手招き子
掲載日:2026/04/07
散歩した
青い空にパンパンパンと、空砲の煙
綱引きをやっている
町内の運動会かな
ジュースの瓶を口に加えて、幼い子供がこっちを見ている
ここじゃなかった。
あっちをめぐり
こっちをめぐる
すると、白球が虹のような放物線を描いて飛んできた
野球場の外野スタンド、声援がワッとわく
春の日差しに、やきとりとビールの缶が並んでいた
ここでもない。
あっちをめぐり
こっちをめぐり
なんか不安になってきた。
すると、桜の花びらが木のてっぺんから渦のように散っている
おや、青いビニールシートがいっぱい
桜の場所とり、宴会、花見かな
声が聞こえた
振り向くと、みんなが手招きしている
おっ、来たか、どこ行ってた。
来た、来た、こっち、こっち。
やっと、みつかった。
手渡された、ジュースの缶をゴクリ
ふぅーっ、ホッとした。
なんだここだったか
見える空は、どこも、青く同じなのに
からあげがあった
エビフライがあった
そうだ、ここだった。




