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青りんご

作者: F=55mm
掲載日:2026/01/15

島崎藤村の「初恋」を読んだことはありますでしょうか。

多くの人が授業などで、中学校三年くらいに読んだでしょう。この初恋という詩が、私にはたまらなく愛おしく、美しかったのです。

島崎藤村の初恋を原作としたオリジナルストーリー


「みて、まだ完全に赤でない」「まだ食べるのには早かろう。」

「あら、青りんごは西洋では愛されているのよ。」

青りんごと普通のりんごは品種が違うよ。喉にでかかって、寸で止めた。

少し得意げに青いまま落ちてしまったりんごを手に取る彼女が愛らしかったから。

「ほら、虫も着いてないわ。綺麗。」

「食べてみたらどうかな?英国淑女になれるかもよ。」

「言われなくても食べますよ。

英国淑女がなんですか。そんなにエゲレスが好きなら若狭丸にでも乗ってみては。」

「もう行きましたよ。熱田丸でね。」

「それは良かったですね?英国かぶれの紳士さん。」

少し嫉妬と不満を見せる。

その後若干の沈黙が流れ、失言してしまったと謝ろうとした時、彼女が青りんごに勢いよくかじりつく

「…ん、ぺっぺっ! 」

しかし、すぐに吐き出してしまった。

「とても酸っぱい…それに渋い…」

「それが英国の味だよ。」私は懲りずに少し笑いながら彼女を揶揄う

彼女に睨まれるが、途端に馬鹿らしくなったのか彼女が笑いだす。私もそれにつられて、面白さと彼女の可愛さに笑ってしまう。

散々笑った後に、落ち葉の積もった山の上に座る

「どれ、私にも一口食べさせてくれ」

彼女は私に青りんごを手渡して、少し不満そうに見つめる。

私は気にせず青りんごを頬張る

「…うっぅ…」

そんな言葉にならない声がでる。

「酸っぱくて…渋い」

「そんな珍妙な顔で言わないで。」

彼女なりに必死に笑いを堪えようとしているのが見て伝わる。

「味についてはわかってるから。ね?英国かぶれの紳士さん。」私の頭をぽんぽんと叩き、二人で空が赤に染まるまで笑いあった。

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