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出会いに運命を…感じないっ!!


コメディ路線を目指して頑張ろうと思います。


更新ペースはまったりを予定してますが、よかったら見ていってくれるとありがたいです。



学校ってとこには、3種類の人間がいると思う。



ひとつは、他人を巻き込んででも学園生活をエンジョイしようとするヤツ。


次に、そいつらに巻き込まれて楽しい思いをしたり苦労したりするヤツ。


最後に、それ以外。

よく言えば真面目、悪く言えば非積極的。ぶっちゃけインキャラ。



ちなみに俺は1番最後、つまりインキャラで卒業まで頑張ろうと思っていた。



…そうだ、思って'いた'。

過去形だ。





なんと入学式に遅刻。


思えば、それがすべての始まりだったのだろう。



遅刻したのは俺以外にもうひとりいた。



そんでそいつと入学早々ハゲちょび教師に仲良く説教をうけた。あ、ハゲちょびって死語か。



説教から解放されたそいつの第一声が、

「なーなーオレ達、しょっぱなから遅刻なんて気が合うなぁ。ま、よろしくな。」

だったのは忘れない。いや、忘れられない。



そいつは松田毅(まつだたけし)と名乗った。



そして俺は松田と呼んでいる。呼ぶ必要がある。


俺達は同じクラスになってしまったから。



そしてそいつとの願ってもない出会いが、俺の夢――インキャラとしての学校生活――を見事綺麗にぶち壊した。



第一印象に違わず、松田は周りを巻き込んででも学園生活をエンジョイしようとするタイプだった。



こうして、俺は巻き込まれるタイプとして開き直り、なんとか一学期を過ごした。



だが俺も黙って無駄に一学期を過ごした訳じゃない。



巻き込まれるタイプとして最低限必須のスキルを身につけた。



それは――



「おっ、ヅラじゃん!!

今日も見事にズレてないなぁ。

ところで夏休みは元気にしてたか?」



「ヅラじゃねぇよ!!葛城だ、カツラギ!!

しかも夏休み中はずっとお前に連れまわされてたじゃねぇかよ!!」



ツッコミのスキルだ



ちなみにヅラというのは、松田が俺につけたあだ名だ。

葛城という名字と、髪が割と長いかららしい。

甚だ迷惑な話だ。



「お?そういえばそうだな。

まぁあれだ、んー…社交辞令?」



「なんで疑問形なんだよ!!

そして相手をけなすことを社交辞令とは言わん。

日本語くらい正しく使え。」



「ちぇ…葛城は相変わらず朝っぱらからキツイなぁ。」



大袈裟に肩を竦める松田に対し、俺は額を押さえる。



すべてお前のせいだよ!!



そう言いたいのをなんとか堪える。

言ったところでなにも変わらないからな。残念ながら。



しかしまぁできれば二学期以降は一学期より平穏に過ごしたい。



それが俺、葛城伊織(かつらぎいおり)の切なる願いだ。



ちなみに、俺がインキャラで通そうとしてた理由のひとつがこの名前だ。



名字はともかく特に名前、伊織なんて女っぽい名前だから、昔からよく名前でいじられた。まぁ最近はないが、珍しがられることはきっと死ぬまで変わらないだろう。



加えて中性的な顔立ちだから、初対面では女子だと間違えられることが多々ある。



まぁ学校では当然男子用の制服を着てるわけだから間違われることはそうそうないが、時々すれ違いざまにガン見されたりする。トイレとかトイレとかトイレとか。あとはたまに合同の体育とかで。



とにかく、名前や顔でいじられたくなかったからインキャラで通すつもりだったのだ。



まぁそんな夢が叶うはずもなく、入学初日から女子に囲まれキャーキャー騒がれた。(中には、どの男子とが似合うだとか、どっちが攻めでどっちが受けかとかも聞こえたが、さすがに知らない振りをした)



そしてそんなことを知らない男子連中からは早速羨望と嫉妬の眼差しが…



俺がいったいなにをした!!



あ、遅刻したんだった。




…と、ともかく!!

ニ学期こそ平穏な学校生活を送るんだ!!


