、呪文を唱えると、杖の先端に火の玉が出来上がり、飛んで行った。毒の影響で三割ほど削れ残り七割だったHPは、火の玉が当たると残り二割ほどとなった。後は物理攻撃だけで大丈夫だろうと判断した私たちはハンマーと弓に持ち替え、サンドキャンサーを倒した。


「楽ちん」


「杖での攻撃を混ぜるだけでこんなに楽になるんだね……」

 ただハンマーと杖との切り替えが少し面倒ではある。


「二人でファイアボールした方が簡単に倒せるかもね」

 ポイズンヴェールは戦闘が長引きそうな相手にのみ使ったほうが良いだろう。


「初手でファイヤボール、次に物理で攻撃」


「うん、それで行こっか!」









 サンドキャンサーを狩り初めて二時間が経ち私たちはそれぞれ七レベルになっていた。熟練度も大分上がったのだが、二百を超えたあたりから途端に上がりづらくなってしまった。被弾する機会も多かったため、法術スキルも上がっている。

 お互いに疲れてきたので、そろそろ引き上げようと思い、ドロップアイテムの整理をしていた。


「なっちゃん、ドロップアイテムはどのくらい?」


「甲羅が四十七個、肉が五十個にみそが二十五個、あと武器が数個かな」


「私は甲羅が五十五個あるから、三個渡すね」

 十個単位で引き取ってくれるから、それぞれ五回分である。


「他のアイテムはどうしよっか?」


「食材は掲示板で交換できるかも……」

 スキル欄に調理スキルというのがあったため、おそらく募集している人がいるだろう。


「武器のほうはどうする?武器屋で買えるものばかりなんだけど……」


「一つだけレアアイテムっぽいのがでた」


「え、ほんと?」


「うん」

 他の武器の名前の色は白に対し一つだけ金色のものがあった。


「アサシンダガーっていう武器、即死効果がついてる」



アサシンダガー《剣スキル》

説明:暗殺者用に作られた短剣。相手に気付かれず背後から攻撃すると稀に即死効果を発動する。

特殊効果:即死

ATK+13

AGL+2

装備条件

必要レベル12

必要AKT 17

必要AGL 17

 残念ながら剣スキルなので売却用である。しかしこの武器売れるのだろうか……。即死効果の条件がそれなりに厳しいうえに必ずしも発動するわけではないので、売れるのか心配である。



「条件を聞くと、かなり微妙だね……」

 掲示板で募集している人がいればいいのだが……。


「掲示板で求めてる人がいたら売却、いなかったら銀行いき……?」


「せっかく初めてドロップしたレアアイテムだしね、売れなかったら銀行に預けていいと思うよ」

 都市を散策中に銀行を見つけ登録しておいたのだ。お金以外にもアイテムも預けられるようで、活用する機会はこれからも多いだろう。


「ん、了解、じゃあ都市に戻る」


「はーい」

 蟹狩りを終えた私たちは、戦利品がどれくらいの値段になるかワクワクしながら都市へと歩いて行った。








ステータス

yuduki

Lv.7

HP160 MP52


ATK31+(5) INT21


VIT11+(1) AGL11-(1)


LUC11


熟練度

ハンマー212/500 魔術203/500


法術47/500


natsu

Lv.7

HP155 MP58


ATK24+(3) INT24


VIT11 AGL15+(2)


LUC11


熟練度

弓 216/500 魔術201/500


法術38/500 呪術3/500


ネットゲームは最初のうちはぽんぽんレベルが上がるけど、後半になると急に上がりづらくなりますよね…。

私のやっていたネトゲは1レベル上げるのに1~2時間ほどかかりました。

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