そう意気込んだニ学期初日。


普段通りの時間に登校し、クラスメートと一通り挨拶を交わして席に着いた。



「そういえばよぉ、なんか転校生来るらしいぜ?」



席についた松田がふとそんなことを言った。



その瞬間、教室の空気が変わった。



教室中から様々な声が上がる。



そして俺はというと――俺のなかの時が止まったような感覚に陥った。

そしてたっぷり10秒後に復旧した俺の脳内サーバーが警告音を鳴らす。



「なぁ松田。その話、マジか?」


近くにいた男子が尋ねる。



「おー、マジだぜ?

呼び出し喰らって職員室行ったらよ、うちの担任と知らない生徒が話してたからな。

オレが断言する。あれは間違いなく転校生だ!!」



おおー、と歓声があがる。


というか、新学期早々に呼び出しって…



「ねぇねぇ、男の子?女の子?」



今度は女子が尋ねる。



「女子だった。無茶苦茶かわいかったぞ?」



松田がにっと笑う。


その瞬間、男子連中の図太い歓声があがった。


反面、女子は少し残念そうだ。



しかし、俺はやはりどこか素直に喜べなかった。

むしろ警告音は限界音量でけたましく鳴り響いている。

なんというか…直感で。


俺の学園生活が、いままで以上に面倒なことになりそうな、そんな嫌な直感が。ひしひしと。



「なんだよ葛城、嬉しそうじゃねぇなぁ?」



松田が話し掛けてくる。


ちなみに、俺の前が松田の席だ。不運にも程がある。まったく。



「おとなしい子なら歓迎するんだがな。」



「そいつぁ実際会ってのお楽しみさ。

まぁオレも会話を盗み聞きなんて野暮なマネはしねぇからわかんねぇよ。」


そういって再びにっと笑う。


どう見ても含み笑い。


確信した…絶対おとなしいタイプじゃねぇな…



「まぁそんな世界の終わりみたいな顔すんなよ。」


そんなもんで世界が終わるかよ。

終わるのは俺の平穏な学校生活だ。



「るっせぇ。ただの低血圧だ。」



「オレは朝から元気だぞ?」



「お前の話などしとらんわ。

この俺、葛城は低血圧なんだ、ほっとけ。」



「なんだよー、親友のオレが心配してやってるのに。

朝食ちゃんと食ったか?」



「お前はお節介なおばちゃんか。

ちゃんと食ったよ、バナナ3本と牛乳。

それと、いまからバナナ1本食うし。」



「でた、朝バナナ!!

そんなにバナナばっかり食ってると猿になるぜ?」



「猿顔のお前に言われたくねぇな。」



「おいおい、猿顔とは失礼じゃねぇか。

せめてチンパンジーにしてくれよ。」



「チンパンジーならいいのかよ!!

てか、チンパンジーと猿なんて大差ねぇだろ!?」



「手足が4本ある。」



「どっちも4本だよ!!」



「なにっ!!猿って6本じゃねぇのか!?」



「気持ち悪ぃわ!!

猿は昆虫の親戚かなんかか?人類の祖先は昆虫の親戚か!?

お前の顔面に殺虫スプレーぶちまけば少しはおとなしくなるってか!?」



「まぁ冗談だけどね。

というかオレじゃなくても殺虫スプレー喰らったらヤバいって。」



そう言って、やっぱりにっと笑う。



猿顔なのが残念だ。



まぁいいや、さっさとバナナ食おう。


猿顔にはやらん。俺のバナナだ、俺のバナナ。

大切だから何回でも言うぞ、俺のバナナだ。



そう思ってかばんからバナナを取り出したが…



「ちなみにもうチャイム鳴るからな?」



「うそっ!!マジかよ…」



猿顔松田と遊んでいたら、いつのまにか時間がきていた。





仕方ない、バナナは後で食おう。



ため息をつくと同時にチャイムが鳴り、担任が入ってきた。



「あーおはよう。みんな元気か?先生は二日酔いだ畜生。ウ〇ンのチカラなんて気休めにすらならねぇ、担当者呼んでこい、担当者。というかいまウコンで笑ったやつ出てこい。小学生かよ。ウコンウコンウコンウコンウコン。おいそこニヤニヤするな小学生。

まぁ二日酔いの話はどうでもいいが、とりあえず夏休みは終わった、二日酔いでも今日から新学期が始まるぞ。先生はあと一週間くらい休みたかった。公務員も楽じゃねぇよ。給料上げろ。

あー、とりあえず先生はいまだに夏休み気分で元気ハツラツ二日酔いだが、お前たちはさっさと夏休み気分を切り替えてしっかりと二日酔いを――」



ずばーん



明らかに投げやりでやる気のなさそうなトーンでマシンガンをぶっ話す(ぶっ放すと話すをかけた洒落、即席の割になかなかじゃないかな?)我等がクラス担任の別段ありがたくもない(というか二日酔いの話題ばっかりな)話を遮るように勢いよく教室のドアが開いた。


というか地味に話の続きが気になる。残念だ。


「長いっ!!長すぎるぜっ!!万里の長城かよっ!!

危うく二日酔い…じゃなくて退屈死するとこだったぜっ!!」



そして意味のわからないことを叫ぶ女子がひとり、ずかずかと教室に入ってきた。


しかもなんか言い間違えてるし。



あ、そういえば転校生が来るんだったな。


「アタシが唯耶(ゆいか)だぜっ!!よろしくたのもー!!」



左手を腰に当て、右手を前にずびしっ!!と、まるで誰かを指差すように突き出した。右足は半歩前だ。



唖然とするクラスメートと、話を遮られても特に気にした様子のないアル中担任(26)を無視し、自己紹介(?)をする女子。



あぁ…やっぱり俺に平穏な学園生活は訪れないようだ…



隣では相変わらず松田がにっと笑っていた。


猿顔で。


とりあえず殴っていいよな?反論は許さない。


「いてっ、なにすんだヅラ!!」


松田の抗議を軽く無視し、深い溜め息をついた。




ども、作者です。


「どうも、葛城です。」


いやー、始まったねぇ。


「お前が投稿したからな。」


いや…まぁそうなんだけどさ。

作者が初めてのコメディ路線を目指してるわけだし、ここは暖かい台詞を――


「断る!!」


酷っ!!


「だってお前のせいで俺が苦労してるんだぞ!?」


そのかわり出番多いよ?


「ほとんど語り手じゃねぇかよ!!」


う…いや、そんなことないし。

一応主人公だよ、君。


「タイトルからしてあの転校生が主人公だろ?」


い、いや…そんなことは…。


「どう見てもあの転校生は俺の平穏な学校生活に悪影響を与えるよな?」


いや、まぁ、ほら、彼女可愛いじゃん?

可愛い女の子とのストーリーなんだから喜べよ。な?


「いや…俺は平穏な学校生活を――」


あれ?

それとも女の子に興味ないと?

つまりは――


「いや、違うから。おとなしい子が好みなの。」


あっそ。気が向いたらおとなしい子を出すわ。


「てめ…。」


まぁそんなことは置いといて、早速次回予告に移ろうか!!


「はぁ?次回予告?」


あれ?言ってなかった?

あとがきは次回予告のコーナーにするプランを。


「いや、初耳。てっきり雑談コーナーかと。」


そう?まぁとりあえずそういうことだから。

次回『転校生は宇宙人!?』を、お楽しみに!!


「あいつ宇宙人なのかよ!!」


いや、違うけど?


「は?いや、だっていま――」


嘘に決まってるし。


「………」


というわけで、本当の次回予告『独身教師の憂鬱』を、お楽しみに!!


「転校生関係ねぇのかよ!!」


ちゃんと出てくるよ?


「いや、タイトルを転校生関係にしてやれよ。」


だが断る!!


「………あっそ。」


ちなみに次回更新は3月末を予定してるよ☆


「遠いよ!?読者逃げるよ!!」


えー、別に読者なんていないって。


「それを言うか…。」


まぁ仕方ないから、2月中旬を目標に頑張るよ。

まぁもう4話まで執筆終わってるけどね。


「だったらさっさと更新しろよ!!」


大人には色々事情があるのだよ、ホー〇ズ君。


「誰だお前!!というか誰がホー〇ズだよ!!」


というわけで、次回をお楽しみに!!

ばいば~い☆


「え、ちょ…おま――」



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